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『その朝は、あっさりと』谷川 直子



96歳の父を看取るまでの20日間を描いた物語。

誤解を恐れずに言うと、読後真っ先に感じたのは羨ましさ。

認知症患者を支える大変さも、気が休まらない在宅介護も、それはそれは大変そう。
けれど85歳の母をサポートする姉妹、金銭面で協力する長男。
家族のみならず優秀な看護師と介護士までが手厚くサポートしてくれる。

老老介護が社会問題となっている今、これだけの助け手がある事がまず幸運だと思う。

深刻な状況下だが女性陣の能天気な会話が笑いを誘う。

家族全員に見守られながら逝った父親も看取った家族も幸せな時間だっただろうと思えた。





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