見出し画像

4/16 美容院での音楽談義「KEMURI」

かれこれ私は10年ほど同じ男性の美容師さん(以下、Kさん)に髪を切ってもらっている。同い年で、話していても共感し合えるポイントが多く、日常の些細な出来事からお互いの仕事についてはもちろんのこと、恋愛・結婚観まで話せる貴重な仲である。しかし、私が音楽についての文章を書き始めてからは、美容院へ行くと必ず音楽談義をするようになった。

先日、お店に行ったときは面白かった。

きっかけは「横山健さん(Hi-STANDARD、Ken Band)が最近良くテレビに出ている」という話題から始まった。Kさんが年下の友人とカラオケに行ったときにハイスタを歌ったら、その年下の友人はハイスタを知らなかったそうだ。しかしKさんや私にとってみたら、ハイスタ=90年代後半を代表するパンクバンドであり、同時に青春時代の思い出が山盛り詰まっているわけで、「ハイスタは今聴いても古さを感じない!」「ハイスタを聴いていると蘇るよね!」「”STAY GOLD”は名曲!」と一気に盛り上がってしまい、そこから、BRAHMAN、SOBUT、SCAFULL KING、THE MAD CAPSULE MARKETS、COCOBAT 等々、まるで連想ゲームをしているかのように、当時聴いていたバンドの名前を一つ思い出せば、また違うバンドの名前も思い出すという、歯止めがかからない状態に。

私自身、90年代後半から00年代の頭にかけてが、一番貪欲に音楽を聴いていた時期だ。高校生の頃は、あまり知られていないかっこいいロックバンドを一早く知りたいあまり、本気で世に溢れるバンドを全網羅しようとしていたし、短大に上がったら今度は入部した軽音楽部の先輩の影響で、あまり興味のなかった日本のパンクバンドや洋楽が身近になり、世界がぐんと広がった。

ただ社会人に上がってしまうと、その頃にデビューしたバンド(例えばASIAN KUNG-FU GENERATION、ACIDMAN、ストレイテナーなど)については、デビューシングルあたりしか聴かなくなる。理由は、音楽を聴く時間が減ってしまった生活パターンの変化が一番大きいが、逆に学生時代に好きだった馴染みのあるバンドをひたすら聴く生活に変化した。

しかもこれは私だけではなくて、Kさん自身もそうだったらしい。やはり自分が青春時代を過ごしていた時期に聴いていたバンドの音は、いつまでたっても色褪せないのもとして記憶に残り続けるし、そういう意味では、私と同世代に人間にとって、90年代後半から00年代前半というのはいわゆる「バンドの黄金期」に当たるのだろうと話をしていて強く思った。

会話に登場した数々のバンドの中で、ハイスタ以外に2人が「過去も今も良い!!」と一致バンドがKEMURI。2007年に解散してしまったスカパンクバンドは2012年に再結成(嬉しい、涙)。若かりしヤンチャなヴォーカル・フミオさんの歌声も好きだけど、今の逞しくて、あたたかい歌声も私は大好き。
2008年には、東京スカパラダイスオーケストラのゲストヴォーカルとしてもフミオさんは参加されていて、“Pride of Lions”(アルバム『Perfect Future』に収録)は、いつ聴いてもガッツをもらえる。

はぁ~~ライヴで聴きたい!!

面白い記事をこれからも書き続けるための励みになります。読んでくださったあなたの心に少しでも引っ掛かるものがありましたら、ぜひサポートよろしくお願いいたします。