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珈琲を「生活インフラ」として捉えること【MEMO】

珈琲に関するニュース/情報をインプットし、
噛み砕いてアウトプットするマガジン。
「COFFEE_MEMO_365」のマガジン記事です。

2020.7.19

【今回の引用記事】

丸山珈琲・丸山健太郎さんに聞く「日本のサードウェーブ系コーヒーは生き残れるのか?」大量消費・大量生産に対抗し、一杯ずつ、産地や焙煎、淹れ方にこだわるコーヒーの飲み方は「サードウェーブ」とも呼ばれ、新たなwww.google.com

【概要】
大量消費・大量生産に対抗し、一杯ずつ、産地や焙煎、淹れ方にこだわるコーヒーの飲み方は「サードウェーブ」とも呼ばれ、新たなライフスタイルとして一気に広まった。
そんなサードウェーブ・コーヒーの日本の先駆者として知られるのが、1991年に軽井沢から始まった「丸山珈琲」だ。
コロナでほとんどの飲食店が大きな打撃を受ける中、カフェ業界のビジネスモデルはどのように変わっていくのか?
コーヒー豆の買い付けで産地を飛び回る創業者・丸山健太郎さんに「コーヒービジネスのアフターコロナ」を聞いた。

・コロナはコーヒー市場のビジネスモデルの大きな転換のきっかけをつくった
・店舗売り上げが落ち込んだ一方、「巣ごもり消費」の需要を受け、オンラインストアの売り上げは激増した。
・カフェビジネスが成功するかどうかは「豆」が売れるかどうか
・コーヒーは、実ははずれた時にすごく悔しい商品。結構シビアなビジネス。
・欧米で流行したサードウェーブ系コーヒーは、ブランド力を活かして、ホテルやスーパーマーケットに卸して利益を得るという構図。
・日本に上陸したサードウェーブ系コーヒー店でスーパーへ卸している店は稀だ
・豆を売るのは時間がかかるが生涯顧客化する。コーヒーブランドはそこを目指さなければいけない。

【MEMO】
「丸山珈琲」は珈琲好きなら多くの人が耳にする店だと思います。
実際の店舗数は、長野県/軽井沢市から始まり東京進出して現在12店舗。
全国展開はしておらず、決して多いとは言えない店舗数ながら、その名前は全国で知られているし、僕のTwitterのTLにも「丸山珈琲」を飲む人の投稿をよく見ます。

その理由は、豆が売れているから。

珈琲店といえば、やはり店主がこだわりの豆をこだわりの淹れ方で提供する喫茶のイメージが強いですが、同時に物販で豆を販売する店も増えています。
そして、今回の引用記事で「丸山珈琲」の創業者である丸山健太朗氏が重要だと述べているのが、この豆の販売

その重要性は、
丸山氏の仰る通り、記事で全て網羅されているので、敢えて何かを加える必要はないですが、
ひとつ噛み砕いて押さえるべきポイントとすれば、

珈琲を「生活インフラ」として捉えること

かもしれません。

珈琲における「サードウェーブ」と呼ばれる流れは、珈琲豆の持つ産地特性にスポットが当たることによって、珈琲そのものの持つ風味や、その元となる精製方法自体を多様化させ、確実に珈琲のスペックと、それを楽しむ人の味覚レベルを引き上げました。

これは珈琲を趣味・生活の一部として楽しむ人々の数の伸び代を広げました。
当然、そういった人々は珈琲を家庭に取り入れます。
同時に、家庭用器具の充実やその使い方・レシピといった情報の普及によって、この流れはさらに加速しました。

何が言いたいかというと、

珈琲が豆として買われやすくなったんですね。

じゃあ、売上を上げるために考えるべきことは、どこで豆を売ればたくさん売れるか?
ということ。

答えは喫茶店の端っこにある小さな物販コーナーではないはずです。

実際、海外でのサードウェーブ・コーヒーの文化のビジネスモデルの本質的なところは、
店舗で珈琲豆のブランド価値を高めて、スーパーやホテルなどパイの大きい場所で売ること。

でも日本ではそのモデルはあまり浸透していません。

考え得る理由は、
・自分の店で販売することがブランドであると認識されていること
・そのため、スーパーやホテルに卸すとブランド価値が下がるというイメージが、売り手買い手ともにあること
・サードウェーブ系→こだわりの珈琲→店で直接価値を伝える、という構図の普及

といったところでしょうか。

しかし、珈琲の本質的な価値はその魅せ方やパッケージではなく、その味や香り、あるいは希少性といった珈琲豆自体にあります。

そして記事の中で印象的だったのは、
コーヒーは、実ははずれた時にすごく悔しい商品。結構シビアなビジネス。

という表現です。

自宅消費が思わぬ形で後押しされ、飲み手はより味や香りへのコミットを求めます。

家で飲む珈琲は、
店の雰囲気やオシャレなパッケージ、高級カップといった付加価値は削ぎ落とされるから。

そして珈琲全体のマーケットは、
お店で楽しむ珈琲からこちらへとシフトを始めています。

「珈琲豆」をいかにたくさん売って、いかにたくさんの生涯顧客をつくるか。

めっちゃ大事ですね。

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