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「そういう姿を見せ続けるのが自分の役割。」佐川氏が語る学生への意識とは

今回は、東京ヴェルディカレッジの生みの親である佐川 諒氏にインタビューしました。第1期の振り返りや2期生に向けた新たな意気込みの他、自身が通っていたヴィッセルカレッジ時代の話もお伺いしました。

インタビュワー・執筆:仮谷 真歩

佐川 諒 

佐川氏2

パートナー営業部 シニアディレクター
2011年 NPO法人GIFT 設立 副代表理事
2013年 株式会社リクルートキャリア 入社 リクルーティングアドバイザー
2017年 東京ヴェルディ 入社 パートナー営業部 シニアマネージャー
ITベンチャー入社後、副業でNPO法人GIFTを立ち上げ、海外でのサッカー大会や大学生のキャリアスクールなどを経営。
リクルートキャリアでは法人営業や学生のキャリアガイダンスに従事。東京ヴェルディでは、主にスポンサーセールスを担当

①ヴェルディカレッジ第1期を振り返って

ヴェルディカレッジ

ーーヴェルディカレッジ第1期、お疲れ様でした!9か月間の率直な感想を教えてください。

佐川「楽しかったです。社会人をマネジメントすることのほうが多い中で、ある意味何にも染まっていない状態の学生と関わり、短期間での人の成長を見ることができたのは新しい発見だったというか。スポーツチームで若い人材を育てるっていうのはあまりないと思うので、僕らにとってもいい刺激になりました。」

ーー運営をするにあたって予想通りにいかなかったことはありますか?

佐川「初年度ということもあり、運営側も手探りでいました。学生が集まるかも分からなかったし、講師側の講義の内容も満足してもらえるか分からなかった。その中で、運営側も学生からもフィードバックをもらったりしていたので、手作り感ある1年目になりましたね。」

ーー後期の配属で担当していた営業チームで印象に残っていることを教えてください。

佐川「営業を2チームに分けて活動していたのですが、一方のチームはとても走り出しが良く、すぐにアポイントを取ったりと最初はかなり差がついていました。でも正直、両チームに能力の差というのは全然無くて、やるかやらないかの話かなと思っていました。

活動していく中で結構厳しいことも言ったりもしましたね。自分でこのチームに手を挙げてきて、個人ではなくチームで戦っている中で、チームを主語で考えた時に本気でやらないっていうスタンスはいいのかなっていうところを聞いてみたり。‟本気でやりきれない” とか ‟1つのことをやり切ったことがない” ところに課題を感じ、そこを変えたいって言ってきたにも関わらず、本気でやらないのって、今変わらないともう変わらないんじゃないっていうことを言ったり。そのようなスタンス面の話をしました。怒るっていうよりも、本当にそれで良いのかっていうのは投げかけましたね。」

ーーそれから何か変化はありましたか?

佐川「‟それぞれがどんな役割でやっていくのか” とか ‟どうやったら結果を出せるのか”っていうところを自分たちで考えていました。最終的に、最終週に逆転したり、受注できたり、そういう成長を営業チームの1チームの方では感じました。もう1チームの方も逆転されたものの、なかなか結果が出なかったメンバーに対して、すぐに社会人側に頼るのではなく学生メンバーがアドバイスしたりサポートするっていう姿勢はすごく感じていました。チームで支え合い、壁に当たっているメンバーを助けようとしていて、その子が結果を出した時にはみんなで達成感を得たり、そういう組織を作っていくという経験はできたんじゃないかな。

壁にぶつかった時に、全て社会人側にアドバイスを求めるのではなく、自分たちで議論して、行動に起こして、結果に結びつけられたっていうのは求めていたものでした。短期間で人を巻き込んで行くだったりとか、チャレンジしていくっていうところは、カレッジで大切にしている部分を実行してくれたんじゃないかなって思っています。」

ーー厳しく言われても脱落者がでなかったのはなぜだと思いますか?

