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昨年度の小説投稿の不幸


 今回から、noteをリニューアル。過去記事は思うことあって削除することに。これからは、今までの1,000文字〜4,000文字のエッセイよりもう少し濃くするかもしれない。そして、更新は火曜日・金曜日ではなく、火曜日だけに。最初は金曜日にしようと思っていたのだが、ブログの指南を見ると金曜日の更新が1番読まれないらしい。僕自身はブログというものが登場して以来、ブックマークにしておいた記事を金曜日の夜に読んでいたので、「そうだったのか」と意外に思った。スケジュールとしては火曜日の方が楽なので、火曜日にやっていきたいと思います。バズることを目的にしすぎるのは精神衛生上良くないけれど、せっかくなら読まれたいしね。

 さて、今年度最初の記事は、昨年度末締切の新人賞についてだ。
 6月、僕は新人賞の締切が来る前に、100枚以上の作品を書いた。この作品は、『柵の上の遊歩者』というタイトルで、絶縁したHさんについて書かれたものである。
 しかしこの作品は地元のMくんに「Hさん憎しだけで書いている気がする。こがわさんならもっといいものを書けます!」と言われ、「やっぱりただ復讐のために書かれた小説は良くないし、バレるな」と思い、書き直す決心をした。
 ところで、この日は練馬区石神井公園駅近くにある、坂口安吾が食べたカレーで有名な辰巳軒でそのカレー(※1)を食べながら、「安倍晋三、銃撃されたね」という話をしていた。この時点では、山上容疑者が統一教会に関連することで凶行に及んだという話にはまだなっていなかったはずである。
 僕はこの時、まだ「世界への融和運動と世界からの独立運動」という主題の「柵の上の遊歩者」というのをやりたいと考えていて、もっと世界観を深めるためにキリスト教プロテスタント派の5世であることを真剣に書こうと思っていた。
 偶然にも、絶縁したHさんもカルト宗教の2世だったし、Mくんは3世だ。そしてなにより、自分が世界観を作るために歌詞を翻訳して採用したMetallicaの作詞担当ジェイムズ・ヘットフィールドの母親は、カルト宗教2世である。
 世の中に溶けこめない人間は、神への信仰へ傾倒するのか、弱い人間が宗教に走るのか、強い人間こそなにかを信じることができるのか、それとも僕の父親のように疑いながら宗教と付き合っていくのか、信じれば強くなっていくのか。次第にテーマはそういったことになっていった。
 ところがそんなネタ書きを始めてから父親がヤクザ(というか反社)に殴られて仕事を失い、不動産売却を1円でも高くできるリハウス会社を探し、反社のリーダーと毎日喋りとバタバタが続いてしまった。そして、そうしている間に「宗教2世」という言葉が流行ってしまったのだ。
 僕は自分が書いているのと類似している作品が出てくると、「同じこと考えてる奴がいるなんて、やっぱり方向性間違ってないんだなあ!」とポジティブに捉えるタイプなのだが、宗教2世は「最近の社会問題をもう作品にしてみました」という感じがして、原稿に大手術をした。これはなんというか、「早い仕事は信用できない」というやつで、やはり最近起こった事件がいきなり小説になるというのも…。さらには燃え殻の作品に昔AVに出ていた女性というのが出てきて、これも被っているため大手術。
 今回、投稿した作品は、いずれもっとちゃんとポリッシュして投稿するつもりでいる。

※1 黄色くて酸っぱいカレー

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