水フルモンデッキのコンセプト解説【遊戯王マスターデュエル】

【水フルモン】デッキを使ってマスター1登頂を達成した記事についてはこちらを参照してください

この記事はその【水フルモン】のデッキの成り立ち・コンセプトを解説します。具体的な使い方や採用カードの解説は既に上記記事でしてあります。本記事はギミック間シナジーだったりギミックの役割だったりをふんわり解説する内容です。
構築のメインは上記リンクで解説してあるので、大した内容ではないと思います。
一応レシピだけは再掲しておきます。

水フルモンの歴史

水フルモンの原点は実はコイツ。

このプランターの効果で確定墓地肥やしと毎ターンノーコスト蘇生!ガチガチガンテツを立てられる!黄泉ガエルと合わせて毎ターンほぼタダでポセイドラ降臨!うおおおおおお
なんていう、今では絶対に通用しないコンセプトが一応原点にはなっている。今でも遊戯王wikiで【水フルモン】を見るとコイツが一番上にテキスト付で載っている(https://yugioh-wiki.net/index.php?%A1%DA%BF%E5%A5%D5%A5%EB%A5%E2%A5%F3%A1%DB)。

私がMDで水フルモンを組み始めたきっかけはその時代(8期)の記憶があって懐かしかったことに他ならない。しかしフルモンスターのままなるべく勝てる形になるように調整を繰り返した結果、現状のデッキレシピでは《フィッシュボーグ-プランター》の存在を抜きにしても、ちゃんとフルモンにする利点がある。試しに墓穴うららG等を入れて適当に入れ替えしてこのデッキを使えばわかるのだが、異物が入ると途端にデッキの回転が非常に悪くなるのだ。

また、ほぼモン型【海皇水精鱗】が10期時代に公式大会で優勝するなど結果を残しているが、私の水フルモンとは別のデッキタイプ扱いだと思う。ミンストレルでの誘発ケアを活かしつつ多彩な展開を用いるのは共通しているが、展開の本筋はハリファイバー、リンクロス、アウローラドンなどの展開系犯罪組織に所属する面々を利用しまくっている。さらに、このデッキタイプはラドン等を使うことからもわかるように水属性にこだわる必要がなく、手札誘発もふつうに採用できている。

ということで、私の【水フルモン】は、毎ターンプランター蘇生!黄泉ガエル蘇生!キャッキャッ してた時代の過去の遺物とも完全に別デッキだし、ほぼモン型【海皇水精鱗】とも異なるデッキとなっています。

では、フルモンにするメリットは?誘発すら採用しないの?バロネスすら入らないのはなんで?
といった疑問に答えていこうと思う。どれにも実用上の理由があります。……が、根底には水属性で展開したいという好みがあることは大きい要因です。

水フルモンのコンセプト

なぜフルモンになったのか?というと、
・海皇ギミック自体が水属性モンスター比率が高くないと回りにくい特徴を持ち、且つ重要な魔法罠が少ないため。
・雪花の光を採用して手数を増やせるため。
・フィッシュボーグプランターの存在
の3つが影響している。最も重要なのは一番上で、誘発の採用すら切っている理由になっている。

もし、海皇ギミックを最低限機能するだけの水モンスターのみ採用して一般的な誘発等をデッキに組み込んだ場合はどうなるかというと、ディーヴァに泡うらら打たれて終わる。さらに重要な点として、実はディーヴァ1枚でできることは多くなく、ましてやネプト1枚からではほとんどしっかりした展開を作っていけない(ハリファイバーがないので)。展開を伸ばすにはディーヴァともう一枚水モンスターは欲しくなるのだ。
ということで、海皇を使うのであれば、
1. 水モンスターの比率を一定以上にする
2. 相手に泡やうららがある場合の対処を考える
必要がある。
2の対処は、結局は他の召喚権を使わない動きを使うことになるし、1を達成するためにも召喚権を使わずに展開できるギミックには水属性のものを用いることになるだろう。
ざっくりした理解として、エジルラーン、大剣現を召喚権不要のギミックとして採用しつつエジルギュミルや浸蝕によってディーヴァにばかり頼らない妨害を採用したのが【氷水海皇】。Twitter上ではストリーム・タイダルやエジルラーン等で7軸っぽくして、トマホーク+ラドンで展開を行う海皇デッキがマスター登頂報告をしていた。どちらのデッキも上記二つの条件をクリアしているのが分かると思う。