佐川「理不尽なことを言った気は全くなくて。夏休みの期間など毎週集まるタイミングで、営業の実務的な話よりも、『そもそも将来なにやりたいのか』とか『今どこに課題を感じてるのか』とか『どういう風に成長したいのか』っていう会話を全員とするようにしていました。

それぞれの課題とやるべきことを明確にして、その軸に沿って指導するようにしていたので、納得感があったんじゃないかな。僕は1人1人との会話や、根っこの部分を大事にしたチームマネジメントをするタイプなので。」


②2期生に向けて

ーー2期でのご自分の役割について教えてください。

佐川「役割は、特に変わらないです。ビジネスのスキルとかスポーツビジネスの情報っていうのは、ゲスト講師とかほかの運営メンバーが教えてくれると思っているので。僕が学生に対して意識しているのは、めちゃくちゃ楽しく、やりたい仕事の軸を持って生きている社会人の背中を見せたいなっていう部分です。あとはもちろん、カレッジで大切にしている0⇒1を生み出す事、周囲を巻き込むやり方、失敗を恐れずチャレンジし続ける姿勢を体現していきたいです。」

ーー佐川さんをはじめとして、カレッジで関わった社会人を見て影響を受けた学生は多いと思います。

佐川「社会人になるのって結構不安に思ってる学生とかいると思う。要は働くことに対してネガティブなイメージを持っている学生のほうが多い印象があるんです。でも僕は、社会人になってからのほうが楽しいし、年をとればとるほど人生って楽しくなってくと思っている。仕事でできることも広がるし、出会う人の量も増えるし、扱うお金の規模も変わってくるし、責任が大きくなるほど仕事って楽しくなっていく。

っていうのは、言葉を並べてもあんまりイメージ湧かないかもしれないけど、ヴェルディカレッジの良さって社会人との距離が近くて会話もできて、働いているところを間近で見れる点だと思う。その中で、順位をつけるのは変だけどこの仕事を1番楽しんでる自信あるんです(笑)。

そういう姿を見せて、自分も早く社会人になりたいなとか、想いを持って仕事したいなとかというように、学生の気持ちを助けたり背中を押してあげられるような立ち位置になれればと思っています。もちろん責任者という役割はあるけど、1人の社会人の先輩としては、そういう姿を見せ続けるっていうのは、自分の役割として認識しています。」

徳島遠征

社会人との距離が近いのもヴェルディカレッジの良さ


ーーヴェルディカレッジには、どんな社会人が揃っていますか?

佐川「カレッジに関わる社会人は、‟今、目の前の仕事を通して自分が社会に対して何を実現したいのか”について語れる人が多いと思う。それを実現するための手段が今の仕事だっていう人が多いんじゃないかな。

世の中にそういうことを語れる人ってすごく少ないと思っていて。生活するために仕事をするっていうのも大事だし、なんとなくこうなりたい、こんな仕事したいっていう人ももちろんいるけど。

それに対してヴェルディは、例えば僕だったら、『スポンサーシップの概念を変えて、スポーツは企業に貢献できるんだという社会を作っていきたい。スポーツ業界にお金が回るような仕組みを作っていきたい。というように、明確に自分自身がこの仕事でこんなことしたい!って言える人が揃っている。これは特殊な環境なんじゃないかなと思います。」

ーー自分のビジョンを明確に語れる社会人が揃っているというのはすごいことですね。

ーー次の質問に移ります。2期生の募集人数を減らしたのはなぜですか?

