25歳、失恋で得たもの⑥

「ごめん、スマホ見た。これ、どういうこと?」

彼はとぼけて、「何が?」と言ってきた。

あまりにも頭にきて初めて彼を突き飛ばした。

「これさ、私らが付き合って間もない時からだよね?なんでこんなの集めてたの?私よりも○○(幼馴染)が好きだったなら私と別れればよかったじゃん」

そう言うと彼は、
「いや、これは好きと言うより俺が好きな女優に似てるから可愛いと思ってずっと集めてただけ」

「それならその女優の写真で良くない?なんでわざわざ○○(幼馴染)なの?」

彼は黙った。

その幼馴染とは連絡も取りやすく、会おうと思えば会える距離に住んでいる。もしかしたら2人で会ってたのかもしれないとか変な想像をしてしまって余計に腹が立った。

全てが疑心暗鬼。何気ない一つ一つの行動が気になって仕方なかった。

せめて、知らない人だったら良かったのに。なぜ幼馴染なのか。今考えても本当に悔しいし、今までの思い出全てが汚れた。

将来も見据えて付き合って、念願の同棲もしてこれからだって思った矢先のこと。
涙が止まらなかった。悔しい、悲しい、寂しい、憎い、この感情しかなかった。

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