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卑劣な自己保身


米ファウチ博士、トランプ前大統領のコロナ発言「かなり誤った情報があった」 (読売新聞オンライン) - Yahoo!ニュース
 【ワシントン=冨山優介】米国のコロナ対策の指揮を執ったアンソニー・ファウチ博士(82)が読売新聞のインタビューに応じた。米国のコロナ緊急対応の終了について「世界や米国の状況はかなり改善されたが、完

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トニー・ファウチは忽那同様、「コロナ前」と「コロナ後」で180度態度を変えた稀代の「変節漢」です。
それにより、半生をかけて積み上げてきた業績の数々をすべて手放しました。
今では、ひたすら「自己弁護」に奔走する「哀れな年寄り」です。

「無症状の人からも感染するなど驚きの連続だった」(記事より)

このコメントがすでに大間違い。
「無症状者からの感染」は、無理筋の「状況証拠」があるだけで、確たる証明はどこにもありません。
ここに来て、WHOすら「無症状者からの感染は不明」とトーンダウンしています。

私が何度も書いているように、多くの人命を奪うような「危険なウィルス」が「無症候感染」を起こすはずがない。反対に無症状からの感染があるとすれば、それこそが「危険なウィルス」ではなく、(ヘルペスウィルスのように)長期にわたってヒトと共存してきた「常在ウィルス」のあかしなのです。

このように、「専門家」でない私ですら知っていることを、ファウチほどの人間が知らないわけがありません(いちおう断っておくと、彼のスペイン風邪に関する研究など立派なものです)。
とすれば、正解は2つに1つ。
「恐怖にパニクって判断を誤った」「何らかの意図で故意にウソをついているか」です。

ファウチはマスクに関して、主張を二転三転してきました。
初めは「マスクに効果なし」と自信満々に断言し、次に「マスクには絶大な効果がある」と意見を翻し、最後は「全員が正しくつければ85~90%防ぐ」に着地しました。

最初に意見を変えたのは、東アジア地域での感染率の低さに驚き、「きっとマスクのおかげに違いない」と早合点したからでしょう。とりあえず何らかの対策を講じなければ、責任者としての手腕を疑われると焦ったのかもしれません。
ところが、時がたつにつれ、けっきょくは世界のどの地域も同じ様相を呈するようになり、「マスク義務化」の判断ミスが明らかになってしまいました。

特に最後のコメントは、卑怯・卑劣としか言いようがありません。
いったんは「マスクには絶大な効果がある」と言い切ったものの、その後、世界中の調査研究で「科学的に」否定されるに至り、「このままでは自分のキャリアに傷がついてしまう」とばかりに、責任を他者──つまり我々「市民」に転嫁しようとしているのです。

つまり、

マスクには絶大な効果がある
 ↓
でも、現実はそうならなかった
 ↓
それは、みんなが正しく着けていなかったせいだ
 ↓
俺は間違っていない!
悪いのはマスクをちゃんと着けないおまえらのせいだ!!

このように、支離滅裂な発言を無理やり整合させようとしているのです。
「80億人の人間がそろって正しくマスクを着用する」などという実現不可能な条件を設定し、それが達成できないから感染を抑制できないなんて、暴論もいいところ。
なんと姑息なやり方でしょう。

マスクにそこまで(85~90%)の予防効果があるなら、たとえ100人のうち数人しか「正しく着用」できていなくても、目に見えてグラフが変化しなければいけません。
「べき乗」のすごさについては、以前に記事を書きました。

マスク信者は「べき乗」の恐ろしさを知らず|こながしんたろう「ワクチンの嘘」を叩くと翌日には「マスクの嘘」が顔を出し、「マスクの嘘」を暴くと、また翌日には「ワクチンの嘘」が現れます。 まるで「不死身の吸血鬼」のようです。 すっかり「メディアvsこなが」の持久戦・消耗戦の様相を呈してきました。 さて、「マスク信者」のある医師が、「マスクは万全ではないが、それでも2割程度は感染を抑えられる」と豪語していました。 ノー…

note.com

それなのに、マスクを義務化した地域もしなかった地域も、まったく同じ波形を描いた事実は変えられません。

ファウチは明らかに、自己保身のために現実から目を背け、空想世界に逃避しています。
「大統領が誤っていた」も、責任逃れ以外の何物でもありません。
大統領に事態を正しくレクチャー・プレゼンするのが「感染症担当」の彼の役目であり、つまりはその能力を欠いていたのですから。

今のファウチに必要なのは、「感染症」ではなく「精神医学」の知識ではないでしょうか。


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