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■地域医療連携室とのやりとり
他院との連携と聞きますと、私は人間が出来てないなぁと、つくづく思います。他院の先生から明らかに雑用をおしつけられたりすると、カッとキレてしまいそうになることもあるぐらいです。そんな自分の性格を知っているので、他院とのやり取りには地域連携室に間に入ってもらうようにしています。例えば、以前勤務していた病院では他院との連携には、医師からの直接の問い合わせよりも、圧倒的に地域医療連携室の医療ソーシャルワーカーを介して紹介患者が来るようにしていました。

地域医療連携室:「先生、最近、お子さんどうですか? 先生のお子さんだから優秀なんですよね? 確か2番目のお子さん今年、大学受験だとか?」
私:「そういうのいいからさ。何か用件あるんでしょ?」
地域医療連携室:「先生、週末当直じゃないですか。で、今週小児科のベッドが結構空いていますよね」
私:「うーん。今週末、うちが輪番病院じゃん。よかったよ。結構空いているからさ。空いていない時だと、ベッドの調整かけたりと余計な仕事が出てくるからさぁ」
地域医療連携室:「実は、たまたまなんですけど、うちで訪問看護している重症心身障害児のレスパイト入院希望があるんですよ。お願いできますか?」
私:「レスパイトかー。まぁ家族のためだからね。いいよ」
地域医療連携室:「ありがとうございます。一応、訪看のカルテなんですが」
私:「ん? んん? これ? いくつあるんだよ」
地域医療連携室:「4件です」
私:「4件・・。くそ忙しい土曜日に4件入院して、月曜日のくそ忙しいときに4件退院するわけ!」とか「こんなんじゃ夜間に入院でベッド移動かけないといけないかもしれねーだろ!」と言ってやりたいところなのですが、ここではグッとこらえて我慢しています。

■理不尽と思うことも多々ある地域医療連携室
地域医療連携室が来る時と言えば、診療情報提供書を山ほど抱えてやってくる、もしくは診療情報提供書を書いてほしいとやってくるかのどちからかです。病院としては紹介率を上げないといけないのですから、受け入れるしかありません。

ある先生などは、「地域医療連携室が赤紙持ってきた」と言ってみたり、医局で「こんな時間に入院依頼持ってくるんじゃねーよ!」と怒鳴りつけている先生もいたりします。ただこんなことをしていると、今の時代はパワハラと言われかねません。他の先生が地域連携室を怒鳴りつけているのも見るのは嫌なので、反面教師にして、あぁはしないぞとも思います。

しかし彼らも仕事ですし、怒鳴りつけたところで何も変わらないばかりか、そういった悪い話は巡り巡って耳に入ってくるもの。そんなこと気にしなければ何でもないことですが、「先生のとこの○○先生は評判悪いみたいだね」なんて、私はやっぱり言われたくありません。

■地域医療連携室はいい情報も持っている
他人の悪口は蜜の味。

「●●先生、事務長にお金持ち逃げされたらしいよ」とか「◎◎先生、奥さんに浮気がバレて大変だったらしいですよ」などという話も、情報通な彼らから入ってきます。

そして「●●先生に雑用おしつけられたら腹が立つけれども、事務長にお金持ち逃げされた先生だよなぁ」と考えれば、笑いも出てくるというものです。私もいい性格をしていますよね。

赤紙持ってくるような地域連携室ですが、持ちつ持たれつ。そういったメリットもあるにはあるので、表面上は彼らとも仲良くしていますし、彼らを介して他院とも仲良くやっているのです。

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