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国家資格なのに年収が379.1万円と低すぎる  「管理栄養士」の仕事と年収について医師解説

 私たちの体は私たちが普段食べている食べ物や栄養素から出来ています。したがって、普段の栄養管理が「病気になりやすいか」「将来大病を患いやすいか」を決めているのも言うまでもありません。
 
とはいえ、なかなか忙しく日常生活を送る中で普段の栄養管理をしっかり行うのも難しいこと。ましてや、「自分にとってどのような栄養が不足しているか」わからないという人も多いのではないでしょうか。
 
そんな時に頼りになるのは、「管理栄養士」。管理栄養士は栄養について深く勉強し国家試験に合格しなければなれない「栄養のスペシャリスト」です。
 
当然、その専門知識から食品メーカー、病院、福祉施設など様々な場で活躍されており、栄養の業務では「独占資格」に近い職業なのですが・・・なぜか年収にはあまり反映されていないようです。どうしてなのでしょうか?
 
今回は、管理栄養士の仕事の内容と年収について、わかりやすく解説していきます。
 

■管理栄養士になるには?


 
ところであなたは「管理栄養士」と「栄養士」の違い、知っていますか?
 
どちらも栄養指導を行うことに違いはありません。しかし「誰が認可しているか」と「誰に栄養指導を行うことができるか」が違っており、管理栄養士は栄養士の上位版とも呼べる資格です。
 
まず、高等学校を卒業した後に、栄養士や管理栄養士を要請するための、厚生労働大臣指定の施設で栄養に関する高度な知識や技能に関して学びます。最低2年間は学ぶ必要がありますね。
 
そして、栄養士養成施設を卒業すると、都道府県から「栄養士資格」がもらえます。
 
管理栄養士になるには、この「栄養士」資格が前提となっており、さらに実務経験を1年〜3年行い、管理栄養士の国家試験に合格することで、管理栄養士の免許を取得することができます。実務経験の必要経験年数は、栄養士養成施設をどれだけ過ごしたかで決まります。栄養士養成施設を2年間過ごしたなら実務経験は3年、3年間施設で過ごしたなら実務経験は2年、4年間なら1年必要になるわけです。
 
また、「管理栄養士になるための養成施設」というのもあり、その場合だと養成施設に入りながら最短4年で「管理栄養士国家試験」に挑戦することができます。
 
このように考えると、管理栄養士は必然的に「栄養士」の資格も取っており、さらに実務経験や特定の施設での修練が必要な分、栄養士の資格よりも難易度が高い資格なのです。
  
(参照:日本栄養士会「管理栄養士・栄養士とは」)
https://www.dietitian.or.jp/students/dietitian/
 
 

■管理栄養士は病気の人にも指導することが可能

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