【34】 Want-toのゴールを設定する

ゴール設定の3つのルールから、「Want-toのゴールを設定する」ことについて説明します。


ゴールを設定する際は、他人や社会から強制されているようなゴールを設定しないようにする必要があります。

また、「これをやらなければならない」と自分で自分に押しつけるようなゴール設定も避けましょう。

「Have-to = 〜しなければならない」という強制は不安と緊張を生み、そこから逃げようとする創造的逃避が生じます。

「〜しなければならない」という動機づけの裏側には、「さもないと恐ろしいことが起こる、罰を与えられる」といった恐怖があるからです。

このような「Have-to」にもとづく動機づけを、制限的モチベーションと言います。

制限的モチベーションは、アクセルとブレーキを同時に踏んでいるようなものです。

制限的モチベーションでも一時的にはパフォーマンスが上がるかもしれませんが、長期的には創造的逃避が働いているため、もとのコンフォート・ゾーンに戻ってしまうでしょう。


そうではなく、自らやりたいと強く願う「Want-to」のゴールを設定することです。

「Want-to」のゴールを目指して行動し、結果を責任をもって受け入れる姿勢をもつことで、創造的無意識がそのゴールを達成しようと働きます。このような動機づけを、建設的モチベーションと言います。

「Want-to」のゴールを設定しようとしても、なかなか思い浮かばなかったり、ちゃんとそのようなゴールを設定できているのかが不安になったりするかもしれません。

その原因の一つは、これまではそのようなゴールを意図的に設定する機会がなかったからでしょう。多くの場合、社会的にどうあるべきか、どのように生きていかなければならないか、という他人あるいは世間のモノサシに基づいて目標を設定することに慣れてしまっています。


最初のうちは、「自分が心からやりたいと思うゴールはこれかな〜?」という程度のゴールで構いません。

「Want-to」だと思うゴールを設定し、そのゴールを実現するための行動をするなかで、より良いゴールが見えてきます。

ゴールを設定して行動するなかで、認識が変化するからです。

より良いゴールが見つかったら、そのゴールに向かって行動していきます。それを繰り返していくと、ゴール設定が上手にできるようになります。

そして、どこかのタイミングで「これが自分が本当にやりたいことだ!」というゴールが見えてくるでしょう。

ワーク
現時点で「Want-to」だと思うゴールを設定してみましょう。
設定できたら目を瞑って、そのゴールを達成したら自分や周囲の世界はどうなっているかを一人称視点で想像し、その想像の世界を味わってみましょう。