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ビジネスとPTAの違い

私はこれまで長年PTAに携わり、PTA経験が
ビジネスに活かせると主張してきました。
しかし、時にはそれが通用しないことも
あると感じています。

小学校のPTA役員時代の話です。
何かの行事のために、講堂に長椅子を
並べることになりました。
役員と委員で協力して行うことに。
去年と同じレイアウトで、それを知っている
先生が遅れて参加予定。

ということで、私はそれまで待機・・・
と思っていたのですが
他のPTA役員の皆様が
「じゃあ、先に並べ始めようか」と。


はあ?並べ方わからないのに?
私の反論もむなしく、一斉に長椅子を並べ始め
あーでもない、こーでもないと
ガタガタ動かし続け・・・
私は時間の無駄だ(どうせ先生来たら判明するのに)
と傍観。
約20分後に先生がレイアウト持って登場し、
結局全て並べ替えました。
ビジネスだったらあり得ない行動です。

でも、PTAだと「自分たちが汗かいて一緒に実行した」
というプロセスが、結果に「全く」つながらなくても
一体感を増し、関係性をよくするのです。
実際この場合も、先生の指示を待つだけでなく、
一緒に創意工夫をした時間のおかげで、
関係性がよくなり、その後のイベントの進行が
スムーズになりました。

当時、私も含めて役員や委員が若くて体力あった
(小学校のPTAなので30代が多い)というのも
大きいですが。

私が思うに、PTAは全員の共通の目標があるようでなく、
曖昧なまま活動している組織です。
そのため、目標達成のための行動最適化という
動機付けが馴染まない場面も多く、
「どれだけ一緒に汗かくか」が価値となる場面も。
そして私はPTA参画初期、そこに合理性や
ビジネス視点を取り入れようと
躍起になっていました。

しかし、その後もPTA活動を続けたことで、
組織ごとに合ったチームビルディングや
プロジェクトマネジメントがあることを学びました。
「組織にはその組織に最適のやりかたがある」と。
そして、私の正義を無条件に押し付けることを
止めました。

いわば、「人には人の乳酸菌」ですね。


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