麻袋

コーヒー屋店員の日常と思索

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最近の記事

喫煙可能なコーヒー屋への偏見と体験

趣味でコーヒー屋巡りをしている。 これまで様々なカフェや喫茶店(今後はまとめてコーヒー屋と呼ぶ)に足を運んできたが、喫煙可能なコーヒー屋で、接客が良いお店に出会ったことがない。 のっけから偏見全開で申し訳ないが、本当に出会ったことがないのだ。 知人友人におすすめのコーヒー屋を教えてもらった際、そのお店がタバコOKなお店だった場合、足を運ぶことをためらってしまう。 もともとタバコの煙が苦手だという理由もあるが、過去にタバコOK店を利用し「あ、はよ飲んで帰ろ」と思った経験が

    • 批評は店出してからにせぇ

      以前よく通っていたコーヒー屋の店員さんが、知らぬ間に独立していた。 閑静な住宅街の一角に、焼き菓子とコーヒーのお店を出していたらしい。 まじかよ今度行こ〜と思っていたら、知らぬ間に閉店が決まっていた。 開業から一年だそうだ。 消費者目線だと、できたばっかなのに!早すぎる!と思ってしまうが、一年もお店を、しかもコーヒー屋を経営するということはすごいことだと思う。 とくにその人がお店を出した地域は、かなりのコーヒー屋激戦区だったのだ。 寂しいっすねぇ。と共通の知り合いであ

      • お気に入りカフェ、インスタグラマーに占拠される。

        趣味でカフェ巡りをしている。 徒歩一時間圏内の有名なお店は大体巡ってしまっため、まだGoogleマップにも乗っていない穴場のカフェを見つけるとテンションが上がる。 先日も新たなカフェを探しがてら街を歩いていると、みたことのないお店を発見した。 最近できたばかりらしい、二階建てのカフェだった。 メニューを見る限り、スイーツへのこだわりが強いお店のようだ。しかし紅茶やコーヒーなどのドリンクメニューもかなり充実している。 これは良い!と思い、早速中に入ってみた。 店員さん

        • 「お客さん、もしかしてコーヒー屋ですか?」

          「お客さん、もしかしてコーヒー屋ですか?」 はじめて行ったカフェや喫茶店(今後はまとめてコーヒー屋と呼ぶ)で、お店の人にそう聞かれることがある。 私はコーヒー屋アルバイターなので、言われた瞬間「!?」と声にもならない声が出る。 アルバイトです…。と言うと、お店の人は笑顔で「あ、そうなんすね〜!どこのお店か聞いてもいいですか?」 いやいや。しれっと流してるけど。どこで見抜いたんそれ。 なんでわかったんですか?と直接聞いてみるも、「いやぁ、なんとなく(笑)」で済まされる

        喫煙可能なコーヒー屋への偏見と体験

          カフェで作業する人を見てどう思うか

          カフェに入ると、ノートPCに向き合いカタカタ作業している人が必ず目に入る。 喫茶店でも、教科書や問題集を広げて勉強している学生や、iPadとPCを交互に眺めてはうんうん唸っているサラリーマンをちらほら見かける。 客の立場だと、まぁよく見る光景だなと思う。 私はコーヒー屋(喫茶店)アルバイターなのだが、私が働く店でもこういう人たちはよく見かける。 こういう人たちのことを、私は作業人(さぎょうびと)と呼んでいる。 さてこの作業を目的にカフェや喫茶店に訪れる作業人だが、SNS

          カフェで作業する人を見てどう思うか

          占いに使われるコーヒー屋

          「そんな、私、どうしたらいいんですか!?」 とドラマでしか聞いたことないセリフが聞こえ、びくっとなる。 なんだなんだと個室の席を覗くと、綺麗なお召し物を着た五十代くらいの女性が、同じく五十代くらいの女性にすがりついていた。 痴話喧嘩かな。まぁヒートアップしそうだったら止めに入ろう。と思い一応近くの倉庫から様子を伺っていると、お二人の話の内容がなんとな〜く聞こえてきた。 喧嘩ではなさそうだ。 どうやら占いをしていたらしい。 (※このお話に出てくる会話はほぼフィクションです

          占いに使われるコーヒー屋

          はやく飲んで帰ろ。と思うカフェの特徴

          私の住んでいる地域はコーヒー屋が多い。 トレンド最先端のおしゃれなカフェや、10年以上営業している街の喫茶店まで様々で、コーヒー屋巡りを趣味としている者としては、散歩するだけで楽しいエリアだ。 しかし中には、 「入るんじゃなかった」 「やべぇ早く帰りてぇ」 と思ってしまうお店もある。 無論、私の好み、相性の合う・合わないでしかないことは承知の上だ。 その上で今日は、一刻も早く帰りてぇと思ってしまうコーヒー屋の特徴を、ここに記録しておこうと思う。 タイトルには"カフェ"と

          はやく飲んで帰ろ。と思うカフェの特徴

          コーヒー屋店員を試すお客様たち

          「この中でティピカの豆は?」 注文を聞きに伺った際、お客様に、開口一番そう聞かれた。 答えると、お客様は「ふーん。なるほどね」と何度か頷いたのち、「ブレンドで」と呟きメニューを閉じた。 好みじゃなかったのかな。と内心考えていると、「ちゃんと勉強してるね」と声をかけられ、あ、なるほど。と思う。 また別の日のこと。 来店ベルの音と共に「豆を買いたいんですけど」とお客様が言った。 どんな豆がご希望ですか?とレジカウンターに並ぶ豆をしげしげと眺めるお客様に聞くと、お客様は豆に

          コーヒー屋店員を試すお客様たち

          店・モノの良さをいかにして伝えるか

          ここにどれだけ良いものがあっても、見つけてもらう努力をしないと埋もれてしまう。 てな具合の格言を聞いた時、たしかにその通りだな〜と思ったんだけど、見つけてもらう努力って難しいよなと実感した話。 先日、とあるカフェに行った。 そこは街中にある小さなカフェで、店内はカジュアルな雰囲気で、ほどよく賑やかで、居心地も良さそうなお店だった。 レジ横のディスプレイに並ぶ焼き菓子やスイーツメニューの多さを見て、この店はスイーツが売りの店なんだなと思って入ったんだけど、どうやら違った

          店・モノの良さをいかにして伝えるか