アフターコロナに向かう中国とそのテクノロジー進化のすごさ

はじめに

どうもコンスです。
コロナが世界に転機をもたらして、もうすぐ1年近く経ちます。
残念ながらトンネルの先の光が見えつつも、その先はまだ長いように思えます。
皆さんも引き続き体調には気をつけてください。

さて、話は変わりますが、ここ5年で中国の都市部の現状をその目で見た日本人はどれくらいいらっしゃるでしょうか。
本日のメイントピックの前に少しだけ、私の経験談をシェアさせてください。

日本の立ち位置を知った学生時代

私が大学生になったのは、約10年前。
大学のビジネス系講義で話題に登ったのは、家電量販店やAEONと言った小売、もしくはトヨタといった自動車メーカー、そしてPanasonicなどまだ勢いの衰えていない家電メーカーが中心でした。
日本のものづくりは世界を支えている。メイドインジャパンは素晴らしいんだと教えられて育ってきた私にとって、そのような講義の内容はあってしかるべき内容のものでした。
もちろんグローバルな企業の台頭についても触れられていたかと思いますが、あまり記憶には残っていません。

そして私がイギリスの大学院生となった約5年前のこと。
日本のビジネスモデルが世界でどのように考えれられているか、ワクワクしながら望んだ講義に登場したのは、トヨタのカイゼンといった管理手法論と日本で崩れつつある終身雇用制度の話のみでした。
講義の8割はGAFAといった世界のIT巨人たち、ビッグデータが世界をどう変えるか、サプライチェーンにどのような影響をもたらしたかといったものでした。

1980年代の日本は製造業で栄えていた、だが今は違う。
データを制するものが世界を制するのだ。

と教授陣は言い放っていました。
ここ2、30年での企業の時価総額ランキングを見れば日本企業の凋落ぶりは明らかでしょう。
凋落というよりも、新しい世界のスピードについていけなかった企業が多かったのかもしれません。
それでもかつて築いた日本企業のブランドはひしひしと世界中のネットワークで影響を持っているのもまた事実です。

そして大学院のクラスの国籍比でいえば、中国>インド>アフリカ>欧米>日本と言った具合で、中国人80人に対し、日本人は私一人でした。
ある程度イギリスでは名前の知れた大学ではあるのですが、本当に日本人の正規留学生はいない一方で、中国人とインド人はどこにでもいる(そして、お金もち)という環境で勉強しました。

”百聞は一見にしかず” 中国というその国

授業や学生との比較で日本の世界での立ち位置を知った私でしたが、私のバックグラウンドだと日本で一番稼げると分析をし、大学院卒業を機に当時のクラスメートだった現在の妻との結婚を決め、日本に帰国することにしました。

大学院を卒業し、就職を控えた私は、妻の実家がある中国都市部にに結婚のあいさつのためを訪れることになりました(妻は中国人です)

中国に言ったことがない私にとって、中国のイメージはまさに爆買いや当時日本各地に溢れかえっていた団体観光客のイメージそのものでした。
残念ながら、特段いいイメージも持っていませんでしたし、中国の都会と言っても東京や大阪ほどではないだろうと思っていました。

私の薄い期待感とは裏腹に、訪れたその都市では溢れかえる最新テクノロジーや活気あふれる人たちに私は初日から圧倒されることになりました。

5年前当時でも、QRコード決済は当たり前。
行商の野菜売りやタクシーまでも、QRコード決済。
そして現金での支払いを嫌がられる始末。。。
全てはWeChat PayとAlipayの2大決済サービスで完了してしまう。

飲食店も人を介さずとも、注文・支払いまで終えることができる。
ライドシェアやシェアサイクルも当たり前。

日本という先進国から中国という発展途上の国に旅行にいったはずの自分が、浦島太郎レベルで中国の人たちから、日本にはこんなサービスないの?不便ね。と言われるような状況だったのです。誰でもスマホを使いこなし、今や当たり前に近くなったUber eatsと同様のサービスも当時からすでにポピュラーなサービスとして生活に浸透していました。

中国都市部とは、軽く未来にタイムトラベルした経験さえ味わえるようなところだったのです。

そしてようやく冒頭の話に戻って来るのですが、ここ5年の中国の凄さを目の当たりにした方ってどのくらいいるのでしょうか。
Yahooニュースで中国叩きのコメントなど毎日のように見ます。まぁ政治的な感情や反中感情があるのは、私も日本人として教育を受けてきていますので、共感する部分もあります。

