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小説を書いていることをカミングアウトしてみた!

 こんにちは。ねむるこです。
 最近、小説を書いていることを身近な人にカミングアウトしました。完全に話の流れでですが……(笑)その時の心境の変化と発見について報告したいと思います。

1.私が小説を書いていることを話さない理由

 私は身近な人に小説を書いていることを話していません。家族にも、親友にも。敢えて話さないようにしていました。
 その理由は……否定されることが多かったからです。
 必ずしも皆ではないのですが、今まで話してきた人にはいい顔をされませんでした。傷ついた私は「もう人に言うのは辞めよう」と考えるようになります。
 だから子供の頃、「将来の夢は?」「将来なにがしたいの」という質問が苦痛で仕方なかったです。
どうせ否定されるんだ……。
 そんな仄暗い気持ちが付き纏い、「小説を書きたい」なんて口が裂けても言えませんでした。
 一番心に堪えたのが家族からの否定でした。
「お金にならなければ意味がない。才能がないと駄目なんだから」
 現実を見せつけてくる発言に私は何度も打ちのめされました。
 大人になった今、私の将来を思っての発言だと理解できますが当時の私にとっては自身の全否定に他ならなかったのです。
 こんなにも家族が私の夢に否定的なのには理由があります。それは自費出版の営業が家にやって来たからです。
 文学賞に応募してまさか営業を掛けられるとは思いませんでした。その営業の断りを入れるのに家族に迷惑をかけてしまったのです。見積書まで持ってきて……それはもう大変でした。
 大人になった今なら「そんな商売もあるよね」ぐらいで済みますが、当時の私にとっては衝撃でした。
 自分の小説が評価されることなく、大金を取るために使われたこと。家族に迷惑をかけたこと。それらが重なって小説を披露することにストッパーがかかるようになりました。
 家族だけでなく、同級生の言葉にも影響を受けました。
「小説なんて年を取ってからでも書けるよ。老後の娯楽じゃん。何の職業に就きたいの?」
 大学受験期に言われた言葉です。ここでも私は否定されてしまいます。しかも若者が目指すような職業ではないというような口ぶりでした。
 小説を書いている今なら分かりますが……小説を書くのはそんなに簡単じゃない!(笑)何よりも体力がいるし、膨大で熟した知識も必要です。
 以上のような経験から私は語ることのできない夢を抱くようになりました。
 夢を語ることができないなんて悲しいな……。当時の私はもっと悔しかったと思います。
 これだけ否定されても、傷ついても私は小説を書き続けていました。全く書かない時期もありましたが、思い出してはまた書いての繰り返し。
ああ。私って本当に小説を書くのが好きなんだな。と改めて実感しました。
 小説を書いていることを話さないのは、自分の夢を守るための防衛手段だったのです。

2.カミングアウトした心境

 そんな私がカミングアウトしたのは同じパートで働く、年齢も境遇も大きく異なる方でした。何なら出版関係者でもなんでもありません。
 その方と私はとても気が合い、何てことの無い会話をよくする仲でした。会話の話題がお子さんの就活話から私の将来に移り変わりました。元々この方には「やりたいことのためにパート生活をしている」と話していたのでカミングアウトするのも時間の問題でした。
 また否定されたら?という不安はその時の私にはありませんでした。何故なら今まで積み上げてきたものがあったからです。
 「もう自分のやりたいことを諦めるのはやめよう!」と決意していたし、コンテストで結果を残せるようになってきたからでもあります。
私には小説があるから大丈夫
 否定されてもただ、もくもくと作品を生み出して行けばいいんだ。そんな精神状態でした。子供の頃の他人の顔色を窺っていた私とは大違い!我ながら強くなったものです。
「私、小説を書いてるんです」
 数十年ぶりに私の口から語られた夢。心が浮遊するような気持ちになりました。
 その方は声を上げて「すごいね!」と言ってくれました。どんなジャンルを書くのかとか、好きな作家さんの話とか……。もう色々話しました。
「それじゃあ本を出したいんだね」
「……はい。電子書籍の出版も考えてて……!」
 私は自分の口からこれだけ自分のやろうとしていることが言葉にできるなんて思いもしませんでした。自分でもびっくりです。(笑)
 どんな仕事をしたらいいかとか、これから作品を作りながら生きていく方法を2人で考えました。明確な答えは出ませんでしたが「不労所得が欲しいね」という言葉には笑いました。
「やりたいことがあるなら絶対やりなさい。後悔するから」という言葉にはじんっときました。帰宅する時もずっとその言葉が頭の中にありました。
 今回のカミングアウトで私は……勇気をもらいました。面白いぐらい心が軽くなって、もっと沢山作品を作りたいと思うようになりました。
夢を語ることで夢を目指す力が湧いてくる
聞いてくれる人がいたらその力はより増していくのです。
 今回、カミングアウトして本当に良かったなと思いました。

3.カミングアウトは諸刃の剣

 カミングアウトって他にも色々な内容があると思うのですが……。人に自分の内面を伝えるのって緊張しますよね。それが私にとっては夢でした。
 今回のことを通して私が学んだのはカミングアウトは諸刃の剣であるということです。
 人に自分の込み入ったことを伝えるということは否定されるという要素も含んでいるということ。傷つくこともあるということです。
 私はもう傷ついてばかりでしたけどね。(笑)かといって肯定されるためにカミングアウトをするのでもないと思うのです。
 私は、私の事を理解してもらいたい人に私の事を伝えたかったのです。だから相手が誰だろうと構わずにカミングアウトしていくのも違うのです。
 貴方が信頼できて、尚且つ貴方の事を知って欲しい人に伝えてみてください。悲しいこともあるかもしれないけど逆に絶大な力を得ることができる場合もあります。
 カミングアウトは相手を信頼できるかどうかと、貴方の心が強く、健康な時に行うことが大切です。相手の精神状態、状況が安定していることも確認しましょう!
 勿論、無理にカミングアウトする必要もなくて……子供の頃の私のように大切に守っていても良いと思います!

 この経験と勇気を胸に、私は今日も執筆を続けていくのです。

本日も最後までお読み頂きありがとうございます!
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