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都市モデルでつながるプロジェクト

こんにちは!CODESIGN TOKYO の福永です。これまでは神宮前にあるオフィスの話、子育てをする女性の活躍を応援するBIMamaサポートや、幼稚園ママの体験談でしたが、今回は実際に行ったプロジェクトのお話をさせて頂きたいと思います。今まで私たちがどんなチャレンジをしてきたのかご覧ください!

CODESIGN TOKYOでは、「建築・都市に関するデジタル情報をもっと広く活用してもらいたい!」という思いをもとに、2019年に都市モデルでつながるプロジェクトとして『HONEY TRACERーあなたの想いと都市をつなぐ』と題したワークショップを実施しました。

1.都市モデルとは?

タイトルのなかに含まれている「都市モデル」は聞いたことがありますか?聞いたことがある!という方よりも、初めて聞きました!の方のほうが多いかもしれません。

国土交通省では、3D都市モデル整備・活用・オープンデータ化のリーディングプロジェクト「PLATEAU」を進めています。その中にも都市モデルという言葉が含まれています。

3D都市モデルとは、現実の都市を3Dサイバー空間に再現したもので、地形や建物の高さを加味した3D地図を基に、建築物の名称や用途など各種の属性情報が付加されている。 このモデルを応用することにより、都市計画立案の高度化や都市活動のシミュレーション、分析などが可能になるとしている。

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国土交通省「PLATEAU」のサイトから一部引用させていただきました。(https://www.mlit.go.jp/plateau/

とても簡単に言うと、3Dの地図のなかに建物等に関する情報が含まれています。地図アプリを使っている方はたくさんいらっしゃるのではないでしょうか。私たちが子供の頃は、家族でおでかけに行くと助手席に座っているママが紙の地図を広げて、運転席にいるパパに指示するなんて光景が普通でした。

その後、1990年代にカーナビが誕生し、今ではスマートフォンの地図アプリを使って誰でも気軽にナビゲーションツールが活用できるようになりました。普段、私も地図アプリをよく使います。その地図が3Dで見れたり、子どもと一緒にいけるお出かけスポットなど、ふだん必要な情報が含まれていたら便利ですよね。都市モデルが私たちの生活にもっと身近になったら、もっと色々なことが便利になるのではないかと、ドキドキします!

2.アイデア創出のためのワークショップ

CODESIGN TOKYOでは、毎年夏になると設立記念イベントとして、建築・都市に関わる最新テクノロジーを活用したアイデア創出のためのワークショップを実施してきました。これまではAI(人工知能)やオープンデータなどのデジタル技術や建築・都市分野の専門家によるインスピレーショントークと、参加者の方々とのアイデアワークショップを3時間という短い時間に凝縮して、平日夜に開催していました。

2017年には、建築分野のデジタル技術であるBIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)と機械学習をテーマに「BIM × Machine Learning Workshop」を実施し、翌年2018年には、リンクト・オープン・データと都市におけるパブリックスペースをテーマに「Linked Open Public Space Data Workshop」を実施しました。

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ワークショップの様子

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アイデアワークショップの結果

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オートデスク社のオフィス設計に活用された
ジェネレーティブ デザインの事例

2.HONEY TRACERー あなたの想いと都市をつなぐ

設立3周年となる2019年は、フィールドワーク、技術的な実装、ワークショップを春から夏にかけてシリーズ化し、イベントにしてしまおう!というものでした。

CODESIGN TOKYOが目指す『一緒につくるぼくたちのまち』をコンセプトに、建築・都市に関わる最新デジタル技術を活用して、地域の『あったらいいな』をカタチにしたい!そんな想いを実現するためのイベントのあり方をメンバーと話し合うことから始まりました。

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「建築・都市分野のデジタル技術を、あなたのために活用します!」なんていきなり言われてもピンとこないし、それがどう自分たちの生活に結びつくのか検討もつかないですよね。

さらに、私たちが色々アイデアを聞いてみたいなと思っていた子育て中のパパママは、毎日が新しい発見で溢れているお子さんと充実した時間を過ごすことが最優先だと思います。そんな子育て中のパパママにどうやったらワークショップに参加してもらえるか?これは今回のワークショップの1つのチャレンジでした。

そこで生まれたのが『HONEY TRACERーあなたの想いと都市をつなぐ』ワークショップです。

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まちには多様な人々がいます。
それぞれ見つけたいものは様々です。
自分と違う立場のひとの声に耳を傾けて
ちょっとした心遣いができたら、
今とは違ったまちの姿が見えてくるかもしれません。

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メンバーとの話し合いでは、自分たちが持っている技術がどんなものか、その技術を使いどんなことが出来るのか、どんなまちになってほしいのか等を話し合うことから始まりました。話し合った結果、「多様な声を聞き、データと技術を使って、地域の『あったらいいな』をカタチにする」というビジョンが決まりました。

対象エリアとして、多様な人々がいる渋谷駅周辺を選びました。そして、実際にどんな人たちが歩いていて、そこにはどんな声があるのか、ワークショップの前に見に行ってみることにしました。スーツケースをもって歩いている人、路上喫煙、溢れているゴミ箱、車いす、ベビーカーや子供をのせている自転車、様々な光景を目にすることができました。

私たちには「都市モデル」をつくる技術があります。多様な声を聞き、技術を組み合わせるとどんなことができるのか?それが今回のプロジェクトの始まりです。なので、プロジェクトの流れとしては、①フィールドワークを通じて多様な声を集め、②都市モデルでみんなの声を共有し、③まちの未来を考える取り組みとしました。

Step1. 多様な声を集める
Step2. 都市モデルをつかってみんなで共有する
Step3. 共有したデータをもとにまちの未来を考えてみる

様々な専門分野の方たちと一緒にStep1.から進めていきます。全てお話すると、とても長くなってしまうので、今回は、プロジェクトが決まるまでのお話をさせていただきました。

次回は、都市モデルでつながるプロジェクト~フィールドワーク編~とし、Step1. 多様な声を集めるのお話です。実際にまちを歩き、どのように多様な声を集めたのか、そちらもご覧ください。



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