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【Carea】企業と働く人の両方を幸せに。未経験から2度の転職で人事に辿り着いた行動力の源は

(サイトのクローズのため、転載しております)

2020年06月25日

名前:たかお
職業:WEB系企業の採用担当
年齢:28歳(当時)
経歴:デジタルマーケティングのコンサルタント→福利厚生系のインハウスマーケター→ITベンチャーの人事

# 「人のキャリアを支援したい」挫折の先に見えた、ほんとうにやりたいこと

ー今はどんなお仕事をしていますか?
2019年11月からナイルという会社で人事の仕事をしています。事業内容はSEOコンサルティングなど、Webマーケティングにおけるお客様の支援です。主にそこで働くコンサルタントの中途採用や育成をしています。

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ーこれまでのキャリアについて簡単に教えてください。
1社目はビービットというUXコンサルティングの会社に入りました。生活者の目線や背景、心の動きに合わせてマーケティングをしようというUXの本質的な考えに惹かれたことが決め手でした。

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コンサルティングという職種柄、長時間働くことが当たり前だったり、人間関係も大変な部分がありましたが、やりがいも本当に多く、楽しく働けていました。ただ、働き始めてしばらく経ってから、あることがきっかけで人事やHRの仕事に興味を持ち始めたんです。

それは、仲間の病気休職や退職などでした。会社としてミッションを達成すべくみんなで頑張っているのに、一方でそこで働く人が必ずしも幸せでない状況が、(自社内外問わず)たくさん起こっていて……そんなことに心が痛くなって「自分は本当にマーケターとして一生生きていくべきなのか?」と悩みました。

人事への興味は大きくなり、最初の会社で4年間働いた後、株式会社OKANに転職しました。人事ではなくマーケターとしての入社でしたが、HRのプロダクトを扱っていること、「働く人のライフスタイルを豊かにする」というミッションを標榜していたこと、「人事もやれるかもしれない」という期待、そして女性が多く温かい社風に惹かれ、転職を決意しました。

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転職先では、これまでと全く違うカルチャーや仕事の仕方に戸惑うことがたくさんありましたね。転職の際に想定していたものが満たされた部分はあったものの、仕事観や仲間との仕事観の相違などに苦しみ、必ずしも天国とは言い難い状況が起こりました。今思い返せば、このことが「キャリア支援」や「人事」という仕事に興味を持つ大きなきっかけになったと思います。

自分で合うだろうと思った会社で想定外のことが起こること、一度のキャリアチェンジで全ての希望を叶えるのは難しいこと、だからこそどうしても譲れない項目を決めて臨むべきだと学びました。

この経験は「それぞれの人にどんな仕事や会社が合うのか」「そもそも転職とは」「キャリアとは」という問いを深めるきっかけでしたね。
在職中に「国家資格キャリアコンサルタント」の資格を取得し、対人支援などにも副業で着手する中で、企業人事をやりたいという気持ちが強まっていきました。「人生をかけて取り組んでいきたいのはHRの領域、とりわけ人の職業選択や企業人としての生き方に関わることではないか」と考え、「職種を変えよう」と思い立ち、転職活動に踏み切りました。

当時、他社の人事やキャリアカウンセラーの方に相談した際に、「未経験職種だったら30歳くらいまでに移るほうが良い」というアドバイスがあったことも、転職の後押しでした。
その当時は前職の仕事をしながら介護にも関わっており、仕事、資格取得、介護、転職活動の4つをかけもちで正直あっぷあっぷだったな、と振り返って感じます。

# 人事をやりたいと思ったきっかけは「仲間の人生と向き合った」こと

ーいままでキャリアにモヤモヤした経験はありましたか?
これまでの社会人生活のなかで「いくら売上が立ったとしても、働いている人が幸せになれないような働き方はどうなんだろうか」と思っていました。

当時仲良くしていた同僚が会社を休職することになったとき、会社として利益や数字はしっかり出ていたけれど「働く人が幸せになれない構造」に違和感を持ちました。働きすぎが悪いということではなく「それぞれが求める働き方と、その人の働くなかで出せる価値の整合性が大事であること」を痛感しました。
でも、このモヤモヤがあったからこそ人事をやりたいと思うようになったのだと思います。

