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【こんなに泣くつもりじゃなかった】アニメ・ウマ娘プリティーダービー2期感想

最終話放送からだいぶ経ってしまったので、長文の感想を書こうか書くまいか迷いましたが、素晴らしい作品なので、やっぱり書き残しておこうと思います。


自己紹介

ウマ娘というコンテンツの特性上、アニメ・競馬に関してどんな関わり方をしてきたのかについて、先に触れておいた方がいいかと思うので、軽く自己紹介しておきます。

・十数年来のアニオタ
・昨秋のアニメ1期再放送をきっかけに、ウマ娘にハマる
・アーモンドアイの秋天を見て、競馬にハマる

・1カ月後には、2分のレースを見て2400字の感想を書くまでになる

・史実を予習してから、2期を視聴
(なお1997年生まれなので、史実の頃はまだ生まれていない)

以下、ウマ娘から競馬にハマったアニオタの感想だと思っていただければ幸いです。

2話で泣いた

1期もかなり楽しんで見ていたものの、個人的に1期を見て泣くことはありませんでした。
そのため、2期の2話を見たとき、「え…まだ2話だよ…私こんなに泣く…?」と、自分で自分に動揺してしまいました。

まず、出走できなかったレースを現地で見るという、擬人化だからこそできる表現が素晴らしかったです。
そこからトウカイテイオーが「僕だったら…」と、自分がもしレースに出ていたらどう走っていたかを語り出し、ifのレースシーンが流れ始めるところで、…さっそく私も涙が出てきました。

そして何よりも良かったのが、

「言わせない!テイオーが出ていたらなんて、絶対に言わせない!」
「テイオーに負けるもんか!」
「私たちの方が上だ!上なんだ!」

という菊花賞を走るウマ娘たちのセリフ。

「菊花賞にテイオーは出られませんでした。残念」で物語を終わらせず、菊花賞に出走したウマ娘たちが「出走していないテイオーに負けるものか」と必死で走る描写を丁寧に描く。
彼女たちを「テイオーが菊花賞に出走していたら、負けていたかもしれないウマ娘」という風に描かせない、モブを含む全てのウマ娘へのリスペクトが込められた演出に、心から感動しました。

8話で泣いた

毎話高クオリティの作画に加え、ライスシャワー役の石見舞菜香さんの演技に圧倒された8話でした。

まずレース前、地下馬道(ウマ娘の世界では、地下バ道ですかね)での息遣い。
あの気迫あふれる息遣いには、恐怖すら覚えてしまいました…。

そして極め付けはやはり、「ライスは…ヒールじゃない…。ヒーローだ!」でしょう。
迫力あるカメラワーク、
「ライスは…」のタイミングで挟まれる悲しい記憶の回想、
「ヒーローだ」の直前に脳裏に映るミホノブルボンの姿、
そしてBGMが消え静寂の状態で放たれる「ヒーローだ」という強い宣言。
作画、カット割り、音響、セリフ、演技…全てが完璧にそろったクライマックスシーンだったと思います。

10話で泣いた

「展開的に、10話では泣かなそうだな」と油断していたことも相まって、全13話中一番泣いたのがこの10話でした。

ツインターボはビジュアルも個性的で、いかにもアホの子といったようなセリフも多く、「2期のネタキャラ要員なのかな」とずっと思っていたんです。
しかしそこは、さすがのウマ娘スタッフ。
ターボのネタキャラという一面のみ描くのではなく、しっかりとかっこいいところも描いてくれました。

また、史実ではテイオーと直接のライバル関係になかったターボを、うまくテイオー復活の物語に絡ませている点にも感嘆しました。
「ウマ娘のスタッフは競馬愛がすごい」とよく言われていますが、ただ競馬が好きなだけではこの物語構成は思いつきませんよね。

スタミナが尽き、後ろにのけぞってヘロヘロになりながらも先頭でゴールするターボの姿は、何度見てもこみ上げてくるものがあります。

「これが諦めないってことだああああああトウカイテイオーーーーーーー」

緩急の11話・12話

11話を見終えた当時は、「私はウマ娘のアツいレースシーンが好きなのであって、百合が好きなわけではない。正直今回はリアタイしなくても良かったかな…」と、若干物足りなく感じていたんです。

