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【2020新歓ブログ⑬】100万の虹

こんにちは。
一橋4年の長澤実柚です。

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お家から出られない日々が続きますね…。
この前久々にオンライン上で人と話をしたのですが、絶望的なほど会話が下手になっていて我ながら引きました。

新入生の皆さんもこれから新しい生活が始まるはずだったのにこのような状況になってしまい、不安も大きいと思います。

このブログが少しでも皆さんのサークル選びあるいは暇つぶしのお役に立てれば幸いです。

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まずコギト入団の経緯についてでも書きましょうかね。

他の人も書いていますが、一橋大学では例年、3月の下旬頃に「サークルオリエンテーション」通称「サオリ」があります。(今年はコロナウイルスの影響で中止になりました...)
当然私も参加しました。

が、このサオリ時点で私は決めていました。

「劇団コギトには入ろう」と。

つまりサオリ参加の目的はほぼ「兼サー先探し」でした。(兼サーしないという選択肢も頭にありました)

なぜ劇団コギトのことをほとんど知らないのに入団を決めていたのか?
答えは1つです。

劇団コギトが学内唯一の「日本語劇団体」だからです。
一橋大学はテニサーは5団体も6団体もあるんですが、演劇を行う団体は当時コギトと英語劇を行う国際部ドラマセクションの2団体のみだったんです(今は劇団WICKというミュージカル団体が出来たので3団体ですね)

「演劇をやりたい」&「英弱」という2つを兼ね備えていた私には、もう選択肢は1つしかなかったということですね。

というわけで「コギトと両立できそうな兼サー先探し」をサオリでは主にしていたのですが、もちろんコギトのブースにも足を運びました。

コギトの人たちって、何でしょうね…いい意味で「陰キャっぽい」んですよ。
おしゃれな人も髪を染めている人ももちろんいるんですけど、にじみ出る雰囲気と言いますか。新歓期の一部のサークルにありがちな「グイグイ感」が全然なかったんです。

ブース訪問を経て「コギトは多分私に合うんだろうな」という漠然とした確信(矛盾)を得た私は、早々と先輩に入団の意思を伝えたのでした。

(ちなみに余談ですが、劇団コギトは学生会館1階に「アトリエ」と呼ばれる部室を持っています。
昼休みに行くとたいてい「大混雑で座る場所のない生協から逃れてきた部員」や「一緒にご飯を食べる人が特にいないから誰かに会えることを期待してとりあえずアトリエに来た部員」や「いつの間にか地縛霊レベルでアトリエにいるのが当たり前になった部員」などに出会えます。こういうところも好きです)

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↑公演のない時期とかは気づけばゲーム大会が始まってることも(写真ブレてるのはご愛敬)


じゃあそもそも私がなぜ演劇を始めたのか?という話をします。

私は大学に入るまで演劇をやったことはありませんでした。
中高時代は「お菓子研究部」という名前だけゆるそうな部に入っていました。
ゆるいのは名前だけで実際は週4日お菓子作りです。割とガチ。

そんな私が演劇を始めようと思った理由は2つあります。
1つ目。時は高校時代にさかのぼります。
私が高校2年生のとき、通っていた高校の演劇部が、都大会に出場することになりました。
その演目が何と1人芝居。(正確に言うと井上ひさし作の2人芝居『父と暮せば』を1人で演じていました)
その1人芝居に友達が出演していたため、私は都大会に彼女の演技を観に行ったわけです。

感動しました。

と書いても私が感じた感動の1%も伝わらないのが歯がゆいところです。
とにかく途中から舞台を凝視しながら泣き、その日のうちに「大学生になったら演劇サークルに入ろう」と決意したのでした。

そしてもう1つ、演劇に興味を持った理由があります。

あのですね、

人生が1つしかないのが、つまらなかったんです。

「何言ってんだこいつ」と思われるかもしれませんが、私は人生が1回しかないことが、自分が普通に生きれば「長澤実柚」以外の何にもなれないことが残念でしょうがなかったんです。

突然ですが皆さま、『ガラスの仮面』という漫画はご存知でしょうか。

(ちなみに余談ですが、中高時代、家族の留守中に「『ガラスの仮面』のセリフを感情込めて声に出して読む」ことにハマっていた時期がありました。「ラストニア!私の国…」とか「あなただったんですか、紫のバラのひと…」とか1人で家で喋ってたってことですね。今思うとなかなか不審者)

その『ガラスの仮面』の中に私の好きなセリフがあります。
同趣旨のセリフがシリーズ中に何度も出てくるのでとりあえず単行本17巻から抜粋します。

「誰かが言っていた…舞台の上はまるで虹のようだと。
手に入れることのできないひとときの美しい幻の世界…
だが役者はその虹の中で生きることができる…
ふつうの人がただ1度の人生しか生きられないのにくらべ
千も万もの人生を生きることができる。その虹の中で…」

自分自身のことがめちゃめちゃ嫌いだから他の人になりたい、というわけではないんです。
でも、自分として生きるだけじゃできない経験とかふるまいってやっぱりあると思うんです。それを経験してみたい、というのが演劇に興味をもった理由です。

コギト入団後は「先生に恋する女子高生」やら「大天使」やら「炭鉱員」やら「お金持ちのおばさん」やら「メロン大好きなお母さん」やら「裏ビデオの女優」やらを演じてきました。他にもたくさん。

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↑炭鉱員役を演じた長澤(新入生公演『薫風の巫女』より)

演劇を始めて役者をやったからこそ得られた経験だと思います。

ただ、こうして書くと私が役者しかやっていないように見えるかもしれませんが、そういうわけではありません。

例えば2019年度で言うと、役者を務めたのは新歓公演、夏企画公演、一橋祭公演の3つです。7月公演では衣装を務め慣れないミシンに苦戦し、卒業公演では音響を担当してBGMに使うノイズミュージックを聴き続けていました。

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↑曲探しは根気よく(卒業公演『不完全なけものより』)

このように役者でもスタッフでもどんな関わり方にも対応できる、魅力的な団体です。

「演劇」に対して興味をお持ちの方も何か打ち込めることがほしい方も大学の片隅にひっそりでいいから居場所がほしい方も大歓迎です!

ぜひ劇団コギトを覗いてみてください。

ここまで読んでくださりありがとうございました<(_ _)>