見出し画像

「Facebookおじさま」はジャズがお好き?

先日帝国ホテルで念願のパンケーキを食べてきた時、ちょっとしたできごとがありました。
お隣の席にいらしたおばさまから、妙に話しかけられたのです。

パークサイドダイナーで席に案内された時、お隣はおばさま二人連れでした。自分の席に腰掛ける前に、iPadをバッグから出していると、そのお隣のおばさまのうちのお一人が急にこちらに目を向けて「あら、iPad」とおっしゃったのです。
「はい、そうなんです」と答えつつ、facebookでもチェックしようかとiPadを立ち上げると、年配(私の母親くらいの年代)のおばさまはまだこちらを見ていらっしゃる。
「iPad興味おありですか?」とこちらから聞くと、「そうなのよー」と言いつつ、「それ、何を見てるの?」と聞いてこられたので、「facebookとか…」と答えると、「え、こんなところでまでfacebookやってるの?」とちょっと眉を曇らせられました。

あ、でも、ご存じなんだ、と思い、「facebookをやっていらっしゃるんですか?」と聞いてみると「やってるわよ」とのことで、そこから少しfacebook談義に。

おばさまはいつもご自宅のPCからfacebookをご覧になってるそうで、直接の知り合いでもない60代以上の男性たちから友達申請が来てしまう、と。その場合は相手の学歴と職歴などを見て、「早稲田や慶應」で話ができそうだったらOKされているのだそうです。年代の近い方がほとんどとのこと。

おば:「で、そういう早稲田や慶應の人達って、みんな好きな音楽は「ジャズ」なのよねぇ。facebookのプロフィールに書いてある。」

へえ、そうなんだ、と思いつつ、ああ、何となくそれはわかるような気が。
彼らが若かりし頃、ジャズはインテリの聴く音楽で、知性を表すもの。クールに蘊蓄を語る音楽。そんな印象がたしかにありますから。でも「みんなジャズ」というのが何だか妙におかしかったです。それがきっとその年代の「おじさま」たちには「かっこいい自分をアピールする」趣味ということなんだろうなあ、と勝手に想像しつつ。

それにしても、そういう60代以上の年代の人達の間でも確実にfacebookが使われているんだなあ、なんてことをしみじみと実感。少なくともそのおばさまは楽しんでいらっしゃる様子でした。
facebook仲間の女性が、「いいね!」をもらった人全員にコメントをつけていて「facebook疲れ」してる、なんて生々しい話も聞いたり。

パンケーキが来ると「写真撮らないの?」「帝国ホテル なう とか書くの?」等々また聞いてこられて、何か一挙一動を見られてるようで微妙に落ちつかず、食べたら早々に退散したのですが。

普段お話をお伺いする機会のないシニアな方々のfacebook利用について面白い話が聞けた、パンケーキの夜でした。

#ところで私自身は 、ジャズはけっこう好きです。好きというか、なじみはあります。
高校時代のクラスメートが軽音楽部でアルトサックスを吹いていて、彼女からスタン・ゲッツなどを教えてもらいました。ジャズ喫茶に行ったりもしたし、NHK-FMのジャズ・フュージョンの番組もけっこう欠かさず聞いたりしてましたね。懐かしいです。

[初出:くりおね あくえりあむ 2013/02/07 ]

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?