私の【水フルモン】は、ストリーム・タイダル、ディニクアビス、エジルラーン、アビスシャーク(、ミンストレル)など召喚権を使わない動きを広く取り入れ、手数を出すことによって本命のディーヴァ、ネプトを通しやすくするコンセプトとなっている。
ただ、ストリームもディニクもエジルラーンもミンストレルも手札コストを要求するため、召喚権使わない動き→海皇の動き、と展開するためには基本的に「召喚権使わない展開札、ディーヴァorネプト、コスト」の3枚が初手にほしくなる(もちろん竜騎隊など2枚からでも十分強い展開になる組み合わせもある)。こうなると、墓穴やうららGなどによって手札の水属性の比率が少しでも下がるのが相当危険なのが分かると思う。実際、私自身うららG入りのフルモン構築や、墓穴やシンクロオーバーテイクを取り入れてフルモンをやめた水GS構築も試したことがある。しかしどちらも、手数によって海皇ギミックを通しやすくする動きがかなり取りにくく、事故率も跳ね上がってしまった。たぶん、普通に墓穴うらら等を入れるなら海皇ギミックを初動の起爆剤&誘発ケアと割り切って、前述したトマホラドン構築とかにした方が間違いなく強い。
でも水属性で水属性を展開して水属性で気持ちよくなりたいんだ、俺は。
ここのこだわりに関しては完全に自己満なので、強さを求めるならもっと別のデッキを使えばいいと思います。でもラドン使うなら海皇じゃなくて良くね?って思ったりもする。

そして、中途半端に少量の魔法罠や誘発を採用するくらいなら、水のみのフルモンにしちゃえという動機を働かせているのがフィッシュボーグの連中と雪花の光の存在。手数を出すために水の比率が上がればランチャーやプランターが使用しやすくなり、いっそうららGもない方が手数・制圧力が向上する、というわけだ。エジルラーンやディニクなどの手札コスト要求モンスターを多く採用していることもあり、プランターやランチャーは素引き時の価値もそこそこ大きい。そして、そのランチャーやプランターの両方に一度にアクセスできるシーラカンスは海皇とは別のもう一つの構築の核になる。ちなみに、G対策にうららのみ採用というのも試したけど、途端にフィッシュボーグの連中が使いにくくなって《オイスターマイスター》のような魚ゴミが増え、結果的に手数も減って弱くなりましたとさ。ちゃんちゃん。
最終的に、ランチャーがいるとEXのモンスターすら水以外の採用をできるだけ避けたくなる。さらに、シーラカンス成立までに水縛りもつきやすいため、水でない汎用シンクロ等は使う機会がほぼない。バロネス等は普通に採用圏外。

まとめると以下のような具合だ。
・海皇はデッキ中の水モンスターの高い比率を要求する上に、ディーヴァへの誘発が致命的という弱点を抱えている
・上の問題点への対処はいくつかの方法があるが、私の水フルモンは「召喚権を使わない動きを多数採用すること」を選んだ
・召喚権を使わずに水主体で手数を出すには、デッキ中の水属性モンスター以外の異物をごく少量にとどめる必要がある
・ごく少量の異物(墓穴うららなど)を採用するくらいなら、いっそ全部水にしてプランターやランチャー、雪花を採用すると一層の手数や制圧力が得られる
・プランター、ランチャーに一手でアクセスできるシーラカンスは海皇に並ぶ水フルモンの核になる

