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【チェンソーマン】ED曲週替わりから見る期待値の高さ

待ちに待った「チェンソーマン」の主題歌が大解禁!

参加アーティストが半分以上好きで未だ興奮が止まらない私ですが、個人的にはやっぱり凛として時雨の大ファンなのでTKのED曲が楽しみ。

毎話曲入れ替わりの前例はある

主題歌予想で盛り上がっていたなか、まさかのエンディング曲が週替わりで度肝抜かれた人は多いはず。私もその1人。

かなり異例ではあるけど、毎回EDが変わったり、複数曲使用したアニメや連続ドラマの前例はある。

まずはドラマ「大豆田とわ子と3人の元夫」

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松たか子さん主演、坂元裕二さん脚本。設計会社の社長である大豆田とわ子と3人の元夫が繰り広げる会話劇。

2021年日本民間放送連盟賞優秀賞(番組部門「テレビドラマ番組」)、東京ドラマアウォード2021優秀賞(連続ドラマ部門)など受賞。

主題歌は「STUTS & 松たか子 with 3exes」「Presence 」。STUTSが音楽プロデュースし、出演俳優4人が曲に参加するというオシャレで豪華なコラボレーションが実現。

曲は同じだが、毎週参加ラッパーや歌詞が違うことで大きな話題に。


もう一つはアニメ「sonny boy」

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中学3年生のクラスメイトが突然異世界に漂流されてしまい、元の世界に戻ろうと仲間と試行錯誤しながら異世界で生活を送る、不思議でシュールなストーリー。

主題歌はエンディング曲の銀杏BOYZ「少年少女」で固定だが、挿入歌が各回で違う変則的な起用。参加アーティストはミツメ、toe、ザ・なつやすみバンドなどバンド好きなら聴いたことはある豪華バンドが勢揃い。

主人公・長良を演じた市川蒼さんが新人声優賞を受賞した他、第25回文化庁メディア芸術祭アニメーション部門にて優秀賞を受賞し、アヌシー国際アニメーション映画祭”テレビ部門コンペティションにノミネートされ、国際的な評価もされている。


この2作品の受賞歴を見るに、音楽に拘っている作品は評価がズバ抜けて高い。

美は細部に宿るという言葉通り、どうしても注力しがちなストーリーや作画、演者の技量など視覚だけでなく、音楽で聴覚からアプローチすることによって、相乗効果で1シーンの深みが一気に増すと考えられる。

つまり、多数の音楽クリエイターが参加しているという情報解禁がされた時点で制作側の本気度が伺える上、私たち視聴者の期待値は見る前から自然とMAXになるのだ。


音楽ジャンルのバランスの良さ

今回のタイアップは、アニソン御用達のベテランから新鋭ルーキーまで勢揃い。

ラインナップから見るに既に偏りが激しいが、どうやらMAPPAが「主題歌やってもらいたい人選びきれないからお金かけてでもお願いしたい人にお願いしました!」という感じでは無いことは分かる。

【バンド】
・マキシマ ム ザホルモン
・TK from 凛として時雨
・女王蜂
・PEOPLE 1
【ボーカロイド・ネット発出身】
・米津玄師
・syudou
・Eve
・ずっと真夜中でいいのに。
・TOOBOE
・Vaundy
【シンガー】
・Aimer
【アイドル / アーティスト】
・ano

音楽ジャンルとしてはロックバンドとDTMが同じくらいの配分で、比率はロック 4:DTM 4:他 2ぐらい。

バンドとDTMの大きな違いは楽器か機械か、そして音が重いか軽いか。大きな違いを上げるとすればドラムがあるか無いかかと。

個人的にはこの音の軽重さが良いのでは?と思っており、軽い音から順に回を重ねるパターンでも、各回に合わせるため高低差があるパターンでも、ジェットコースター以上にストーリーに強弱が付く。

一見「鬼滅の刃」のAimer、「呪術廻戦」のEve、「東京喰種」のTKfrom凛として時雨と女王蜂などとジャンプ原作アニメアーティストのごった煮だが、これに加えてずとまよやVaundy、syudouなど瞬発力の高いネット音楽がここに混ざる。

ただ「知名度が高いからお願いした」だけではなく、今までの実績、昨今のバス曲の圧倒的スピード感、ジャンルのバランスなど、どの角度から見ても既に無双しすぎていると思うのだ。


予測不能な適材適所

まだ米津さんのOP曲しか解禁されていないため、参加アーティストの実績から「チェンソーマン」に対する役割を考えるしかない段階だ。

得意分野がバンドなので、バンドの解説が大半なのは大目に見てもらいたいが、ここからはアニメが始まる前に個人的な見解とどこで起用されるかを予想をしたい。

一見「最近の人気アーティストをとりあえず集めてみた」と思う人もいるだろうが、新曲を聴いていないので分かる範囲で彼らのどの部分が突き抜けているかを書き記したいと思う。

