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図録について

博物館や美術館を見て回るのが好きだ。
わかっても、わからなくても。知っているものでも知らないものでも。あー、よくわからなかったなあ。でもなんだか見てしまうなあ。と、思う感覚を結構気に入っていてよく知らない展示でも旅行ついでに見に行くことがある。

そして、なるべく図録を買う。なぜなら、思い出になるから。重くてちょっと高くて ――収録内容やカラーページ数、紙質や装丁等を考えるととても安いものだ――嵩張るけれど。
家にある限り何度でも図録と思い出のなかで味わうことができる。

そんな、重くてちょっと高くて嵩張る図録に新しい閲覧者が増えそうである。
こどもたちだ。
親戚や友人がこどもとともに遊びに来たとき、図録を自由閲覧できるようにしている。

そして、あー意味わからない。変な形だなあ、でもなんだか気になるなあ……等々。そんな感覚を持つことが苦にならないようになってほしい。
意味がわからない。理解できない。わからないけど、凄いと思う。そう思うことを無駄だと切り捨てないでほしい。その感覚を積み重ねてほしい。
それはとても大切で、このひどく暴力的な世界で生きるためのパン以外の大切な糧になるから。



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