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セルフ感想文:ずっと甘やかされて生きていたんだなと気づいた話

感想文を書くのが苦手なのは、きっと作り手の気持ちを考えてしまうから。それなら、自分が書いた記事に対してなら、少しは素直になれるんじゃないか。そう思ったので、自分が書いた記事に対して編集後記&感想文を書いてみようと思う。

そんな試みの第一弾はきのこ帝国(現在活動休止中)のボーカルであり、ミュージシャンの佐藤千亜妃さんへのインタビュー(マイナビ学生の窓口)

読者である大学生、19歳の頃、何を考えていたか、どんな毎日を過ごしていたかを迫る企画だ。

ありがたいことに、何度も担当させていただいているのだが、この企画を担当するたびに「もう少し前から、こんな話が聞けたら、私はもう少しマシな人生を送れていたかな」という気持ちと、「本当に多くの人に読んでほしい。絶対に明るくなれるもの」という気持ちで葛藤する。

✳︎

「スターは一握りの人しかなれなくて、生まれた時から決まっているんだよ」

女優という仕事をやりながらも「音楽がやりたい」と訴え続けていた19歳の佐藤さんが当時テレビ局の人から言われた言葉だ。

この話を聞いた時、私は唖然とした。決まりきっていない夢を大口叩いて話していた19歳の頃の私は、大人から甘やかされまくってたんだなと思っていたからだ。

ここからは本当に仲が良い人しかわからない話を描こうと思う。もう時効だから笑ってくれていい。

私は特にかわいいわけでも、スタイルが良いわけでもない。正直、俯瞰してみると中の下ランクであって、愛嬌があるからなんとか中の中くらいに持ってきているようなもんだ。

そのくせにずっとずっと人の真ん中に立っていたくて、将来は芸能人になりたいとずっと思っていた。だから、19歳の頃、一年浪人したくせに滑り止めの大学にしか受からず、めちゃくちゃやさぐれていた私は密かにオーディションを受けていた。

といっても、言い訳できるように、ちょっとだけ有名?みたいな枠。大手事務所とかではなくて、例えば国民的アイドルグループの劇場併設のカフェスタッフとか、アイドル活動している大物プロデューサーが関わっているカフェとか。それで最終審査までは残るんだけど、いつも会場に行くとひよってしまっていた。だってみんな高校生くらいだし、同い年くらいの子は普段から憧れの雑誌で読者モデルをしているんだもん。人知れず練習していたアイドルの振りコピなんて披露せず、とりあえずモノマネをして、3枚目枠を狙おうとした。ちょっとした勘違いでイキってる自分は、現実を見せられた途端に逃げ出す弱い人間なんだなって思って家に帰って落ち込んで、結果通知をもらって、ダメだったことはわかりきっていたくせに、また落ち込んだ。

でも、幸いなのは、私は優しい人たちに囲まれていたということだ。そんなことを笑って話しても「勘違いすんなよ」「受かるわけないじゃん」っていう人はいなかった。

みんな「あんたを落とすなんてみる目がない」「今日、最高にかわいいのに」って、こっちが「何言ってんの?」って言いたくなるようなくらい前向きな言葉で私をおだててくれた。

だから、佐藤さんが言われたような言葉、「スターは一握りの人しかなれなくて、生まれた時から決まっているんだよ」だなんて真正面から言われたら、きっと泣きまくっていたんじゃないかと思ってしまった。

それに「もう2度と馬鹿な夢を見るもんじゃないな」って、さらにやさぐれちゃうんじゃないかなって思った。

でも佐藤さんは違った。

それでも、私は自分の可能性を信じて行動した。結果的にやり続けてよかったなって思いましたね。だから、自分の責任で自分の好きなことを貫き続けたら、運命を覆すこともできるというのは自分が経験したからこそ、学生の皆さんに伝えたいです。
(出典:https://gakumado.mynavi.jp/gmd/articles/57471

誰かにディスられようとも、自分の可能性を信じた。自分の責任でやり続けた。運命を覆すことができた。

周りに言われた言葉よりも自分を信じるだなんて、きっと私はいまだにできない。どうしたら自分を信じることができるんだろう。話を聞きながら、そろそろ自分を信じてあげたいなと思った。

【編集後記】

今回の取材は、正直なところ、


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