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まず、作品の引力が桁違いに強いのが米津さん凛として時雨・TK

外側である「チェンソーマン」という地獄への扉に米津さんをOPに起用し、内側からのアプローチとして内臓を手でねじ繰り出したかのような心情を緻密に描けるTKを週替わりED曲に起用したのでは?と考えられる。


米津さんは言わずもがなだが、日本人の琴線に触れるメロディ、彼の持つポップなファンタジー、隠しきれない暗さ、まさに「チェンソーマン」にぴったりだと思う。ドラマ「MIU404」主題歌の「感電」はタイアップ曲で最高傑作だと思う。

(「KICK BACK」はアレンジャーで常田さんが参加したり、モー娘。の曲をサンプリングしたりしているそうなので、曲を聴いてから改めて記事にしたいと思っている。)



世界的ロングヒットを記録したTKfrom凛として時雨の「unravel」。「凛として時雨が好き」といえば「TKの『unravel』、喰種に合ってて好き」と100万回は言われている。



凛として時雨でも舞台版「PHYCO-PASS」の主題歌となった「laser beamer」もかなり凄い。アニメ1期を見返して分かったことなのだが、劇中のサイレンの音をイントロのギターで再現しているのだ(音階が一緒)。

TKはキャラクターの心情や作品の中核をついた的確で分かりやすく歌詞を描けるだけではなく、音楽へ落としこむ抽出力にも長けている。



ホルモンは知名度も存在感もこってりしすぎてるからか、タイアップ曲だけ見ると意外と少ないんだよね。(『F』はタイアップと言っていいのか...?)そういう意味ではアニソンやるのはかなりレアかも。

ホルモンは完全にバトルシーン要因だよね。ドンピシャすぎて楽しみ!

「刃渡り2億センチ」は固定挿入歌とエンディング曲での起用だとのことで、EDでの起用はおそらくバトルが激化する終盤になるかと予想。既にライブでも聴きたい。アニメ終わる頃には元のライブに戻ってるといいな。



Aimerは核心をつくように寄り添う音楽になるかと。個人的にAimerが得意とする「I beg you」のような辛気で狂気的な雰囲気の曲に期待。

Aimerは毎度音楽プロデューサーが付くので提供曲によって印象は大幅に変わるものの、彼女の神秘的な歌声がどう作用するかは聴きどころ。

マキマやパワーがメイン回での起用だと考えるには浅はかかなと思いつつ、こういう時に限ってストレートに「女性メインだから女性アーティスト」となるので拍子抜けしたりする。

個人的には時雨TKとの再コラボも願いたいところではある。



極めて異質なのがano。anoは元ゆるめるモ!のあのちゃん。形容しがたいがメンヘラサブカルポップと言ったところ。

今回あのちゃんは唯一の元アイドル。”ルックス含めて音楽”と考えれば、あのちゃん本体が参加したことに意味があるように思う。



特に気になるのはVaundyの使いどころ。爽快なポップスが特徴の彼の音楽が、このメンツでどう「チェンソーマン」に溶け込むのか。

物語序盤のライトな時期に起用されるか、後半の地獄を軽減する痛み止めとして使われるか...



完全に予測不能なのは女王蜂

Vo.アヴちゃんは3オクターブの声域の持ち主、1人で男女ツインボーカルをやり遂げてしまう希少な存在。

圧倒的なカリスマ性とセンスからアクションでもシリアスでもどんなシーンでも音楽が合ってしまうのだが、その希少性から余計慎重に選ばないとハマらない。

作品の引力に長けている米津さんやTKとは対照的に、女王蜂の曲はかなり感覚的で運命的なように思う。「どろろ」の主題歌である「火炎」もタイアップの話が来る前にほぼ完成していたらしい。



正直なところ、syudouが一番不明。

新曲「インザバックルーム」はsyudouプロデュースとは表記されているが、本人名義なのか、ボカロで曲提供するのか、はたまたゲストボーカルを迎えるのかと言った”誰が歌う”という情報の記載が無く、彼の多面な活動から予測を不能にさせる。

表記からして本人ボーカルだろうと思うが、なんせ”チェンソーマンのために作った曲”、どんなサプライズが起こるか分からないので少しばかりの期待を胸に秘めておく。

ノーベル賞は誰のもの?

まだ始まっていないししっかりと曲を聴いていないのにここまで書けてしまう自分が怖いと思いつつ、「毎回エンディング曲が違う」という情報だけで期待が膨らむ。

音楽に凝ってるアニメにハズレナシ!







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