マガジンのカバー画像

ロンドン(ウエストエンド)観劇記録

16
ロンドンのミュージカル/演劇/バレエ公演の記録を更新していきます。
運営しているクリエイター

#イギリス

2024年劇場初めは、やはりロンドンで(2)

2024年劇場初めは、やはりロンドンで(2)

2024年の劇場初めをレビュー!
1月5日にロンドン入り、18日まで劇場を巡っておりました。

気になる作品リストはこちら👇
1月6日 Hansel & Gretel @Globe /
Sunset BLVD. / Sondheim's Old Friends
1月7日
Hansel & Gretel @Royal Opera / Frozen
1月8日 Brief Encounter @

もっとみる
多い人は100回近く観ている⁉︎熱狂的なファンを生む、みんなの夢を叶えた構想15年の傑作ミュージカル ロンドン観劇日記(8)『Back To The Future The Musical』

多い人は100回近く観ている⁉︎熱狂的なファンを生む、みんなの夢を叶えた構想15年の傑作ミュージカル ロンドン観劇日記(8)『Back To The Future The Musical』

『Groundhog Day』を観に行った日、劇場で隣になったニューカッスル在住の女性とミュージカル談義で盛り上がりました。

「おすすめは何?」と教えてもらったのが、先日の『Next To Normal』でした。そしてもう一つ、盛り上がったのが、今回の作品です。

「最高だよね」
「私、15回は観たわ」
「Wow!」
「でも100回近く観てる人もたくさんいるわ」

熱狂的なファンを生む作品の正体

もっとみる
それは誰にとってのノーマルか?そのノーマルは幸せなのか?待望のロンドン上演となった公演が凄すぎた…ロンドン観劇日記(7)『Next to Normal』

それは誰にとってのノーマルか?そのノーマルは幸せなのか?待望のロンドン上演となった公演が凄すぎた…ロンドン観劇日記(7)『Next to Normal』

ある家族の話。
ダイアナは妻であり、娘の母親。
そして、8ヶ月で亡くなった息子の母親でもあります。
ダイアナは頭の中で生き続ける息子とよく話をします。

精神科医に大量の種類の薬の服用を勧められますが、改善されることはありません。そんなある日、頭の中の息子に誘われる形で、ダイアナは自傷行為にいたります。
 
手術を薦められたダイアナは脳がショック状態になり記憶を無くします。夫は、息子の存在を無かっ

もっとみる
父は難しい…ロンドン観劇日記(5)『Mrs.Daubtfire』

父は難しい…ロンドン観劇日記(5)『Mrs.Daubtfire』

ミュージカル作品の中には、人気映画を舞台のために作り替えることも少なくありません。ニューヨークでは、マリリン・モンローが出演している映画"Some Like it Hot!(お熱いのがお好き)"が上演されています。コロナ前にもダスティン・ホフマン主演の"Tootsie"(山崎育三郎主演で日本でも上演予定)が制作され、話題となりました。

2015年には制作が始まっていたものの、制作チームが変更にな

もっとみる
「革命が、昨晩、始まった」ロンドン観劇日記(4)『Crazy for You』

「革命が、昨晩、始まった」ロンドン観劇日記(4)『Crazy for You』

ミュージカルといえばアメリカのブロードウェイをイメージされる方も多いのではないでしょうか。よく日本国内でミュージカルが上演される際、タイトルの頭に”ブロードウェイ・ミュージカル”という言葉がつくことが多いと思います。

第一次世界大戦の勃発でヨーロッパ諸国(主にイギリス)からエンターテインメントを輸入できなくなったアメリカでは、自国による自国のためのエンターテインメントの創造に力を入れるようになり

もっとみる
123年間大人も子どもも魅了し続ける激強コンテンツ!ロンドン観劇記録(3)『Wizard of Oz(オズの魔法使い)』

123年間大人も子どもも魅了し続ける激強コンテンツ!ロンドン観劇記録(3)『Wizard of Oz(オズの魔法使い)』

「Over the Rainbow(虹の彼方に)」を一度も耳にしたことのない方は、いないのではないでしょうか。この音楽史上でみても大ヒットした楽曲を冒頭に擁するミュージカルが『Wizard of Oz(オズの魔法使い)』です。

ジュディ・ガーランド主演のミュージカル映画は1939年に公開。アメリカン・フィルム・インスティチュートの選定する「歴代名画ベスト100」で第6位、アメリカのバラエティ誌が

もっとみる
これ以上”美しい”舞台はあるのか?ロンドン観劇記録(2)『Aspects of Love』

これ以上”美しい”舞台はあるのか?ロンドン観劇記録(2)『Aspects of Love』

ミュージカルや演劇を観て、言葉の重みや演技、華麗なダンスパフォーマンスや歌唱に感動することは多いかと思います。

実際その時は、「かっこいい」と感じたり、感情移入して涙を流したり、はたまた言葉にできないモヤモヤが残ったりするのではないでしょうか。
ただ、なかなか「美しかったな」と終演後に感じる、余韻に浸る舞台は多くはないように感じます。今回ロンドンで、そんなプロダクションに出逢うことができました。

もっとみる