しかしその1週間後、地獄の12話
12話を見た私は、「先週心休まるお話を見られて良かった…」と11話の存在意義を遅ればせながら痛感しました。

緩急をつけたシリーズ構成がうまいなと思います。

最終話で泣いた

最終話を見る直前。
私は、「知ってる、知ってる。有馬記念で奇跡の復活でしょう。知ってるから泣かないわ〜」と、半ば意地を張るような心境になっていました。

だが、しかし、展開を知っていても泣きましたわ…

最終話も演出が本当に素晴らしかったです。
レースを見るのを怖がっていたメジロマックイーンが、スタンドに移動した瞬間、観客の大歓声が消え、テイオーの呼吸だけが聞こえる。
「トウカイテイオーが来たあああ!え、え、トウカイテイオーが来た!?」という赤坂さんの実況をフックにBGMが流れ始め、映像がスローになる。
そしてテイオーの「勝負だあああああ」という叫びから、観客の歓声と実況が戻る。
ラスト、ゴール板を駆け抜けるシーンで一瞬時が止まり、テイオーの「やった」というつぶやきと共に、時間が動き出す。
もう、見せ方が完璧!!!これは泣きます!!!!

主題歌がいい

個人的にアニメを見る前から、Make Debut!やうまぴょい伝説などが好きでよく聴いており、ウマ娘の楽曲は好みだなとずっと感じていました。
2期の楽曲もどれも素晴らしかったのですが、特に好きだったのはOPの「ユメヲカケル!」。

ウマ娘のOPは、ファンファーレから始まってかっこいいですよね!

最終回近辺になって知ったのですが、この曲名、競走馬のトウカイテイオーの写真集のタイトル「夢を駆ける」から取られているらしいです…!泣けるぅ…。

また、作編曲者である東大路憲太さんご本人が「ユメヲカケル!」を演奏した動画が素晴らしいので、ぜひこちらもご覧に入れていただきたいです。
原曲とはまた趣の違うアレンジが最高です!

2期のトレハナ

※ここのブロックは、沖野トレーナー×東条ハナ‪CP‬への言及があるので、苦手な方は飛ばしてください。

2期はどうしてもリギルの出番が少なくなり、おハナさん自体の出番が1期に比べると減ってしまったのが残念ですが、それでも限られた尺の中濃密なトレハナを堪能することができました。

1期に比べて、距離感がちょっっっとだけ近づいていましたね…(歓喜)!
あと10話の「おごるわよ」めっっっちゃ良かった!!

またアニメ放送中、毎週アニメイトタイムズにてキャストインタビューが公開されていたのですが、第3回がなんとトレハナ対談だったんですよね!!!

――第1期を見ていて気になった人もいたと思うのですが、実際この2人はどのような関係なのですか?
沖野:どうなんですかね(笑)?
豊口:結局のところは、“はっきりさせないのがいい”って感じですよね(笑)。
沖野:そうですね。
豊口:性格的にはおハナさんの方がしっかりしている感じがするけど、色恋沙汰は弱いじゃないですか、おハナさんって。第1期でもちょっとぽーっとしたりとか、可愛い部分もあって。だから、いまいち気づいていないですよね。
沖野:鈍感の象徴というか(笑)。
豊口:そうそう。おハナさん的には「もしかして好意を持っているのかな?」みたいな感じなんですけど、でもやっぱりみんな一律にしているのかなって。
沖野:情けない姿も見せられる関係なのに……。
豊口:「あの人にはこんなところも見せられる」と思ってくれたら急展開するかもしれないですけど、そうじゃないんですよね。
沖野:おハナさんには第1期だけでも何回怒られたかわからないですけど(笑)。
――怒られてはいるけど、すごくいいペアだなと思いました。
豊口:やっぱり真逆だからいいんだと思います。
沖野:でも、トレーナーはおハナさんのことを支えられないんじゃないですかね?
豊口:そんなことないですよ。
沖野:ポロッと言った言葉がおハナさんに刺さったりはするけど。
豊口:それが支えてもらっているって事なんですよ。さりげなく支え合っているし、同じトレーナーという立場だから相談もできるし。

まさかの連載第3回にして、公式からの燃料点火に気が狂いそうになりました笑。
そしてこちらのインタビューでは、さらに衝撃の事実が!

