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マティスの名画に癒された、 ふしぎ体験

現在、箱根のポーラ美術館で
マティスとモネの展覧会が開かれています。

先日、NHKの「日曜美術館」で見てから
胸がどきどきして落ち着きません。


マティス、大好きなのです。

もちろん、モネも大好きですが。

マティスの存在を知ったのは、
40年前に東京で開催された、大規模な回顧展。

美大に入学したばかりの無知な私は
ただ、有名な画家の展覧会ということで観に行きました。

華やかな色、大胆な構図、こんな画家がいるんだと
迫力に圧倒されたのを覚えています。

マティスが本当に好きになったのは
数年後、セツモードセミナーで、
クラスの皆と絵を描き、合評を繰り返した後のこと。

日々、先生と仲間たちと
数多くの絵を見て行くなかで「絵を見る目」が
育っていったのだと思います。

それに気づいたのが、
25歳で初めてヨーロッパを周遊したときのこと。

美術館で絵を見る喜びが、格段にあがっていたのです。

そして、巨匠と呼ばれる人たちの作品が
どうして特別なのか、
他の作品と比べて一目瞭然なのに驚きました。

カタルニア美術館からの眺め-補正後

旅も後半にさしかかった頃、スペインを訪問。

美術館を訪れたとき、
運良く、開催中のマティス展を観ることができました。

そこには、
ロシアのエルミタージュ美術館から
多数の大作が来ていました。

どの作品も素晴らしく、どきどきしながら
館内を歩いていました。

そして、ある作品の前に来たとき、
そこから一歩も動けなくなってしまったのです。
それは「家族の肖像」。

マチス:家族の肖像-c補正後


マティスの色と構図のマジックに
完全に入り込んでしまいました。

こちらからあちらへと視線が誘導されていき、
仕掛けられた色と構図の中で我を忘れ、

身体の中に響き渡っていく音楽を感じつつ、
幸福感に満たされて、呆然自失。

気づくと、両目から
とめどなく涙が溢れていました。


いったい、どの位の時間、
そうしていたか分からないのですが…

「閉館なので、また明日来てください」

突然の声で、現実に引き戻されました。
気づくと、迷惑そうに、隣に係員が立っていました。

以来、マティスは私の中で「神」となりました。



第二次大戦下にあって
穏やかさ、平和、喜びを表現することに
フォーカスし続けた、二人の巨匠。

マティスにいたっては
10年ぶりにまとまって作品が観られる、
貴重なチャンスです。

コロナ禍で、遠出しずらい日々ですが、
マティス先生の作品が集まっているなら
ぜひ観に行きたいです♡

展覧会の概要はこちら。
もし良かったら、箱根散策と合わせてどうぞ。

「モネとマティス もう一つの楽園」
11月3日(火)までの開催です。
https://www.polamuseum.or.jp/sp/monet_matisse/


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