ーこれまでの経験を通して、大切にしている価値観などはありますか?
今の人事の仕事では「組織と人の両方が幸せになる」という価値観を大切にしています。
「組織の成功のためにどういう人員配置にするか」「どのようなキャリアパスをすればそこに働く人が幸せになれるか」の両面を大切にしたいと考えています。

# キャリア形成で大切なのは呪いや呪縛を手放すこと

ー未経験転職のコツなどはありますか?
「やりたいと思った気持ちを行動にまで移すこと」
はとても大切だと思います。

例えば、営業からマーケターに転職したい人は面接で「マーケティングを学ぶために、ブログをやってみてこれくらいPV数を伸ばしました」など実際の行動した部分があると、人事も納得感が強いのではないでしょうか。
未経験の人を採用するのは、会社からするとリスクにもなりえます。そのため、面接に来た人がどのくらい本気なのかを見せることは大切だと思いますね。

あるいは、これまでの経験と志望している職種にどのように類似性があり、つながっているかについて伝えることも有効だと思います。
私の場合は「前職の考え方や仕事がこの仕事に繋がると考えています」と伝えていました。「採用というのはマーケティングと近しいと思う」「未経験でもこの職種の考え方と元は一緒なので応用可能だと思う」といった感じです。正直、言っちゃったもの勝ちというか(笑)、見せ方は大切ですね。

ー転職活動の際にするといいことはありますか?
対人支援の文脈から言うと、自分自身の能力に対する呪縛や思い込みと向き合ったり、手放したりすることも大切だと思います。

例えば「未経験転職なんてできないでしょ」とか「親にこうだと言われていたから」などです。そのなかで、背負わなくても良い思い込みはたくさんあります。私自身も、そんな”呪い”に縛られ続けてきたので、余計にそう感じるのかもしれません。
自分が勝手に思い込んだり、誰かに押し付けられたりしたものを、きちんとキャリアの棚卸しをして手放すことも必要だと思います。それは女性がキャリア形成をする上では大切ですし、何より呪縛や呪いを手放して楽になってもらえたらいいですね。

# 悩みや変化の多い同じ年齢の女性のキャリア支援をしていきたい

ーこれからやりたいことはありますか?
とりわけ、キャリアに悩む女性のキャリア支援をしたいなと思っています。特に自分と同じくらいの年齢の女性は悩みや変化が起きざるを得ない年齢なので、そういった人たちへの支援をしたいと考えています。

現在は法人向けのコーチングを行うサポーターとしても活動しています。前職の在職中にキャリアコンサルティングの資格も取得して、そちらに関連するサービスにも登録しています。

また、組織のためだけではなく、誰かのために支援できる人でいたいですね。人事の仕事は良くも悪くもドライな視点が必要なので、バランスを取りたい気持ちもあります。人事としての視点はキャリアに悩む皆さんに少なからず貢献できるかな、とも考えています。

余談ですが、昨年末にお付き合いしていたパートナーと別れて「誰かの役に立つ機会が減ってる!」というある種の危機感もあり(笑)ちゃんとその人のためになるようなご支援ができたら嬉しいです。

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(インタビュワー:えるもさん、ライター:片岡みのりさん)

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というわけで、次回もお目にかかれるのを楽しみにしています!毎日こんな感じの気づきなどをつぶやくアカウントはこちら↓。人事・マーケティング・キャリア・パン・恋愛・人間観察などについて書いてます!

次回こそ!Twitter道場卒業論文を書こうと思います…!(書く書く詐欺)

UXコンサル、BtoBマーケ、人事を経てコミュニケーションマネージャー(広報、マーケ、採用広報、組織開発)なう。 書くこと:パン偏愛、可愛いもの布教、働くこと、生きること、1日1考、新サービス考察、旅行、読書録、銭湯、恋愛。 頂いたサポートは、もれなくパンの研究に使われます。