立ち位置

このデッキを他のデッキと比較したときのポジションについてなんとなーくふんわり記述。
海皇デッキとしての立ち位置
さっきコンセプトの項で説明した通り。
召喚権を使わない動きを多用。コスト要求モンスター+捨てられると嬉しいモンスターを大量に採用し、本命の展開を通しやすくする。
また、展開ルートでアネモネ水縛りを使う前提であるため《アビス・シャーク》等を採用でき、シーラカンスからの結界像を展開の終着点として採用している。誘発とG受けを犠牲にした展開もりもり海皇デッキ。

シーラカンスデッキとしての立ち位置
一般的?に想像されるシーラカンスデッキは、デッドリーフでシーラカンスを落としてデュガレスで蘇生するタイプの構築だと思う。デュガレスシーラカンスは水縛りが付かない分、通ればなんでもできるが誘発受けがゴミすぎる。ただ、こちらも海皇のディーヴァが誘発受けゴミなのと同様、ホルスクシャ等のギミックで誘発吸い込み+通れば展開補佐できるようなデッキがマスター登頂などの結果を出しているようである。もちろん、このような混成デッキタイプは魚族の採用を極力抑える傾向にあるため、「通ればなんでもできる」というほどの自由度の高い展開は難しい。

結局、シーラカンスを実用するには、
・シーラカンス前に誘発を踏むorケア手段を用意すること
・誘発を踏んだりケアする手段が通った場合にシーラカンスへの展開を補助できること
・シーラカンスのリクル先の魚素引きゴミは可能な限り削減すること
の3つが必須であるように思う。
そういう意味で、このデッキでは海皇で誘発の吸い込みとケアを行い、海皇ギミックが通ったらシーラカンスになれることが多くて、リクル先の魚は墓地効果持ちでなるべく価値の高い少数精鋭を採用している、といった形でこの条件を達成している。
デュガレス型はケア手段としてホルスやクシャ等を採用し、(クシャが)通ったらバースでのシーラカンスnsを可能にしたり(ホルスなら)ジアンデットヴァンパイアでシーラカンスを展開したりといった具合になっている。
なので総じて強さをある程度追求したシーラカンスデッキとしてはこのデッキもデュガレス型も仕組みは一緒かなと思います。

違い
・蘇生手段としてデュガレスでなく《白闘気一角》を採用している
・水属性主体なのでアビスオーパーを利用しやすく、シーラカンス素引き時の展開が非常に容易
・クシャやホルスみたいなわかりやすいパワカはありません
・うらら泡受けはややこちらに分があるが、G受けに関しては完全にこちらが劣っている
結論:総合的にクシャホルス等+デュガレスの方が強いと思うので、シーラカンスで勝ちたいだけならこのデッキを使う必要はありません。

うーん、海皇で勝ちたいだけならトマホラドンとかの方がいいよって話もしてたし、考えれば考えるほどこのデッキは水属性で水属性を展開して水属性で気持ちよくなりたいというこだわりが結局大きいんだなあというのを感じる。
この記事を書く前はシーラカンスデッキ最強じゃね?海皇デッキ最強じゃね?と思っていたんだけどリサーチすると「このデッキの方が弱いな……」になるのよくない。でも大事なことなのでもう一度言うと、水属性で水属性を展開して水属性で気持ちよくなりたいならこの【水フルモン】の右に出るデッキはないと思ってます。

デッキの構成

さて、ここからは【水フルモン】デッキの内部の話。前の記事では個別カード解説をしていたけど、構造的な話はなかったからね。不採用カードの話も合わせてしていきます。
私の【水フルモン】の主な構成要素は3つある……。それは、
・海竜+海皇+水精鱗ギミック
・魚+シーラカンスギミック
・エジルラーン、タイダル、ディニク
・そのほか
だ。4つある気がするのは気のせいだ。

