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「エッセイストのように生きる」エッセイストのバイブル的一冊 #35

私には、紙と電子の両方で持っている本が、数冊だけあります。

アメリカに住んでいるので、本はKindle版で買うのですが、

とてつもなく気に入った本だけは、日本に帰国した時、紙の本も購入するのです。

その一つが、「エッセイストのように生きる」です。

「暮らしの手帖」で長らく編集長を務められ、現在はDEAN & DELUCAマガジンの編集長などをなさっている、松浦弥太郎さんの著書。

「書くことで、救われてきた。」

「書くことが、人生を変えてくれた。」

という、帯の文章を読んだだけで、

文章を書くことが好きな人は、心奪われるのではないでしょうか?

(私はそうでした。笑)

私がこの本を好きな理由の一つが、

読むたびに、新たな発見と感動があること。

いつ読んでも、何回読んでも、インスパイアされる文章が綴られていて、

読むたびに、エッセイがもっと好きになってしまうのです。


たとえば、一番最初に読んだときは、

第1章の「エッセイストとは、何か」に綴られている、

松浦さんにとっての「エッセイストの定義」に震撼しました。

もうひとつ、僕の考えるエッセイの定義があります。とても大切なお話。
「秘密」です。エッセイとは、「秘密の告白」である。

まだ多くの人が見つけていない「秘密」をさぐり、気づき、見つけ、言葉にしたものが僕が考えるエッセイなのです。

エッセイストのように生きる P.27

エッセイにおける「秘密」とは、自分が発見した、ものやことに隠されている本質。ほかの人から借りた感性や意見ではなく、自分の内側から生まれた自分の言葉です。

エッセイストのように生きる P.27

この文章を読んだ時、時が止まるほど、腑に落ちて、感動したのです。

私の裸眼(視力0.1以下)で見えていた、ぼんや〜りした景色を、突然、マサイ族の視力(5.0)で見せられたかのような、

目の前がひらけて、クリアになった感動は今でも忘れられません。


また、最近読んで、心に響き渡ったのは、

言いたいことは「ひとつ」だけ

という一節に綴れていた言葉たち。

手の中にたくさんの素敵な情報を持っていても、その中のどれかひとつだけを選び取って書くのです。ほかの要素は思い切って捨ててしまう。

そしてその「ひとつ」について、深く深く書いていきます。

エッセイストのように生きる P.206

「あれもこれも」ではなく、ひとつに絞る。広さではなく深さを目指すことです。

あなたが選んだその「ひとつ」こそが個性であり、「視点」であり、そのエッセイのおもしろさなのです。

エッセイストのように生きる P.209

ひとつのエッセイに、ひとつのメッセージ。

意識していたつもりが、最近できていなかったなと、ハッとさせられたのでした。

物書きとして成長するにつれて、読むたびに、新しい発見があるんですよね。

エッセイストとして、バイブルのように大切にしている一冊です。

そして、読むたびに、心が震えて、インスパイアされ、感動に浸ることになるので、

そのたびに、やっぱり「エッセイ」っていいな、言葉って素敵だなって思わせてくれる一冊。

そんな、私にとって特別な一冊に対する愛を、思いのたけ綴ってみました。笑

(noteの皆さんなら、共感してくれる人が多いんじゃないかと思って。)

エッセイストになりたい人はもちろん、

書くことが大好きな人や、
書くことで人生を変えたい人、

そんな人にオススメな、私の愛読書です。

<Kindle版↓>

最後まで読んでいただき、ありがとうございます♡