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「コピーは、コーヒー牛乳飲みながら。42」宣伝会議賞シルバー受賞・松村圭太さんインタビュー

第四十二杯目は、「いい買い物だったと、売れて思う。」

松村さん:1回目の就活、博報堂の最終面接で「コピーライターになりたいです」と言ったんです。その返しで、「君、コピー書いたことある?」と聞かれてハッとしましたね。コピーライターになりたいって言ってるのに、コピー書いたことないってとても変だって。

やっぱり学生気分だったんですよね。コピーライターって社会人になってからなるものだって勘違いしてたんだと思います。で、このままじゃダメだって思って、就職浪人して宣伝会議のコピーライター養成講座に通うことにしました。結果として、その期間に学生を対象にした広告賞で受賞もでき、2回目の就活で無事、博報堂に内定をもらうこともできました。


まだ夏の暑さの残る昼下がり、お話を聞かせてくださったのは、松村圭太さん。前回の第56回宣伝会議賞にて、メルカリの課題で

「いい買い物だったと、売れて思う。」

のコピーでシルバーを受賞された若手コピーライターさんです。実は彼に取材しようと思ったのは、半年前。三十三杯目に登場した山田尚文さんにお話を伺った際、一緒に働いたことのあるとそのお名前を聞いたのが最初のきっかけでした。

新卒で博報堂に入社後、4年間営業を担当されたのち、当時設立2年目のベンチャー企業であるNEWPEACEに転職。コピーライターになるべく大手代理店を出たという背景はなんだったのでしょうか。中目黒の街にてお話をお聞きしました。

広告代理店の営業としての4年間も、コピーを書き続けた

————入社時は、営業だったんですよね?

松村さん: はい。そうなんです。面接の時からコピーライターになりたいとは言ってたんですが、やっぱり同期は優秀な人ばかりで、希望叶わずでした。幸い、担当クライアントは希望出せたので、せっかくなら大きなところを担当しようと、好きなビールメーカーのクライアントを選びました。その方が営業としてのスキルを早く身につけられると思ったし、4年目のクリエイティブ試験も見据え、大きいクライアントに関わるトップクリエイターから色々学びたいという気持ちもありました。

ちなみに営業には、メディア担当と制作担当って2種類あって、どちらもクライアントの窓口って意味では共通ですが。その違いを簡単にいうとメディア担当はいつ、どの広告媒体に広告を出稿するのがベストかといったメディアプランづくりとかに関わる営業、制作営業はその媒体に載せるクリエティブをつくるのをコピーライターやデザイナー、プランナーに協力してもらいながら進めていく営業です。僕は、制作営業で、WEBサイトや中吊り広告、TCCMなどさまざまな広告制作に関わってきました。

————実際どうでした? その4年間を振り返ってみて。

松村さん:いや、全然ダメでしたね(笑)

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