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微かなカオリ

メイクアップはそんなに凝らないけれど、気がつくと若いころから香水はいろいろと試していた。これまで何を使ってきたのか、少し思い出しながら書いてみよう。

と言っても、香水を使い始めたのは社会人になってから。何がきっかけだったのかは覚えていない。初期に愛用したもので一番記憶が古いのが、ディオールのディオリッシモだ。すずらんをベースにしたフローラル系の香り。若い女性向きだと雑誌か何かにあったのかもしれない。オーデコロンを使っていた。

その後、似たような香りの流れか、シャネルのN゜19を使った。アットコスメには「ホワイトとグリーンの花の香りが調和したフローラル-ウッディ-グリーンのハーモニー」とある。まさにそんな感じ。こちらもオーデコロン。

その次は、同じシャネルのエゴイスト。この頃気分的に甘い香りをつけてみたくなったのだろう、デパートの化粧品売り場でサンプルを試してそのまま購入したような記憶がある。今から思えば濃厚な香りだが、自分としては気に入っていた。このあたりからコロンより濃度の高いオードパルファンを使うようになった。

思えばエゴイストはバブル時代の象徴のような香水でもあった。時代がポストバブルに移ったからというわけではないだろうけど、もっと軽やかな香りに切り換えたくなり、ジバンシィのフルール ダンテルディに変えた。フルール ダンテルディは「禁じられた花園」という意味とのこと。そんな意味深な名前とは裏腹に、やわらかなあまやかな、でもすっきりした香りで、かなり気に入って長く使った。

ところがフルール ダンテルディが販売終了になるということになり、次はどうしようと悩んでいたら見つかったのが、ラルフローレンのロマンス。フルール ダンテルディの系統を継ぎつつ、さらにいろんな要素の香りが立つところがとても気に入った。アットコスメにある解説はこちら。

“リッチで豪華でフェミニンでありながら、フローラルでやわらかい香りも持ち合わせてます。
トップノート:サンゴッデス ローズ、ライチ、ジンジャー、イエロー フリージア、マリーゴールド
ミドルノート:ナイト グルーミング デイリリー、白スミレ、ロータスフラワー
ラストノート:パチュリ クール、オークモス、リッチ エキズチック ウッド コンプレックス、スキン ムスク”

というわけで、以降十何年以上もロマンスを愛用している。ありがたいことに販売終了にならずに今も販売を続けていてくれる。

私が香水をつけるのは、おへそのあたりのお腹のところ。そこの肌にシュッとひと吹きして終わり。体温であたたまって、ゆっくりと少しずつ立ち上ってきて、襟元から微かにやわらかく香りを感じることができる。つけ過ぎで周りに迷惑をかけることもないし、ほぼ自分だけで少しずつ香りを楽しめ、しかもほぼ一日長持ちする。お薦めのつけ方。

もし私から微かなカオリを感じるとしたら、それはラルフローレンのロマンスの香り。ああこれがそういう名前なのか、と思っていただければ。

※題名はPerfumeの「微かなカオリ」からいただきました


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