作品内容と関係ないですけど、おハナさんって「東条」ハナですよね。
そして今回の「南坂」さん。
僕(トレーナー)も実はちゃんと名前があるので、想像してみてください(笑)。

沖野Tにもちゃんと名前が…!
結局現状名前が明かされることはありませんでしたが、今後発表されることはあるのかどうか楽しみです。

またアニメ終了後もウマ娘たちとはアプリで触れ合うことができますが、トレーナーさんたちの新規絵を見る機会はありません。
そのため現在は、ウマ娘ロスならぬトレーナーロスになっています…涙。

2人の新トレーナー

2期からは、新しいトレーナーさんが2人登場しました。
1人はカノープスのトレーナー・南坂さん。
もう1人は、ミホノブルボンのトレーナー・黒沼さん。

アニメウマ娘の魅力として、私たちプレイヤーの分身的存在でもあるトレーナーが、一人一人とても個性的な点が挙げられます。
ソシャゲのリリースが遅れたことがいい方向に働いたのか、エロゲ主人公のような無個性キャラにならなかったんですよね。
2期から登場した二人もそれぞれアクが強くて、素敵なトレーナーさんだなと思いました。

また南坂役の古川慎さんは、兼ね役でマックイーンの主治医も演じられているんですよね。
南坂さんとは声色から何から全然違って、EDのクレジットを見るまで全然気づきませんでした。
声優さんってやっぱりすごい…!!

また沖野Tもおハナさんも、アニメ放送終了後にそれぞれが歌ううまぴょいがリリースされているんですよね。
ぜひぜひ、古川さんと黒田崇矢さんにもうまぴょいを歌ってほしいものです!!
数多いる男性声優の中でも抜群の歌唱力を誇る古川さんのうまぴょいはめちゃくちゃ聴きたいですし、黒田さんの渋い声で歌い上げられるうまぴょいもぜひ聴きたいです…!
どうか実現しますように!!

競馬ほどストーリー性のあるスポーツはない

ウマ娘2期は、トウカイテイオーが有馬記念で奇跡の復活を遂げ、幕を閉じました。

もしこのストーリーに史実という裏付けがなかったら、私は萎えていたと思います。
「こんな出来過ぎたストーリー、いかにもご都合主義じゃん」と感じたでしょう。
1年間レースに出ていなかった主人公が、1年前大敗を喫した大舞台で復活を遂げる。
嘘のような話でしょう。

しかし、これ史実なんですよね!!
というか、2期のレースシーンはほとんど史実通りなんですよね!!!
すごくないですか!!!???

フィクションとして描いたら、ご都合主義だと思われるような展開が実際に起きる。これが競馬の魅力なんだと思います。

ソシャゲがリリースされて以降は、「ウマ娘をきっかけに競馬中継を見るようになった人が増えた」という話をよく耳にするようになりました。
ですが、「ウマ娘は好きだけど、競馬は…ギャンブルだし…」と感じている方も多くいると思います。
でも、少なくとも私は、「ウマ娘も、競馬も、どちらも好きになって良かった」と強く感じています。

競馬の手軽さとして、「1レース見るだけなら数分で終わる」という点があります。
(もちろんハマると、パドックが見たい、本馬場入場が見たい、返し馬が見たい、勝利ジョッキーインタビューが見たい、そもそもG1以外のレースも見たい…と、時間が溶けていきますが…。)
もし気が向いたら、これから日曜日、15時を過ぎた頃に、テレビを付けてみてほしいなと思います。

アニメを見ることの楽しさを改めて実感させてくれた

個人的にウマ娘は、アニメを見ることの楽しさを改めて実感させてくれた作品でもありました。

長年オタクをやっていると、アニメを見ることを「消化」と呼んだり、録画だけしているアニメがどんどん溜まっていったりと、純粋にアニメを楽しめなくなる側面が出てきます。
また歳を重ねるにつれ気力がなくなり、「見出したら面白いのはわかっているんだけど、再生ボタンを押すまでの気力が起きない」という状況にも多々陥りました。
最終的には、「オタクであるという義務感から、私はアニメを見ているのかな?」自問自答するようにもなりました。

ウマ娘はそんな私に、アニメを見ることの楽しさを改めて実感させてくれました。
放送時間が来るまでワクワク感、リアルタイムで実況しながらアニメを見る楽しさ、放送後他のオタクの感想をパブサする面白さ…。
まるでアニメを見始めた頃のようなテンションで、3カ月間ウマ娘という作品を楽しませていただきました。
そしてアニメ放送後、こうして5000字も感想を書いています。

改めて、ウマ娘という作品に出会うことができ、私は幸せに感じています。
当面は3期実現を期待しながら、ソシャゲや漫画など、他媒体のウマ娘の世界の楽しんでいきたいと思います。

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