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医師の意義を自問自答した時期があるから今がある。クリニックTEN渋谷院長・マーク先生の素顔に迫る

2021年の5月に開業したクリニックTEN渋谷。「次世代型かかりつけクリニック」をコンセプトに掲げ、従来の病院らしくない内装やお茶屋さんを併設し、完全WEB予約制で待ち時間なし、といったこれまでになかった仕組みを主に渋谷の働き世代に向けて展開しています。

そんなクリニックTEN渋谷で働く医師や看護師、メンバーはどんな人で、どんな想いを持って働いているのでしょうか?

今回は、クリニックTEN渋谷の立ち上げから参画し、泌尿器科やメンズヘルスをメインに診る院長の荘子万可(そうし マーク)、通称マーク先生にインタビューを行いました。診察室で接しているだけでは見えてこない意外なプライベートや素顔に迫ります。


荘子 万可(マーク)(クリニックTEN渋谷院長)
杏林大学医学部卒業後、京都府立医科大学 泌尿器科学教室に入局し、泌尿器科、男性医療、透析医療に従事。京都府立医科大学泌尿器科学教室病院助教を経て、クリニックTEN 渋谷の立ち上げに参加し現在に至る。男性がより良く生きる上での課題に取り組む中で、アンチエイジングに関しても造詣を深め、2021年には日本抗加齢医学会専門医を取得。 日本メンズ・ヘルス医学会 テストステロン治療認定医。

医師家系で育ったマーク先生。クリニックTENには構想期から参画し、院長に。

ーー突然ですが、荘子という苗字、かなり珍しいと思うのですがあの荘子と関係あったりしますか……?

僕は日本人なのですが、両親は台湾人なのでもしかしたら可能性もあります(笑)。「子」には「先生」という意味があるので、自ら先生って名乗っているような苗字で恥ずかしさもあるのですが……。

ーーかなり偉大な苗字ですね……!もともとどういった経緯で医師を目指されたんですか?

もともと親類が医師をやってきた家系で、自分も自然と医師を志すようになりました。レールに乗っかるようで反発していた時期もありましたが、地元の京都から東京の医大に進学しました。医師になってからは京都に戻って医師をやっていたんですけど、TENで働くようになり、東京にも拠点ができた感じです。

ーーTENとの出会いや出会いのきっかけはなんでしたか?

今から3年前くらい前、弟がTENの立上げに関わっていて。最初は隔週でメンズヘルスだけをやる予定でいました。それなのに、気づけばこのように院長も務め、TENにどっぷりになっています(笑)。今も関西の病院との行き来しながら、週の2日を関西で、それ以外はTENで診察を行っています。

ーーその頃はTENの施設など、まだなにもない状況ですよね?

(TENの施設を見渡しながら)ここには本当に何もなかったですね(笑)。最初にここを見たのが2020年の2月頃でした。医師と運営とエンジニアで開業に向けたロールプレイングをやろう、といって集まったのですが、工事中ですらないぐらいのレベルで、本当に何もなくてほぼスケルトン状態。とにかく寒かったことを覚えています。当時はまだ看護師も事務のメンバーも決まっていなくて、本当にここに3ヶ月後病院ができるのか?と不安を覚えたくらいです(笑)。

かかりつけ医は現代にこそ必要。医師としての想いとコンセプトが合致したクリニックTEN

ーークリニックTENは創業までに物件決めが難航したようで工事日程も当初よりだいぶ押したそうですね。(周年note参照)怒涛のオープンだったと伺っています……。

怒涛でした(笑)。通常のクリニックのオープンとは違い、「待合室がない」をテーマにエンジニアと連携して受付システムを作ったりとか画期的な仕組みを導入するのがコンセプトだったので、本当に実現するのか!?とハラハラしていましたね。

ーー当時から、TENのビジョンは「次世代かかりつけ医をつくる」。かかりつけ医の必要性をどのようにお考えでしたか?

TENと出会う以前から、かかりつけ医は現代にこそ必要だなと常々思っていました。日本の医療はアクセスが良くて安く受けられるメリットがあります。反面、軽症でも医療機関に行きやすく、結果的に医療機関が逼迫しやすいというデメリットもあり、「病院=混んでいる場所」になりやすい。忙しい方や働き世代の方が体調を崩してもそんな「混んでいる場所」に行く時間は取れないことも多く、診察を受けにくくなっていると思います。

また、毎年の健康診断でどこか引っかかっていても、同じような理由で自身の状態を放置してしまうこともあります。もともと日本の医療のそうした現状を危惧していたので、働き世代の方に向けてアクセスしやすい医療を作っていくというクリニックTENのコンセプトを聞いたときには大変共感しました。

ーー実際に働いていくなかでコンセプトが持つ意義や、患者さんからのクリニックTENへのフィードバックなどはありましたか?

