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笹塚 心琴
2018年10月24日 18:00
耳たぶに穿たれている穴二つ誤魔化すように石がきらめく 路傍には鍵が落ちてて行き先をなくしたバスを猫が手招く 紅茶とはお湯がなければ枯葉だと憂うあなたのため息のクセ 飛ばされる駅の近くに住んでます あなたはいつも特急列車 これ以上悲しくならないためだけに新しい絵本を買う夜 繋ぐ手も冷え切っていくときだから言い訳をして生きたっていい 焼き秋刀魚 窪んだまなこに箸を刺
2018年10月23日 18:17
ターコイズなんだね君の両の目はどうりでひどく傷つきやすい信号がエメラルド色に灯るとき人々の歩は二拍子になるどこかにはダイヤのような輝きがこんな僕にもあるのだろうかアメジストでよかった君の誕生石 二月生まれは財布に優しい笑い声が聞こえる夜はそばにいて心のそばに寄り添っていて原石を磨く痛みに耐えられず幸せのまま僕ら朽ちてく夜空には打ち捨てられたネオンたち 星座になって愛を乞うて
2018年10月20日 16:10
鈴なりの柿をもぐ手の白い様 冬よ二人に早く来てくれ 読書する君の視線がたどる文字 それすら嫉妬する理由だよ 肺呼吸すら苦しいと頑なな君をこのまま抱いてもいいか 赤ペンを握るその手の体温を奪うことなど考えてない さっきからずっと一緒のその腕に影がないのは何故か教えて クリームのトッピングまで我慢したから君をもう許さない 溶けてゆくチョコみたいだね君の声 甘く苦くてクセになりそ