推奨図書要点:社会市場経済の勝利 著:エアハルト

p5
競争を制限しようとする危険は、つねに、そしてあらゆる方面からわれわれを脅かしている。したがって自由競争の維持を確保することは、自由な社会秩序に基礎をおく国家の最も重要な使命の一つである。

p11
消費の自由と経済活動の自由とは、すべての国民の意識の中で不可侵の基本権として受け取らねばならない。これに違反することはわが社会秩序に対する暗殺行為として処罰されるべきである。民主主義と自由経済とは、独裁と国家統制経済とがそうであるように、論理的に結合し合っているものである。

p75
「われわれの経済政策は消費者に奉仕するものである。かれのみがすべての経済行為の尺度であり裁判官である。この社会的経済政策は、自由な能力競争、自由な消費選択、そして自由な個性の発揮という基本原則が、いかなる官僚的統制あるきは強制経済がなしうるよりも、より立派な経済的、社会的成果を保障しうるものであるという証明を、全世界の前に示した。」

p169
「私は、中間層というものは自己の責任において、それぞれがみな自分の業績によって自己の生存を保障する用意のある人々の層を包括し、また包括したいと望んでいるものという以外には考えられず、この基礎の上に立ってのみ、私は中間層というものを認めるものである。
中間層がその価値として提示しなければならぬ品質は、自己の運命に対する自己責任、生存の独立性、自己の業績によって生存し、自由な社会、自由な世界において自己を主張しようとする勇気である。
この自由、生きんとする勇気、この自立の価値、業績の個人性を取り去ろうとすればそれは中間層の保護にならず、かえって中間層に対する打撃になるのである

p407
組織・集団計画・集団秩序の要請は、個人の自己放棄、自己責任の否定を行う場合にのみ実現できるものである。

p407
私にとっては、自由の感情は、責任意識と分離されうるものではなく、社会経済的決定の集団化はこの拘束を減少させるものである、ということがただ一つあるだけである。

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