しかし、政治や感情を抜きにすれば、中国の発展を甘く見ている人たちが大半なのではないでしょうか。
メイドインチャイナが粗悪品のレッテルであった時代から、最先端テクノロジーの象徴となってきていることから目を背けていないでしょうか。
日本人よりも中国人の方が最先端テクノロジーを使うことはすでに長けており、日々進化する世界の流れの中心に身を置いてさえいます。
昨今若者に急速に浸透したTik Tokも中国企業ですしね。

教育レベルにおいても、産業レベルにおいても日本がこの先中国を追い抜かすことはないだろうなと私自身は肌で感じますし、最近さらに強く感じるようになりました。

ではアフターコロナに突き進む中国の現状はどのようなものなのか。

緊急事態宣言より外国人流入を止めることが先だ、中国からの流入を止めろと騒いでいる人もネットで見ますが、私からすると日本に来る中国人の方がよっぽど嫌な気持ちで入国してきていると思います。
なぜなら、テクノロジー統制の効いた中国では、いつ・どのようにコロナ感染者と接触したかを、より精緻にデータとして得られる一方で、日本ではそのようなデータがほぼ手作業で取られている現状があるのですから。
このような社会情勢下では、何もトラッキングできない社会環境の方がよっぽど恐怖だと思います。

さて、本筋に戻りますが、中国の現状を知るためには私の好きなドキュメンタリー監督の竹内亮さんが作った記事・短編映画をぜひご覧になっていただきたいです。

竹内さんはNHKのドキュメンタリー監督も担当していたり、中国の微博(Twitterのようなもの)で400万人以上もフォロワーがいるインフルエンサーです。

昨日のYahooニュースのトップにも載っていた記事がこちらです。

フルバージョンはYoutubeから(ドキュメンタリー監督だけあって、見応えがあります)
日本語タイトル:中国アフターコロナの時代ー「逆転勝利の法則」とは
日本語の字幕もありますし、中国語部分も問題なく視聴できます。

いかがでしょうか。

テクノロジーで統制を効かせることができれば、昨今の日本で見られる感染経路不明といった事象もほぼ起きなくなりますよね。

日本ではまだまだ考えられないようなこともたくさんあったのではないでしょうか。

もちろん監視と自由のバランスは大事なのですが、ダッシュボードなどで数値化し、徹底的にリスク管理できるやり方は日本のアナログ企業ではもはや実現は不可能でしょう。

そういった意味で中国は私たちより、はるか先を歩いているテクノロジー先進国であるといえます。
はんこ廃止議論など、もはや話題にもならないレベルなのです。
良いものは採用していく、そのハングリーさが中国にはあります。

これからの若い人には世界で自分の立ち位置を知って欲しい、そして活躍して欲しい

自分自身も30前なので若者の部類だとは思っていますが、特に中学生、高校生、大学生に伝えたいのは、必ず海外から日本という国を見て欲しいということです。

少なくとも旅行ではなく、現地に溶け込んで、日本という国、そして世界の情勢を違った視点から見て欲しいと思っています。

日本にいるだけで稼げる時代は残念ながら終わりがくると私自身思っています。
AIが人間の仕事を奪う前に、もしかすると日本の国際競争力が世界から落ちぶれる方が先かも知れません。
それくらい世界は自分の知らないスピードで進んでいます。

もし今の環境が苦しいなら、今の環境に満足しないなら、今の生活が退屈なら、新しい視点を探しにぜひ世界に飛び立って欲しいと思います。

コロナなので、世界に飛び出したいけど、飛び出せないというもどかしさは百も承知です。
ならば今は助走期間として、語学、専門知識を身に付けてください。
今いる教育期間で行けなくても、社会人になってからでも挑戦する場は自分で作れます。
挑戦する場を作るだけの努力を今して欲しい、そして多次元的な視点を持った人物として成長できる準備を整えてください。

終わりに

最近見てよかった竹内亮さんのドキュメンタリーをシェアしたいがために、記事を散文ながら書きました。
私のnoteは読まなくても良いですが、竹内さんのドキュメンタリーを見てあぁこんなことできる世界もあるんだってところを知っていただけると僕としては嬉しいです。世界は広く、常に前に進んでいますよね。

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