それぞれの役割と特徴について見ていこう
海竜+海皇ギミック
アド獲得+展開の起点+誘発のケア、といった役割を持っている。
デッキの竜騎隊がいなくなると一瞬で息切れする上に彩宝龍やメガロアビスの回収手段もないため、基本的にギミックをきちんと動かせるのは一度だけの使い捨てである。それでも、(ディーヴァ以外の)どこかが泡うらら等で止められても簡単には止まらないくらいのアドを稼いでくれるので非常に強力でこのデッキの核。
シーラカンスギミックは全体的に手札消費が荒いので、こちらで稼いだハンドアドを活用することになる。
特徴として、竜騎隊のサーチ効果で竜騎本体以外の海竜族にアクセスし放題な上、ディーヴァでも☆3以下ならリクル可能なので、ピン刺しで機能するカードが非常に多いことが挙げられる。逆にいえばピン刺しした彩宝龍やメガロ、セントリーは腐りがちで、サーチ・リクル先の幅を増やせば増やすほど事故率が増加し手数が減る厄介なジレンマがある。
このデッキで不採用の海竜族の中で有望なのを挙げるとすれば、デュオニギス、深海のアーチザン、ヤマタコオロチ、海皇の狙撃兵、ムーラングレイス…あたりだろうか。アーチザンとデュオニギス、ヤマタコはディーヴァのリクル先としての役割が大きいが、現状ピーピングハンデスの補佐もこなしつつss時には墓地の竜騎等を回収して墓地アドを稼ぐ《深海のセントリー》がネプト以外のリクルート先として優秀なため、新しいリクル先を用意する必要がないのが現状である。
狙撃兵は一見、竜騎に対する墓穴を避けるための墓穴ケアとして優秀に見えるが、一般に後攻時のセットカードは泡か墓穴か判別がつかないのが普通である(もちろんそれ以外もあるにはある)。そのような状況で狙撃兵が使えるかというと使えない。以下の表を見てほしい。

伏せカードが墓穴か泡影のとき、ネプト効果使用時の結果

これはネプト効果で竜騎をサーチする際、コストに狙撃を使うか竜騎を使うかによって変わる結果の表である。竜騎コストは墓穴が裏目であり、狙撃コストは泡影が裏目になる。
竜騎コスト墓穴だった場合は海皇ギミックが腐るものの、一応手札は一枚増える。しかし狙撃コスト泡影の場合はまるで手札が増えず、その後の展開はもともと持っていた手札で何とかするしかなくなる。つまり、わざわざ墓穴ケアで狙撃を採用していたとしても、本当に墓穴ケアのプレイングができるのは「ネプト効果使用前に竜騎+コストで捨てるカードのセットが手札にある」というご都合の良い状況に限られてしまうわけだ。もちろんこの議論は墓穴・泡影との遭遇率に依存するけれど、現状泡影は墓穴と同じかそれ以上に見かけるのでおよそ間違いではない。さらに、伏せが抹殺・ブラフ等であった場合にもやはりコスト竜騎が賢いため、墓穴ケアを狙撃兵の採用理由にはできないというのが結論である。もちろん、戦闘ダメージ与えた時にリクルする効果はニビルを踏まずに1キルラインを取れたり、伏せ破壊効果は負け筋がほとんどない時の負け筋つぶしとしてのセット破壊ができたり、余剰竜騎サーチで手札に置いておいてガン伏せ系デッキの対策になったりと他の採用理由も無くはない。が、現状いずれも素引きゴミ一枚を増やす理由としては弱すぎるだろう。

ムーラングレイスは、都合よく墓地水5体にならないケースの多さ、シーラカンス展開の前に出さないといけないのにバトルスキップのせいで安易にリンク素材にできないこと、セントリー等とのサーチ先の競合、結界像で詰ませるには雑なハンデスがそこまで強くないこと、などの理由から採用を見送っている。シーラカンスを使用しないデッキタイプであれば採用を検討できるとは思うけれど、2枚ハンデス(墓地送り)は強そうに見えて絶妙に脆いのでいざ使うと難しいモンスター。