渋谷駅徒歩1分というアクセスの良い場所にあることで、仕事の合間や休憩時間に訪れる方も多くおり、立地の良さがコンセプトの実現性を高めていると感じます。働き世代の方にとっては病院での待ち時間がどれだけかかるのか不明だと仕事の合間には行けないと思うので、クリニックTENのように時間が計算できることで働き世代の健康に貢献できている感覚がありますね。あとはやはり良い意味で病院らしくないUXと空間ができているので、その部分もよく褒めていただけます。診察もすぐ終わって、待合室も薬局もおしゃれで、WEB予約のUIも使いやすい、ととても良いフィードバックをもらうことが多いです。嬉しいです。

いつも元気なマーク先生の意外な特技とは?

ーー今回、普段診察では見えない先生のプライベートな部分も伺いたいのですが、他のTENのメンバーからもなんでマーク先生はいつも元気なのか?という質問がありました。特に診察時など声が大きくハキハキしていて「こんなお医者さんいるんだ!?」という印象を受けたのですがどうしてそんなに元気でいられるんですか……?

(笑)。昔から外来はこんな感じで、フレンドリーさを心がけていますね。それがポリシーというか、フレンドリーな方が患者さんも話しにくいことを話してくれるかなと思って、昔からそれでやっています。

ーーあと声がすごくいいですよね?

実は学生時代から歌をやっていて、一番長い趣味が音楽なんです。ピアノも弾きますし、ポップスやジャズを歌ってきました。

ーーええ、すごい!その道を志そうとしたことはなかったんですか?

思っていた時期もありますね。ただやっぱり、音楽一本でやっている人って並みじゃない上手さがありますよね。自分はとても音楽だけでは食っていけないなと思ったので、趣味ぐらいが一番いいのかなと、今は医師をやりながらたまに歌うくらいです。

ここ数年はTENのことに全力投球してきたのであまり歌はできていませんが、気分転換にもなるのでやはりいいですよね。あとは最近ゴールドジムにも通い始めて最近お休みしていた筋トレも復活しました。

ーーマーク先生には筋トレをしているさんというイメージ、ありました!やはりしているのとしていないのでは違いますか?

やはり筋トレをしていると自己肯定感が上がりますね。TENの開業時からの今までが本当に怒涛で多忙だったのでトレーニングをする余裕がなかったのですがプライベートで最近東京にも住まいを持ったので生活に落ち着きが出てきて。ジムに通う時間も作れて、公私のバランスがとれてきました。

ーークリニックTENの立ち上げからここまで、怒涛の2年だったのですね。

ですね。怒涛でしたがあっという間に過ぎたなあ、という感じです。

正直な話、最初にTENの話を聞いたときは荷が重く感じたんです。普通クリニックを開設するときは医師がいて場所があったらそれでできるものですが、TENは空間も体験も0から新たに作り上げていくという大きなチャレンジでした。

僕は自分のことを医師に向いていないと思っていた時期もありましたし、0から何かに挑戦するマインドも持ってないから、と尻込みしていたのです。が、年齢的にもチャレンジするにはラストチャンスなのかもと思ってTENに携わることを決めたんです。

「自分は医師に向いていない」そう自問自答した時期を経て、TENがある。

ーーそうだったのですね!なぜ医師に向いていないと思っていたんですか?

そもそも僕が医師を志したのは、「医師家系」だったことがきっかけで、メディアなどでよく聞く「人の命を救いたい」のような大きなwillはありませんでした。
さらに、外来で患者さんと接していても、診察して薬を渡すだけなら医師であれば誰でもできる。”自分だから”できることってなんなのだろう、とも思っていたんですよね。

ーーなるほど、患者さんに対等に真摯に向き合っているからこそ生まれる問いだと感じました。そうした思いはTENをやっていくなかでどう変わっていきましたか?

TENのコンセプトである「次世代型かかりつけ医」という言葉には”かかりつけ医を持つことによって気軽に医療や医師にアクセスできるようになり、患者さん自身がヘルスリテラシーを高め、健康寿命を伸ばしていく”という想いが込められているのですが、実際に2年間TENをやっていくなかで、能動的に自分の健康や人生をアップデートしていきたい患者さんたちのお手伝いができていると感じることが増えました。

健康でよりよい人生を送りたい方たちの意思を感じながら、医師としてどうアドバイスしたら良いか、と患者さんに向き合えるTENの環境は、これまでの自問自答していた医師としてなにができるか、という答えになっていると感じます。これからも健康を求めて能動的に動ける方達に、医師という立場からサポートしていきたいと思います。

ー—今後どういったクリニックにしていきたいですか?マーク先生自身はどういった医師になっていきたいですか?

1年間でTENに通いたいとかかりつけ医にしてくださる方も増えたと感じますし、TENのフィロソフィーやコンセプトは一定達成できたな、と思っています。

次に目指すところはさらに医療機関としての間口を広げていくこと。すでに内科以外にも皮膚科や婦人科など対応できる診療科が広がってきましたが、今後それをさらに広げ、医療のクオリティをあげて患者さんに貢献していくことを目指しています。より診療科を細分化できると今のTENのコンセプトやUXを活かしたまま、さらに強固になっていくので、さらに便利なかかりつけ医になれると思っています。

ーーありがとうございました。マーク院長としての想い、思わぬ特技を伺えて、診察だけでは知れないマーク先生に触れられました!本日はありがとうございました!






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