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コーヒー豆は選びにくい?豆の違いを見るための3つのポイント!

colon coffee roasters篠田です!
今やどこでも買えてしまうコーヒー豆。スペシャルティコーヒーブームで個性的な商品が増えて、選ぶ楽しさが増えた反面、選びにくさも増したように感じます。

例えば「エチオピアイルガチェフェG1ウォッシュド」など、名前を見ただけではどんな豆なのか分からないという人がほとんどじゃないでしょうか。パッケージに「オレンジ、マスカット」などと書いてあるものの、実際飲んでみても訓練していないと「そんな味するか?」という感じ。

ブレンドに関しても、スペシャルブレンド、店の名前ブレンド、地域の名前ブレンド・・・と、名前だけ見てもどんな味なのかピンときません。商品説明に添えられた「酸味★★、苦味★★★★★、香り★★★★★」などの表記も「なんとなく」で選ぶ感覚を少し後押しするくらいのものです。

コーヒーはこれだけメジャーな飲み物にも関わらず、売り手と買い手の情報格差が大きい商品です。ワインに近い感覚があって、詳しい人が「これが美味いんだ」と言えば「ほぉ、なるほど。」と飲むしかない・・・そういった「コーヒーの良し悪しがよく分からない」「個性の違いと言われてもピンとこない」という方も多いのではないでしょうか。

コーヒーは毎日意識しながら飲む事で徐々に違いが分かるようになってきます。しかし、最初は何も分からず手探り状態でスタートします。というわけで、そんな方に向けてコーヒー豆を選ぶ際に意識してみると良い、いくつかのポイントをお伝えします!

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まずはコーヒーをどこで買うか

ネット販売でも実店舗でも、店選びは非常に重要です。例えばスーパーなどのコーヒーコーナーで売っている豆は値段は安いですが、コモディティコーヒーという分類のものがほとんどで品質としてそこまで優れたものではありません。その店で一番高いコーヒー豆を買っても、そこそこです。もちろんインスタントなどに比べればずっと美味しいので、そこまでお金をかけたくないけどインスタントは嫌だという方にはオススメです。

スペシャルティコーヒー専門店で購入すると、スーパーなどの豆に比べて倍以上金額が違うこともあります。ただ、高いコーヒー屋でも1杯あたり100円以上の価格設定をしている店はあまりありませんので、休日の朝に淹れるくらいの事であれば、是非スペシャルティコーヒー専門店で豆を買ってみてください。店ごとにこだわりや違いがあって、店選びの楽しさもありますよ。

ポイント1:コーヒーの焙煎度で選ぶ

よくコーヒーの味は「苦味」や「酸味」などとざっくり言われたりしますが、これらの強さは焙煎度に強く依存します。焙煎が深ければ苦くなるし、焙煎が浅ければ爽やかになります。生産国によって苦味が強いとか酸味が強いということはほとんどありません。なので、はじめはあなたの好きな焙煎度を見つけるところから。焙煎度は、大きく分けて浅煎、中煎、深煎です。まずは気になる店で浅煎、中煎、深煎を1種類ずつ試してみるといいかもしれません。(店によって得意な焙煎度があったりするので、なんとも言えませんが・・・)

ちなみに、焙煎度の表記は店ごとに様々です。例えば、colon coffee roastersでは、2020年7月現在5段階で焙煎し、下記のように表記しています。
中浅煎(ミディアムロースト)
中煎(ハイロースト)
中深煎(シティロースト)
深煎(フルシティロースト)
極深煎(フレンチロースト)
深く煎れば煎るほど、豆が黒くなり酸味が減って苦味が増していきます。

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colon coffee roastersでは、深煎でもコーヒー豆本来の個性である酸味を活かし、苦味が出すぎない焙煎を心がけています。
僕たちに焙煎方法のこだわりがあるように、焙煎所によって焙煎の考え方が違い、同じ銘柄で同じような色・見た目の豆でも焙煎の仕方によって風味が異なります。奥が深いですよね。

ポイント2:コーヒーの精製方法で選ぶ

コーヒー豆の正体は、コーヒーノキという植物の果実の中にある種です。果実から種を取り出し、不要なものを取り除き乾燥させコーヒーの生豆まで仕上げるプロセスを「精製」というのですが、このプロセスにも種類があり、それによってコーヒーの風味が変わってきます。代表的なものを4つ紹介します。

・ウォッシュド
水洗処理方式と呼ばれます。果肉から種を取り出し、発酵炉に入れた後に水で洗い流し、種の周りにある粘液質(ミューシレージ)を除去し、豆を乾燥させてパーチメントと呼ばれる硬い殻を脱穀します。
欠点豆が出にくく、クリアな風味にしあがることが多いです。クリーンな酸味は上質な味わいですよ。設備や大量の水を使うため、生産に比較的お金のかかる方法です。

・ナチュラル
非水洗処理方式と呼ばれます。ウォッシュドは種の状態にした後乾燥させていたのに対し、ナチュラルの場合は実のまま乾燥させます。果肉の風味が豆に付いて個性的でフルーティなコーヒーになります。
乾燥させるのに時間がかかるため、カビや虫食いなどが起こりやすく丁寧なピッキング(欠点豆を取り除く作業)が欠かせません。
豆の名前には「ナチュラル」と表記されることが多いです。

