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映画フィッシュマンズ及び90年代と、2021年の自分。 (楽曲オタク Advent Calendar 2021)

この記事は「楽曲オタク Advent Calendar 2021」4日目の記事です。

今年で3度めの参加です。

パンデミック2年目の今年。エヴァンゲリオンシリーズも完結し、非常事態宣言もあれば、東京オリンピックもあり、そんな中で自分はよく音楽を聴けた一年でもありました。山下達郎、フィッシュマンズ、Weezerを特に聴きました。レコードやCDもまた、買うようになってきてしまいました。外出自粛の中で、自転車で旧道を旅する動画を見ながら、旅焦がれた一年でもありました。

今年のはじめには、レイハラカミ特集の雑誌ユリイカに寄稿(エッセイ・イラスト)しました。

また、アイカツ・アイカツスターズの二次創作漫画をまとめた本も頒布しました。(現在メロンブックスより販売中です)

今年はなんだか、良い音楽ドキュメンタリー映画が続々と公開した印象もありましたので、この記事では、そんな音楽ドキュメンタリー映画を何本かご紹介したいと思ったのですが、映画フィッシュマンズのことで気持ちがいっぱいいっぱいになったので、この事をメインに、他の映画も紹介したいとおもいます。

その前に、筆者はまだ見ていませんが、ビートルズファンの誰もが何十年も正規販売を待ち望んでいた、ラストライブ映画「レット・イット・ビー」が、装いも改めて(元のゲット・バック・セッションに即して)「ゲット・バック」としてドキュメンタリー映画として遂に公開・・ではなく配信(ディズニープラス)されました。紹介しておきます。劇場公開しないのかな・・。せめて円盤にはして欲しいです。

また劇場で体験してよかったのが「サマー・オブ・ソウル」というフェスのドキュメンタリー映画でした。ウッドストックの裏にあった、ウッドストックと同じくらい重要な音楽フェスだったのに、今の今まで映像や音源が公にならなかったという。ドルビーシネマ上映でした。

また、オアシスが96年8月に開催し、2日間でのべ25万人の観衆を集めた伝説的な公演に迫ったドキュメンタリー映画『オアシス:ネブワース1996』も、渋谷の映画館の音響がライブハウスみたいで、Weezer(初期二枚)に今更初めてハマってオルタナティブロックのライブに飢えてた公開当時の自分にはドンピシャでした。何年もオアシスなんて聞いてなかったのに何故かどの曲も歌えてしまうという。ちょっと泣いてしまいました。先日ライブ映像も丸々入ったブルーレイも出たので買っちゃいました。

それではまいります。

今年観た音楽ドキュメンタリー映画・・だけじゃなくて、映画すべて含み、今年ナンバーワンの一作でした。

フィッシュマンズは、「空中キャンプ」から続く、晩作の3枚が名作と謳われ、自分も音楽リスナーとして取り敢えずアルバムは所有してよく聞いていました。しかし、それ以前のアルバムには中々手がでませんでした。

今年、ドキュメンタリー映画が公開されるというニュースには心躍らされ、「いかれたBaby」の7インチ付の前売り券を買い、公開初週に渋谷まで行って見に行きました。

ひとりひとり、一対一で対話をし、メンバーや関係者の、(そしてフィッシュマンズを聞いたこの映画をみてる自分自身も)それぞれの青春と喪失とに向き合う、音楽ドキュメンタリーという枠にはとても括りきれない一作です。

バンドの結成から、実は売れたい・有名になりたいと思いながらも、ライブをし、アルバムをつくり、成長していくバンドの過程、メンバーの離脱の続き、移籍、そして佐藤伸治が世を去り、再びフィッシュマンズが動き出している様を、その対話の映像で時系列順に繋がり、補完しあい、明かされていきます。

それは、(海外で急激に評価されている)佐藤伸治生前最後のライブ・アルバム「98.12.28男達の別れ」の映像を体験してみるとわかると思いますが、対群衆でありながらも、奏でる音楽そのものは、音楽と私、一対一で向き合い、その世界に包まれる感じ・・姿勢のようです。

自分はまず、初期の音楽がつくられていく様を初めて知って、そしてその曲群の良さに驚かされて、よく聴きました。特に聞いたのが『Oh! Mountain』 (94年に行われたツアーのライヴ音源から歓声やMCを排除し、後から音色を大幅に追加したダブ色が濃い作品)でした。今年はそのポニーキャニオン期のアルバムがアナログレコードで発売されたり、関連書籍も発売されました。自分は多分出たやつ全部買ってしまいました。ありがたい限りです。

そして実はこの夏から秋にかけて、フィッシュマンズゆかりの場所を色々と巡った小旅行を週末にしました。佐藤伸治さんのお墓参りにもやっと初めて行くことができました。しかし時期が時期ですので、あまりTwitterでつぶやくことも出来ませんでした。いずれ、何らかの形で残したいなと考えております。

この映画(もしくは90年代のカルチャー的に)フィッシュマンズと、フリッパーズ・ギター及びCornelius・小沢健二の関係がとても興味深く思いました。

ここからは私的な記述です。今年の東京オリンピックでCornelius a.k.a. 小山田圭吾がオープニング担当の一人だったのですが、辞任になりました。このことに関しては、とてもとても思うところがありますが、心のうちに圧し殺すしかありませんでした。そういうことが、上記小旅行のことも含めて、ありました。

今年2021年はもう、自分の体験や感情を共有し、共感することができなくなった。そんな一年であったことを痛感しました。

もう少し書くと、そういった己の立ち位置や人との関連性を、90年代から、ひとつの寓話として描き終えた『シン・エヴァンゲリオン劇場版』。(上映当時に、所見でエヴァをみる上田監督と同体験的にエヴァンゲリオンを見返し、初日にシンエヴァを見に行くことができたのも、今年の重要な出来事でした。監督の感想もエヴァ関係なく、クリエイターとしての個の感想にすごく頷くところがありましたので、共有します。)

また現在から90年代までを逆時系列に描いた青春映画『ボクたちはみんな大人になれなかった』とも、自分には重なって考えてしまって、グチャグチャな気持ちになりました。

今年の後半から、ずっと参加していた同人誌即売会にもでれなくなりました。夏頃に作業を進めていたのですが、現在滞っております。その思いの丈を、イベントでフリーペーパー委託頒布して頂きました。下記にアップしましたので、お暇な方は読んで頂けたら嬉しいです。

また婚活も思うように進まなくなり(オー○ットが高額過ぎて辛いです)、仕事も激務になり、生活をもう一度見直そうと模索し始めています。

この間、上司に会社を辞める旨を伝えました。

2022年も、色々と自分のリセットを済ませたましたら、また何らかの作品を作りたいとおもいます。色んな方にもお会いしたい、お話ししたいです…。どうぞ、よろしくお願いします。

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