映画『もしも徳川家康が総理大臣になったら』

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夏休み最後の土曜日、何か思い出に残ることしよっかーとなって、映画『もしも徳川家康が総理大臣になったら』を家族全員で観に行きました。

映画が終わって場内が明るくなり始めた頃、「面白かったね」と素直な気持ちで言えたのだけれど、正直そんな映画は久しぶり✨

最近ね、素直に「面白かったね」と言えるそういう映画が減っているように感じる。別に、金返せとまでは言わない。それほどひどいわけではないのだけれど、ほどほどに面白くて、ほどほどにつまらなくて、でもまあそんなものか、と少しだけ白けた気持ちで映画館を出る。そういうパターンが続いていた。

だから、「あー面白かった」と満足げにつぶやけることがただただ嬉しくて、その喜びを誰かに伝えたくて、映画の余韻にひたりながらこのブログを書いています。

役者さんたちが、AIの力で現代によみがえったという歴史上の偉人をノリノリで演じているのだけれど、まずもってそのノリノリ具合が気持ちいい。特に坂本龍馬役の赤楚衛二君が光っていた。

朝ドラ『舞いあがれ』の時は気の弱い文学青年だったのに、この映画では、気の強い龍馬を、本当に龍馬が乗り移ったかのように好演している。いやーすごい。とても同一人物とは思えないほど違うオーラが出ていて、帰り道、夫と息子に「坂本龍馬って朝ドラのタカシ君だよね」と言うと、二人とも「うそっ」とびっくりしていた。

映画の中で龍馬は、考えることを人任せやAI任せにする現代人を憂えて、浜辺美波演じる記者に対してこういい放つ。

「人に期待するのではなく、自分に期待するぜよ」

「答えを誰かに出してもらうのではなく、自分で調べて、自分の頭で考えるぜよ」

この龍馬の言葉とクライマックスのシーンとがリンクしていて、そこに現代人への風刺的なメッセージが込められているように感じた。そして映画を観終わった後、何か大切な物を託されたような気持ちになった。

底抜けの明るさで演じながらも、「大切なこと」を伝えたいという気持ちが画面いっぱいに伝わってくるような役者さんたちの熱演。そういうものに接すると、月並みな言い方だけれど、人は感動する。

こういう風に、普通に感動できて、素直に面白いと言える映画って最近お目にかかっていないので、個人的には「当たり」と思える映画でした。

ただただ面白くて、笑っておしまいにしてもよいエンタメ映画ではあるのだけれど、この映画に携わった人たちが、その明るさを通して伝えたかったメッセージを忘れたくないと思っている。

でもそのうち忘れてしまうかもしれない。でも忘れたくないから、だから映画館を出たその足で本屋さんへと向かい、原作本を買ってみました。

映画を観た人たちみんなが、この映画に込められたメッセージを忘れなければ、今よりももうちょっとマシな世の中になるだろうに、とさえ思う。

というのは、この娯楽映画の感想としては堅すぎると思うので、まあ堅いことはこれ以上は申すまい。面白さは保証しますので、よかったら笑いに行ってみてください😆

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