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【詩集】

69
私の書いた詩です。
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#私の作品紹介

【詩】カラス

【詩】カラス

乾いた用水路のほとりに立ち
青き車が疾る
黒き影が舞い踊る

コンクリートにたんぽぽの綿が漂い落ち
帽子被りし私が歩む
予想を超えた遠さのコンビニ
コーラが喉に染みる

サンダルの擦れ音響く
新築のアパートここに聳える
小石を軽く蹴ってみると

とんでいく!とんでいく
ないものねだりが心の中
ころがった!ころがった!
ないものねだりが心の中

鴉よ何を教えてくれる
何を見ればいい
用水路の涸れた声

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【詩】夜布団の上

もどかしい夜のうえに横たわる
暗闇が部屋を包む
眠れぬ夜、窓から差し込む
月の光が淡い光を投げかける

ベッドの端で座り、窓辺に身を寄せる
遠くから聞こえるジャズが
街の喧騒を包み込む
寂しさと喧騒が混じり合う

手にはタバコ、口にはワイン
眠れない夜にジャズを流して
赤い顔でリズムに乗って
ドンチキドンドン

眠れない夜にジャズを流して
思いを酔わせ、心を安らげる
街灯の光が窓ガラスを揺らす

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【詩】いない夏。

【詩】いない夏。

夏の風がそよぎ 心に寄り添う
今年も夏が来る 君のいない季節
遠くで響く芝刈り機の音 懐かしさを誘う
僕らの残した宿題は 夏休みの夢

時雨が降りしきり 記憶を呼び覚ます
君のいた夏が蘇る 微笑みがそっと
神社の奥 石畳をけんけんぱ 足跡を重ねる
入道雲が舞い 夏の終わりを告げる

君がいない夏が来る 寂しさが胸を満たす
くれなずむ夕焼けが さよならを遠ざける

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【詩】トーストと快晴

【詩】トーストと快晴

朝陽が顔をのぞかせ
トーストには温かな
バターがとろける
窓から見える五線譜の空
鳥たちが座る

今日という1日の始まり
ピアノが弾ける未来の鼓動を感じる
少しの気だるさも高揚感も意味など求めない

描けこのトーストに
描けこの五線譜の空に

遠くの国では夜が来る
星が輝き夢が広がる
もっとこの世界を
鳴らしてみたい響かせてみたい

鳴らせこの五線譜の空を
響けこの五線譜の空へ

以上です!
あり

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【詩】もっと笑ってよ

【詩】もっと笑ってよ

ほんと笑うよね
鏡の中へと
姿を投げる葛藤の波に
眠れぬ夜に心は疼き
避けるように優しき光

ほんと笑うよね
「大丈夫?」と問う声が
聞こえても逃げるように
心の底に痛みは漲る
笑顔の裏に涙を隠す

ほんと笑うよね
過ちの影と足跡
過ぎ去った日々心に刻まれ
「もういいよ」とささやいても
消えない痛み癒えぬ傷

ほんと笑うよね
涙の痕胸に刻み
強がりの笑顔 心の奥で
「誰か助けて」と願い続け
孤独の

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【詩】唄いながら歩こう

【詩】唄いながら歩こう

1人で行くと決めたのだろう
孤独な旅路を歩む覚悟
その心に微笑みを宿し
ただ登る、その意志を貫く

1人で行くと決めたのだろう
誰にも邪魔されぬ自由
涙さえも忘れて
ただ登る、その旅路を進む

以上です。
ありがとうございます!!

