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『きみの膵臓をたべたい』感想Part72

こんばんは。

今日も読書ノート書いていきます。

もうすぐ死ぬはずなのに誰よりも前を見て自分の人生を自分のものにしようとする彼女。世界を愛し人を愛し自分を愛している彼女。

・自分人生を自分のものにできている人がどれくらいいるだろうかと私は思う。健常の身体で生まれてきても家庭や仕事での人間関係が上手くいかない人や彼女や私のように出生時に障害や彼女のようにある日突然病を患い余命宣告を受けながらも前行きに生きる彼女から私は勇気を貰った。

・改めて思う。僕は君に……。と思った時ポケットの中の携帯電話が鳴った。

『今お家に帰りましたー!ちょっとだけ遅れちゃうかもごめんね(汗)可愛い恰好していってあげるからさ(笑)』と彼女からのメールが届いた。僕は少し考えてから『退院おめでとう。今君のことを考えていたよ』返信した。

冗談のように聞こえるように送ったメールにすぐに返信が来た。

『珍しく嬉しいこと言うじゃない!どうしたの病気?[ウィンクしている顔]』と彼女からのメールが来たので僕は間を置いて『君とは違って健康体だよ』とメールを返す。

『ひどい!私を傷つけたね!罰として私を褒めなさい!』と彼女からのメールが来たので『思い浮かばないんだけどお互いに問題があるか』と返すと『ひゃくぱー君だね。ほらさっさと』携帯電話を置いて腕を組み僕は考える。

彼女を褒めること。褒める点なんて本当は山のようにある。きっと携帯電話のメモリに収まりきれないくらいに。

僕は今まで知らなかったことを彼女は教えてくれた。今何気なくやっているメールのやりとりも教わったことの1つだ。

・そもそも彼女の凄いところは彼女の人間的魅力の多くが彼女の余命と無関係あるということだ。

きっと彼女は幼い頃からああだった。

思想は少しずつ練り固められ言葉は豊かさを増したろうけどでも根幹はきっと彼女が1年後に死のうが死ぬまいが無関係がなのだろう。

彼女は彼女のままで凄い。

それが僕は凄いと思う。

僕は白状しよう何か教わる度に僕は彼女を凄いと思っていた。僕とは正反対の人間。

臆病で自己に閉じこもることしかできなかった僕にはできないことを平気で言ってのけやってのける人間。君は本当に凄い人だ。

ずっと思っていた。

でも今まで明確な言葉として捉えることができなかった。彼女が僕に生きるとの意味を教えてくれたあの時に分かったんだ。

僕は君に………。

『僕は君になりたかった』

・人を認められる人間に人に認められる人間に

・人を愛せる人間に人に愛される人間に。言葉にすると僕の心にぴったりと中に深く入っていくのが分かった。

自然に広角が上がってしまう。僕はどうにかすれば君になれただろうか。

どうにかすれば君になれるのだろうか。

・誰かになりたい・誰かの持っている素質が欲しいと思ってもその人が生まれて育ってきた環境や人間関係の経験だと私は思う。
無い物ねだりは望んでもどうにもならないような気がする。
私も昔無い物ねだりをしてとても傷ついたことがあったから。

今日も読んでいただきありがとうございました。
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次回はまた明後日アップします。

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