佐川「2期生は20人に減らして、自己成長に対してこだわりたいと思っています。面談も1期生の反省を活かしてカレッジが始まる前、もしくは始まって早々に全員と話して、‟どうなりたいのか” とか ‟どんな課題を今持っているのか” とかをきちんと設計して、半年後、1年後にまた面談を行い、どのように成長したかっていうのをしっかりと出したい。

今は、営業で受注したなどのストーリーでしか成功体験を語れてないけど、これだけビジネススキルが上がりましたっていうのを数値的にも出せるようにしたいと思っていて。だから、ただ学びに来たいっていうよりも、自分自身の価値を上げたいと思っている人のほうが僕たちの持ってるマインドとは合うだろうなと思います。」

ーー2期生では更に1人1人の成長に関わっていくのですね。

ーー少し前の話をお伺いしたいのですが、佐川さんが学生時代、ヴィッセルカレッジにエントリーした理由を教えてください。

佐川「僕がヴィッセルカレッジにエントリーしたのは、スポーツの仕事したいというのもあったけど、説明会でヴィッセルカレッジ1期生の人たちを見てすごいな、と感じたのが大きいです。たいして年齢が変わらないのに、人前で喋ることも苦になっていないし、自分がやりたいことを喋っている姿を見て、『今から環境を何も変えなかったら、自分は2年後こうなってないだろうな』と思った。個人的なアクションを起こして、今学んでいる環境とは別の環境を作らないと、自分はその人達のようになれないという危機感がきっかけですね。

当時の自分の課題は何ですか?って言われたら、人見知りですって答えてたんです(笑)。自分のことを伝える自信が無かったっていう事かな...。
そういう自分を変えたくて、ヴィッセルカレッジにエントリーしました。」

ーーヴィッセルカレッジに通ってみてどうでしたか?

佐川「頭の良い人や大手企業に内定貰っている人、自分で学生団体色々やっている人とかいて...すごいなと思いましたね。そこで自分がどう戦っていけるのかなというところで、フットワークの軽さが僕の強みでした。なので、どのイベント、どのミーティングも全て顔出すっていうことを意識してやってて。『なんかこいつ、いつも居るな』って全員に認知させて、色んな仕事や相談が1番集まる存在になろうと思って行動していました。
抑えるべきポイントに顔だして、 キーマンに覚えてもらうっていう積み重ねは、今のこの仕事に繋がってきてると思います。」

ヴィッセル時代佐川氏

ヴィッセルカレッジ時代の活動の様子

ーーヴェルディカレッジにはどんな学生に来て欲しいですか?

佐川「スポーツビジネスを学びたいっていう気持ちだけでエントリーしなくてもいいってことは言いたくて。それこそ、さっきの営業チームの話も、自己成長とか自分のやりたいことを見つけるとか、どっちかというとキャリア開発に近い話だと思っています。

ヴェルディカレッジでは、スポーツビジネスっていうのはそもそもうたっておらず、スポーツの現場を通して、優秀な人材をビジネス界に輩出するというコンセプトなので、‟スポーツの現場を使っていろんな人脈を作りたい” とか ‟自分のやりたいことを実現するためのなんかビジネススキルを開発したい” とか ‟この1年で何か掴みたい” というざっくりとしたものでも良くて。

スペシャルな経験を持っていなくても、学生時代って大きくその後の将来を変えるきっかけになるはずだから、自分を変えたいなって思ってる野心や思いを持った人たちに食いついて来て欲しいなって思いますね。

スポーツの知識が無かったとしても、それを身に着けるのって本読んだり、セミナーに通ったりしたら身につくと思うから。そうではなくて、現場でこういう思いを持った社会人と一緒に1年間過ごすということに価値を提供できるビジネススクールだと思うので、そこに共感したり、魅力を感じてくれた人は、すごく楽しく1年を過ごせるんじゃないかな。」

ーー最後に一言お願いします。

佐川「1年間やってきましたが、まだ完成型だとは思っていません。今後カレッジ事業を始めるスポーツチームは増えてくと思うし、やるべきだと思うけど、同じことばっかりやっているところが増えても意味が無いので。ヴェルディカレッジは新しいことをどんどん始めていくということをしたいから、このカレッジ事業を進化させることに一緒に協力してくれる学生たちが来て欲しいですね。」

ーーありがとうございました。どんな2期生が集まるか楽しみですね!


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