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戦争を知らない世代が考える戦争のことPart2

 戦争を知らない世代が考える戦争のことPart1では、主に僕たちが戦争のことをどうとらえるのか、戦争の歴史のことをどのように考えていったらいいんだろうか、ということをメインに話をしていきました。

 その後話がさらに発展し、これからの日本をめぐる軍事の話はどうあったらいいのか、という具体的な話にも及びました。やはり過去の歴史をきちんと知ることは大事ですが、それを踏まえてこれからはどんな時代になっていくかを、タブーなく話していくことも大事だなと思います。前の記事でも少し触れましたが、ここではさらに詳しく書いてみたいと思います。

これからの日本の軍事

もやし 今の自分の知識の中でいうと、さっき言ったみたいにある意味相手を攻撃する能力は持っておいて、でもそれを制限する規定を作るのがいいと思う。その方が安心だし。政治家が血迷ったりしなければ・・・。僕はそれが現実的だと思う。皆の話を聞いてすぐ覆るかもしれないけど。

おるっくす 僕は相手の基地を攻撃できる能力を持つ必要はないと思う。要は守れる機能があればいいわけで、現実に技術的に防衛戦だけをずっと続けることができるのかどうかはわからないけど、可能なのであれば日本の領地・領海・領空内に対する攻撃を防御できる能力で十分だと思う。それ以上の攻撃能力を持つと、それは日本は戦争をできる国なんだっていうことを他の国に宣言することに等しいから、そういった能力は必要ないと思う。専守防衛の範囲内から出てはいけないと思う。

もやし ほんとに確実に攻撃を長期的に防ぐことができるのであれば、それでもいいと思う。でも100%ミサイルなどを撃ち落とすっていうのは無理なんじゃないかな、そう考えるとやっぱり敵の基地を攻撃する能力は必要かなって思っちゃうけど。

おるっくす それも理解できないわけじゃないんだけど、僕は戦争になったらどうするっていうことを考えるよりも、どうやったら戦争にならないかっていうことを考えるほうが重要かなって思っていて、攻撃能力を持つということは、他国に対して自分たちは攻撃しうるんだっていう意思表示になりうるから、それはより戦争になる可能性を高める行為かなって思っているんだ。日本としては攻撃を防ぐ能力は持つけど、こちらから攻撃する能力は持たないという態度を示すことが重要だと思う。今でも国交はあるけれども中国なんかが強い武力を持っていることに対して危機感を感じる人がいるでしょ。でもだからと言ってこちら側も武力を持つっていうことにしてしまうと、お互いにお互いに対する危機感を持つことになってそれがエスカレートしていって、爆発したときに大変なことになるんじゃないかっていう気がするんだよね。国民感情って戦争の大きな起爆剤だと思うから、そういう感情を生み出しうる能力は持たないほうがいいと思う。

もやし 今の状況で充分ってことだよね?

おるっくす アメリカとの同盟関係も今の日本の防衛政策にとって大事だって言われるけど、それと同時にその同盟関係によって出てきている問題もあって、それを考えると同盟関係についてもう少し考えてもいいかもしれないとは思うけどね。そう考えた場合は、日本の軍事力が今程度でいいのかっていうことは考えないといけないと思う。

うちょこ 最低限の自衛の能力のところに、他の国と拮抗できるような能力が必要かなとも思う。日本はいま核兵器を持っていないけど、アメリカの核の傘の下にいるって言われているよね。それは核の抑止力を使って周りの国を抑えているっていうことになるわけだから、日本も核の力に頼っていることになると思う。中国とか、日本の周りの国は核兵器を持っているところも結構あって、今の状況でアメリカの核の傘から離れるっていうのはあんまり現実的じゃないかなって思う。でも今これ以上発展させる必要はないかな。そこまでの危機感は感じない。

ゆの ちょっと観点がずれるかもしれないけど、新興国がどんどんと経済的に伸びてきている今の状況で、アメリカが今の経済的に優位な立場から降りた時には、日本とアメリカの関係も変わってくるかもしれないとは思うけど、新興国の伸び率が0.5%位だから、あてはめて考えるとアメリカを追い抜かすまでに単純計算で30年位はかかっちゃうから、今はやっぱり現状維持かなって思うかな。

おるっくす 今のみんなの話を聞いていると、やっぱりアメリカとの同盟関係っていうのが大きいよね。

もやし うん。それで今は別にあんまり困っている点がないんじゃないかな?

おるっくす アメリカとの関係で僕が聞いたことのある意見で面白いなって思った事を話すね。中国も軍事的には十分強いから、アメリカとの同盟関係を解消して中国やアジアの国と同盟関係を作ったらいいんじゃないかっていう意見があって、それはなしじゃないなって思った。地理的には中国との方が近いし、日本列島がアメリカの影響下にあるっていうことで、中国とかが太平洋に出ていきにくい状況にあるから、ちょっかいを出してくるっていうこともあり得るんじゃないかって考えられるから、逆に中国と同盟関係を作ることで日本にとって中国が脅威じゃなくなるっていう風にも考えられるんじゃないかと。中国だけじゃなくてアジア諸国と手を組んで、EUのアジア版を作ったらいいんじゃないかっていう意見も聞いたことある。

もやし それって聞いたことあるけど現実的なのかな?

おるっくす まー、それには中国政府が信頼関係を作るに足る政治姿勢をとってくれないといけないけど。

ゆの 逆にアメリカとの対立関係ができちゃうよね。

おるっくす そうだね。今の中国とアメリカの対立関係がある中ではそういうことになっちゃうだろうね。ただ考え方の一つとしてこの意見を聞いたときに、日本とアメリカの関係は絶対ではないんだなって思った。

もやし そうやって日本一国が動くだけで大きく世界の情勢が変わるね。

さっき現状維持でいいって言ったけど、今の政府はある程度先読みをして、軍備を拡張していったりしているんだとしたら、否定はできないと思う。僕らより政府は頭いいわけだし、、、

おるっくす そうも考えられるけど、僕は違う風に考えるべきだと思っているんだ。いまから中国や北朝鮮が脅威になりうるからそれに対処するために軍備を拡張していこうって考えるんじゃなくて、どうやったらその脅威になっている緊張関係を緩和していけるんだろうって考えるのが重要だと思う。脅威だから軍備を拡張していこうっていう考え方では緊張関係の緩和には少しも向かわないから。

もやし でもやっぱり自分に近い話じゃないから、結局現状維持でいいんじゃないかって言う所に落ち着くかな(笑)


ということでありました。軍事って僕らにとって遠い素材だからなかなか話しにくい話ではあるけど、でも場合によっては人生を大きく左右するものになるわけで、考えていくのは大事ですね。

 高校生の知識の浅い議論でしたが、こんな風に考えているんだな程度のご参考になりましたら幸いです。

ありがとうございました。

             カラフルデモクラシー 松浦 薫


今回の記事に関しては実際に話したことに若干の修正を加えながら文字起こしで作成しています。事実関係に関するする誤りなどございましたら遠慮なくご指摘いただきたいと思いますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。

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