・パルプドナチュラル
ウォッシュドとナチュラルの良いとこどりがパルプドナチュラル。果肉を除去する点はウォッシュドと同じなのですが、粘液質(ミューシレージ)を残したまま乾燥処理に入ります。果肉の風味が程々に豆に移り個性的な味わいとなります。また、酸味もクリーンになるため、本当に良いとこ取りという感じ。
豆の名前に「PN」や「ハニー」などと表記されることもあります。

・スマトラ式
インドネシアのスマトラ島で行われる独自の精製方法です。豆を2回乾燥させるのが特徴です。まずは外殻(パーチメント)がついた状態で豆を半乾きにさせます。その後脱穀して、生豆の状態でもう一度乾燥させます。
雨がよく降り、長時間屋外で乾燥させられないことから考えられた方法。生乾き状態で置いておく期間があったり殻に守られていない状態で乾燥させるため、カビなどの欠点豆が出やすいという弱点があります。
しかし、大地を感じる独特な風味(業界では「アーシー」と言います)は日本では根強いファンが多く、近年ではヨーロッパ諸国でも再評価されているようです。
豆の名前にスマトラ式と表記されることはあまりありませんが、インドネシアのマンデリンと呼ばれるものはほぼこちらの精製方法になります。

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4種類の精製方法の生豆を並べてみました。左上から時計回りにナチュラル、ウォッシュド、パルプドナチュラル、スマトラ式です。それぞれ色が少しずつ違います。香りも全然違います。
店で「ちょっと生豆を見せてくれないか・・・」なんて言ったら驚かれると思うので、精製方法の判別方法は豆を見るのではなく名前などから判別してください。これらの精製方法は豆の名前に書いてあったり、そうでなくともスペシャルティコーヒーなら仕入れる時にプロファイルとして掲載されているので店主に聞けば答えてくれる(はず!)です。

ちなみに京都のcolon coffee roastersの店に来ていただければ生豆も並べてるので、是非見てくださいね。

ポイント3:コーヒーの産地で選ぶ

有名な話ですが、コーヒーは産地ごとに風味に特徴があります。それは国によって得意な精製方法が違ったり、生育環境が違ったり、コーヒーの品種が違ったり、はたまた国の方針でこだわったコーヒーを作っていたりするからです。色々飲み比べていると少しずつキャラクターが見えてきますよ。

大きくは南アフリカ(エチオピア、ケニア、ルワンダなど)、中米(グアテマラ、コスタリカ、パナマなど)、南米(ブラジル、コロンビアなど)、アジア他(インドネシア、インドなど)と分かれます。国によっても違いはありますが、まずは大きなイメージを。

南アフリカ:野性的で個性が強い
中米:上質な酸味
南米:バランスのとれた優等生
アジアなど:独自路線の個性派

といった印象です。世界地図を見ながら今飲んでるコーヒーの生産国を探してみるのも楽しいですよ。

国ごとにももちろん個性がありますし、さらには国の中でも地域ごとに特徴があったり、農園によって個性やクオリティの違いがあったりするのですが、ここで語るとキリがないのでまたの機会に。個性ある地域や農園はコーヒー豆の名称に記載されることが多いので、購入される際是非チェックしてみてください。

番外編:飲む時間で選ぶ

ここまでコーヒー豆を選ぶ際おさえておきたいポイントをいくつか紹介しました。しかし、やっぱりコーヒー選びって色々な要素があってよく分からないっていう意見も多いんです。
そこで「選びやすくて、ワークスタイル、ライフスタイルに寄り添う」そんなコンセプトで作ったのが、colon coffee roastersの時間で選べるブレンドです。あなたがコーヒーを飲む時間で、豆を選んでいただけます。

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900  朝の9:00、仕事を始める前の毎日のルーティンにピッタリのコーヒー。バランスのとれた飽きのこないバランスのとれた風味。

1230 すっきりとした口当たりでランチ後の12:30にピッタリのコーヒー。カフェイン量もラインナップの中で一番多く含まれており、午後の眠気対策にも。

1500 15:00、頭が疲れてきた頃に食べたくなる甘いものとよく合うコーヒー。深いコクと口当たりが特徴的。

2200 夜の22:00、眠る前にも飲める体を温めリラックスするためのカフェインレスコーヒー。

colon coffee roastersの定期便なら、時間のブレンドもこだわりのシングルオリジンも毎月両方届きます

まずは時間で選んで、さらにおまかせでこだわりのシングルオリジンのコーヒー豆が一緒に届く。そんな定期便をやっています。

上記リンクから飛べる定期便の良いところは、毎月3種類のバラエティに富んだ豆が少量ずつ届くところ。休日だけ淹れても飲みきれる量だし、毎日飲む人は他の店で豆を買ってもっと色々なコーヒーを楽しんでいただくことも出来ます。コーヒーラバーは色々なコーヒー飲みたいですもんね〜。

休会、解約もいつでも出来るので是非一度楽しんでみてください!

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