僕らはさようなら

僕らはさようなら

熱い四月の日差し太陽が燃える
風が情熱を運び空気が躍動する
思い出の匣を開けばそこには
最後の写真が静かに眠る
僕らはまたさようなら

前列に立つ笑顔微かに身をかがめ
過ぎ去った記憶が幻想のように浮かび上がる
都合の良い過去へと姿を変えていく
忘れ去られた出来事が美しく描かれる
僕らはまたさようなら

暑さが身を包み汗が流れる
四月の風景が心に焼きつく
最後の写真が語る物語は
暑い四月の光と共に風

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【詩】焼きついて

【詩】焼きついて

笑った顔が焼きついて 
今日も眠れず
心の底に君が浮かび
微笑みと共に 心は傷みに溢れる

笑った顔が焼きついて 
路地裏の灯り揺れる
孤独に彷徨いし 影を追う
振り返れば見える 己の在り処が

笑った顔が焼きついて 
手を伸ばしても
哀れな自分を心が縛り
想いの果てに 苦悶を知る

笑った顔が焼きついて 
誰かの笑い声幻に変わる
胸に突き刺さる痛みは
一体なん

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この指止まれ

この指止まれ

この指とまれ
孤独の海に
流れる波音心のうねり
星影が揺れる暗闇の中で
ひとり舟を漕ぐ夢への航海

この指とまれ 
悲しみの闇よ
絶え間ない雨心に打ちつけ
傷ついた心星屑のように
夢を照らす光見つけ出すため

この指とまれ 
自己嫌悪の闇に
沈みゆく足 
踏みしめて歩む
過去の痛み今日を彩る
夢を描く勇気抱きしめて

この指とまれ
孤独の海に

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【詩】鉛筆

【詩】鉛筆

鉛筆の芯が少しずつ削れていく
机の上には紙とスマホ
静かに続く日々の中で

書いた願いは文となり詩となり
どこかに刻まれる
願いを祈る
心を痛めながら日々を送る

消えゆく文字に別れを告げる
鉛筆の音 消しゴムの音
破れる紙ノート
心を痛めながら日々を送る

消えゆく文字に別れを告げる
鉛筆の音 消しゴムの音
破れる紙ノート
心の鼓動が現実的に響いた
#note #ブログ #マーケティング #n

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【詩】トンネル

【詩】トンネル

暗闇の中に立つ
頭の回路 混沌として
他所行きの服 身に纏い
にわか雨はパラパラ当たる

長いトンネルの中で
迷いに立ち向かう
過去の出来事 背負いし重荷
未来への不安 抱える重荷

にわか雨が降る
波立つ自分の荒れた海に
大袈裟な夢で灯す
消えそうな明かりで灯す
迷いはさらに奥へ深く広がる

このトンネルは今は
どこにも繋がっていない
出口も帰路もない
またトンネルに雨が降る

以上です。ありが

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【詩】空虚

【詩】空虚

空虚なる夢 迷いし幻
屋根の下に 忍びたるは
嫌悪と情けなさ 心を穿つ
己が弱さ 痛みとなりて

静かなる夜 彷徨いて
星々のささやき 耳に寄せ
自我の影 伸び立ちて
無力感に 身を委ねん

空虚なる夢 迷いし幻
屋根の下に 忍びたるは
孤独なる旅路 歩みて
強さを求むる そして眠る

静かなる夜 彷徨いて
星々のささやき 耳に寄せ
見えぬ何かが 我を襲う
恐れに 身を寄せん

迷いし夢よ
我を受

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【詩】ワルツを踊る

【詩】ワルツを踊る

月明かりに照らされて 
黒猫が影を跳ねる
闇に静かに姿を消し
かすかな光を追いかける

猫は星の歌に耳を澄まし 
夜の静けさに赴いたまま

今晩は無限の静寂と安らぎ
ふわりと舞う毛並み 金色の瞳

闇に浮かぶ彼らは猫のワルツを踊る
心の奥で優しく響く 猫の魔法に導かれて

夢の中に彼らの姿が現れる
どうか百万回生きてくれ

以上ですありがとうございました😊

猫は良いですよ。

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【詩】土曜日の休日

【詩】土曜日の休日

土曜の朝、白で塗られた空が
知らない喫茶店を導く
扉を開けると鈴がなる
知らない店はどこか嬉しい

味の合わないコーヒー
ガムシロップと淋しさが溶け込んでいく
ひとりの時間も
穏やかな響きを持っている

土曜の朝日で塗られた空が
いつもの場所へ僕を導く
扉を閉まると音は消える
僕は独りだ

遠くの景色が優しそうに
この店を眺める
独りの時間も
穏やかな響きを待っている