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日商簿記検定試験のネット試験は誰でも受けられるの?従来の統一試験と比較してみた

日商簿記検定試験は経理関係のお仕事に従事している方やフリーランスで確定申告を毎年行う方にとって非常に重要な資格です。また、復職を目指す専業主婦が取得したい資格としても注目を集めています。
元々は統一試験(ペーパーテスト)のみでしたが、2021年にパソコン操作で受験できるネット試験が新設されました。
この記事では、家族の予定優先で試験を受ける時間の確保が難しい専業主婦が、統一試験とネット試験どちらで受験するべきか解説します。


日商簿記検定試験とは

簿記は、企業の経営成績や財務状態を適切に管理し、経営管理能力を身につけるうえで必須のビジネススキルです。経理の基礎知識が身に付くため、日々の会計処理や確定申告で非常に役に立ちます。
日本商工会議所と各地の商工会議所で受験可能です。年間約45万人もの方が受験する最大級の検定試験となります。

日商簿記検定試験を取得するメリット

簿記資格を取得していると就職・転職の際に有利になります。日商簿記検定を資格要件としている求人はかなり多いです。決算書類を読む力やビジネスの基本でもあるコスト感覚を身につけることができるため、多くのビジネスマンに役立つ基礎スキルとして人気があります。
希望の職種が簿記資格と直接関係がなくても、資格を有していること自体が評価されて昇進・転職の際に有利にはたらくこともあります。

試験は4つの級に分かれている

日商簿記検定試験には1級・2級・3級・初級という4つの級があります。
それぞれの級で統一試験の有無・ネット試験の有無が異なるため以下の表にまとめます。

階級ごとの試験の有無を比較(参考サイト

最も受験者数が多い3級と、転職活動の際に有利となる2級は統一試験とネット試験の両方で受験可能です。

ネット試験が新設された理由

コロナウイルスの流行により、2020年6月の試験が中止となり、2020年11月の試験は会場が密にならないよう受験者の人数制限を設けることとなりました。このような不測の事態が再度訪れたとしても試験が実施できるよう、2020年12月にネット試験が新設されました。
統一試験が廃止される訳ではなく、統一試験とネット試験の2本立てとなります。ネット試験を利用すれば1年の間に何回でも受験できます。3級に合格した後すぐに2級に申し込むことも可能です。

統一試験とネット試験は何が違うの?

ネット試験は、従来の統一試験と比較すると以下の特徴があります。
・受験できる日程の選択肢が多い(平日あり)
・試験終了後、すぐに合否が判定される

また、ネット試験は試験センターのパソコンで受験するため自宅では受験できません。

統一試験とネット試験の試験詳細を以下の表で比較します。

統一試験とネット試験の詳細を比較(参考サイト

出題範囲は統一試験とネット試験で同じですが、申し込み方法など他の項目は異なる箇所が多いため、自分に合っている試験方式を選びましょう。

ネット試験の注意点

ネット試験には以下の注意点もあります。
・ペース配分が難しい
・計算用紙は紙で配布され、パソコン上に計算メモは書き込めない
 →答えの写し間違いが発生しやすい
・受験票は発行されない
・筆記用具は持ち込めない
実際に受験する前に株式会社CBT-Solutionsの日商簿記申込専用ページにて「受験の流れ」をしっかり読んでから試験に挑みましょう。

パソコン操作に慣れている人はネット試験がおすすめ!

受験日程の選択肢が豊富で合否がすぐにわかるという点で、統一試験よりネット試験の方がおすすめです。前述の通りネット試験には注意点も多いですが、慣れてしまえばいつでも受験できるため便利です。専業主婦は子供が学校に通っている平日の昼間に試験を受けられるようになります。
パソコン操作に抵抗がなければ是非一度ネット試験を受験してみてはいかがでしょうか。簿記に合格すれば社会人としてのスキルアップや転職活動に役立ちます。チャンスを掴むためにネット試験を活用してみましょう。


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