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【高2留学】できるだけ離れた地域で暮らしてみたくて|前編|地域みらい留学365

高校2年生の1年間を、在籍校とは別の地域の公立高校で過ごすという、日本初の国内単年留学である「地域みらい留学365」。
現在、この制度を使って、兵庫県神戸市から北海道のむかわ町にある、北海道鵡川高等学校に留学している島本りりさんにお話を聞いてみました。天真爛漫な彼女のお話を前後編2本立てでお送りします。


「留学=海外」じゃないって新鮮だった


―早速だけど、そもそも高2留学をすることになった経緯を聞いてもいい?

りりさん もともと「留学」には興味があったんですよね。そもそも留学といえば「海外」だと思っていたんですけど、コロナのこともあり受け入れ可能な国が少なくて、諦めていたんですよね。

―なるほど、なんで「留学」ということに興味を持っていたの?

りりさん もともと海外が好きだったんですよ~!家族で海外旅行とかしてて。でも、旅行ってリゾートに行ったりするじゃないですか。1週間くらいだったりするので、現地の美味しいものを食べたりとか、文化に触れたりってなかなかできないまま、定番のところをまわって終わるんですよね(笑)

―ああ、なるほどね

りりさん 旅行じゃなくて住んでみないとわからないことってあると思っていて、だから実際住んでみて体験できることを経験したいって思ってたんですよね!

―知らぬところに住んでみたい欲があったんだね(笑)

りりさん でも海外留学は仕方なく諦めてて、そんなときに、学校から配られたプリントの中から、母親が「こんなのもあるよ」って見つけ出してくれたんですよね。自分は全然見てなかったんですけどね(笑)

―まあ、わかるわかる(笑)

りりさん 留学自体は諦めきれていなかったので、興味をもって色々調べてみたんですよね。自分の中では「留学=海外」だと思っていたので、すごく新鮮で。「留学という中の選択肢に国内というのもあるんだ」って面白そうと思えて、母親に「行きたい」って話をしていたんです。


できるだけ離れた場所に住んでみたかった


―鵡川への決め手はなんやったん?

りりさん 高2留学するにあたって、そもそも一人暮らしができる学校が鵡川だけだったんですね。あえて、一人暮らしというチャレンジをして、自分でやらないといけない状況でやっていくことで、自律にもつながるかなって思ったんですよね!

―一人暮らししたかったんやね~

りりさん あとは、せっかく1年間留学できるなら、“離れた場所”に行ってみたかったというのもあったんですよね!みんながなかなか行ったことないところとか!簡単な理由だけど(笑)

―なるほどね、それで実際住んでみてどう?

りりさん 北海道に来たことがなかったんですけど、実際に暮らし始めてみると、寒さが関西とは質が違うなあとか、街中をキツネが歩いていたりとか、北海道の端から端までで東京から大阪くらいでっかいということを知ったりとか、来てみて初めて知ることが多いですね(笑)

―へえ~すごいね(笑)

りりさん あと、大人と接する機会が格段に増えたなと思ってて、大人の人と話す機会が多くて緊張もするけど、話す機会が増えたから、コミュニケーション能力が上がったというか、スムーズに喋れるようになったなって思いますね~!

―今もめっちゃスムーズに喋れてるもんね(笑)

地元の子たちのSNS投稿に羨ましく感じる時期


―留学中に辛かった時期とかはなかったの?

りりさん やっぱり4~5月は、みんなとの距離感も掴みかねている部分があって、本音を打ち明けられる人が身の周りにいなくて、疎外感を感じてしまったり、気後れしてしまったりしてしまったりした。「あの対応をして嫌われてないかな…」とか考えてしまって。

―考えすぎちゃったのかな。

りりさん そうですね~。それに加えてホームシックも重なってしまって(笑)神戸の友達のSNSとかに、学校帰りの遊んでいる写真や地元のイベントの写真とかがあがっているのを見ると「いいなあ…」って、帰りたいって思った時期でもありましたね。

―その辛い時期をどうやって乗り越えたの?

りりさん う~ん。“耐える”ですね(笑)

―ああ、耐えるスタンスだったんだ。

りりさん 自分が受け入れ側でも、お互いに距離感がつかめないことになるんだろうなって、来たばっかりだから仕方ないことだって心の底ではわかっていたんですよ。時間が経てばお互いのタイプや性格がわかってくるから接しやすくなってくるだろうなって思っていて、だから今が正念場なんだって理解していた。馴染むまで“耐える”か!って思って(笑)

―馴染んできたなあって実感したのはいつ頃なの?

りりさん 各個人個人とそれぞれイベントがあって。悩み相談相談を受けたり、学校の取組で友達の一人と愛媛に行く機会があったりしたんですね。そういったそれぞれの機会を通して、お互いのキャラクターがわかってきた。そこから仲良くなれる友達ができだして、その友達の友達に輪が広がってきた。5月下旬くらいから、友達として“一緒にいて楽しいな”って思えるようになってきたかなあ。

―なるほどね、ありがとう!次回もう少し深く聞かせてもらうね!




<前編・編集後記>

「留学=海外」ではないということに気が付いてくれたこと、事務局としてもとても嬉しい気づきです。日本国内でも地域によって、文化や産業も違い、学びの環境にも違いがあります。キツネが街中を歩いていること、神戸ではありえなかったでしょう。鵡川では日常。そこで感じたことを、いろんな人に伝えて欲しいなと思う次第です。日本国内にも、今いる環境とは全く違う暮らしがあるということを、読者の皆さんにも知ってほしいなと思わせてくれるりりさんの言葉でした。次回後編では、りりさん自身に起きた変化や将来について語ってくれます。乞うご期待。(前編:取材 地域・教育魅力化プラットフォーム 及川真央 / 地域・教育魅力化プラットフォーム 小谷祐介)


<継続募集情報>

今年度募集においては、継続募集を実施中の学校が数校あります。現高校1年生(来年2年生)で少しでも気になった方は、是非このチャンスに一歩踏み出してみてはいかがでしょうか。

<高2留学 経験者が語る アーカイブ>


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