[農業] 日本と海外の農薬事情

日本は、四季があり、台風、梅雨、猛暑など色々と様変わりする気候、天候に悪戦苦闘しながら農業をやらなければなりません。

雨が多ければ病気が多くなり、温度が上がれば虫が活発に動き出す。日本は、病害虫が発生しやすい環境下にあるわけです。

病害虫の対策には、色々ありますが、主流は農薬の使用になるわけです。

農薬は、化学物質や自然物、微生物など色々あります。

そして、農薬メーカーが開発する農薬は全て国が安全性を確保できた物しか販売できません。

国の安全基準をクリアするには、相当な時間とお金がかかります。十数年も何百億もかけて開発するのが農薬なんです。

そんな農薬ですが、昔と比べてどんどん安全性が高くなってきているんです。

レイチェル・カーソンの沈黙の春の時代には、DDTという農薬が生態系を破壊するという問題が起こり、日本も農薬ではないですが工場排水などに起因する公害が大問題になりました。ベトナム戦争ではアメリカが除草剤をばら撒き多くの奇形児が産まれました。

そんな過去は繰り返してはならない。

だから、農薬の使用はどんどん規制されているわけです。

安全基準もどんどん高度になってきており、使用不可になる農薬、登録が除外される農薬もあります。

そういうことで日本の農薬使用は、問題ないと思います。色々な意見があるでしょうが国が安全性を認めた物です。だから、我々は安心して農薬を受け入れることが出来るわけです。


しかし、外国の農薬事情はまた違います。
まず、日本と外国の農薬使用基準は異なります。

日本は、安全性や環境などに配慮したあらゆる農薬を使用する農業である一方、ヨーロッパなど緯度が高く涼しく四季のない国などでは農薬なんて使わなくても良かったりするわけです。

また外国で農薬を使用したくない事情もあるんです。

それは、遺伝子組換え技術です。
アメリカの農薬メーカーが、遺伝子組換え技術で除草剤をかけても枯れない野菜を開発しました。

その除草剤はグリホサートという成分で、皆がバンバン除草剤を撒くから従来の農法が成り立たなくなったり、種の汚染が起こったり、色々な問題を引き起こしたわけですが、人々の健康面にも悪影響を及ぼしました。

除草剤をかけた農作物、飼料用で作られる場合も多いですが、その家畜を人が食べるのだから食物連鎖の頂点にいる人間にも悪影響なんでしょうね。

グリホサートは発ガン性があるとして、今もバンバン裁判になっております。

そんな問題がある中で、農薬不使用が脚光を浴びているのです。

外国人が、オーガニックを好むのは、農薬が大問題になっているから。

グリホサートの使用基準が見直されない限り、恐ろしく仕方ないわけです。

そして、日本にもそのグリホサートは販売され使用されています。

ただし、外国と日本とでは使用基準に大きな違いがあります。

外国では栽培中にグリホサートを撒き散らす一方で、日本では植付け後は使用禁止です。

要するに、作物にはグリホサートがかからないわけです。


ただし、アメリカと関係性の高い日本は、輸入品のグリホサートの残留基準を徐々に緩めており、国内にグリホサートがかかった作物が大量に入ってきているのです。

今じゃ外国の小麦などを使用した食パンなどには、(残留基準をクリアしている)グリホサートが殆んど混じっております。

そんな話を聞いていると農薬恐いなぁってなりますが、農薬を沢山使用している日本だからこそ、その安全基準はそこらへんの国よりも高いと思っています。だから、日本が安全だって言うのならいくつでもパン食べますよ。

農薬は、使わないのに越したことはありませんが、安全性を確保した中で、環境に配慮した農薬使用は全然ありだと思います。

アメリカの農薬使用の考え方には賛同できませんが、まだ日本は守られています。

だから、日本人は、国産の物に関して、オーガニックだとか無農薬にそこまで拘らなくてもいいんじゃないかなぁと思っている次第です。

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