魚+シーラカンスギミック
デッキにおける役割はとにかく軌道に乗った展開を伸ばすこと。海皇からバトンタッチを受けて展開を爆発させる。実は(?)海皇は展開の起点を作れても中継点も終着点もよくわからず、とりあえず「たくさんモンスター並びました!誘発ケアもできます!あとはテーマ外カードに任せた!」になりがち。テーマ内妨害と言い張れそうな妨害はサラキ重装捨てやムーラングレイス、ガイオアビスくらいか…。あとは一応アビスケイル装備魔法。このデッキでは海皇からバトンを繋ぐ先として魚を採用しているというわけだ。
海竜と違ってプランターの墓地効果やデッドリーフのミニ貪壺効果で粘り強く戦えるため、デュエルが泥沼化した場合には魚ギミックが輝くことが多い。
と、ここまでは好意的なことを書いたが基本的にこのデッキでは魚族をそこまで引き込みたいわけではない。シーラカンスなんかは1枚までは歓迎だけれど、手札が魚まみれだと誘発の貫通力が激減する。後攻なんてもっての外である。それでも一応、プランターやランチャーは引いてもコストにして美味しかったりしてなるべく素引きの価値の高いカードの採用をしており、魚族の枚数は限りなくダイエットしている。デッドリーフのおかげで少なめの採用枚数でも繰り返し使えるのは大きい。ただし魚族はコストで捨てる側のカードがないため、基本的には捨てられる側である点には要注意。ここは海皇とのシナジー不足だなと思う。

本当は採用したら展開の幅は広がるけれど不採用という魚族は多い。☆2チューナーゴーティスの連中、☆1非チューナーで実質デッドリーフorグリーディスの《鰤っ子姫》、トークン生成のできる《オイスターマイスター》、アビスシャークでサーチして即座に展開可能な《ドリーム・シャーク》《白刺鱏》《サイレント・アングラー》などなど。いずれもやっぱり素引きしても本筋の展開に貢献してくれない点が弱くて採用が難しい。ちなみに、ステルスクラーゲンとサイレントアングラーを採用するとアビスシャーク1枚がステルスクラーゲンに変わるのでなかなか悪くないが、本デッキではアビスシャークのサーチをデッドリーフに回すことがほとんどであるため不採用。

エジルラーン、(ストリーム+)タイダル、ディニク
効果を知ってさえいればわかるが、こいつらはいずれも召喚権不要で手札コストとして水属性モンスターを捨てられる展開要因である。「捨てる側」のカードとしてはいずれもアドを稼ぎやすいカード群で、ディニクはサーチによって、エジルラーンはトークン生成によって、ストリームはリクルしたタイダルの蘇生効果によって2枚分の価値を生む。本体とコストで2枚消費し2枚分になるため、コストが墓地効果持ちであればその分がアドバンテージになる。後攻時はこいつらを2枚ほど握っておけるとある程度妨害が多くても捲れる希望が見える。
ただこれらのカードは本デッキにおいていずれも先攻1ターン目でサーチするのが難しい素引き前提のカードであり、捨てる側でアドを稼げるカードが安定して使えるとは限らないのは弱点である。サーチ可能なメガロアビスはアド損がさすがに大きいし、ミンストレルもアド獲得には貢献しない。一応エジルラーンはサーチカードがあるけれどフルモンなので揺籃は使えない。仮に揺籃を使えたとして重ね引きが弱くて泡うららも吸えないカードをたくさん積みたいかというと微妙なところ。素引き前提だからこそディニク3 ストリーム2 エジルラーン3 合わせて8枚も積んでいるわけだが(タイダル1枚、タイダル本体はどちらかと言えば捨てられる側)、後手の手数はこいつらにかかっていると言っても過言ではない。
でもストリームもっと増やしたら?とかいろいろあると思うんだけど安易に増やすのも難しくて、こいつらは本筋の展開には貢献しないのだ。シーラカンスやネプトディーヴァみたいな展開の起点になれないため、増やし過ぎて本命のディーヴァ等にアクセスしにくくなったら本末転倒。誘発貫通、後手の捲り力を担うカード群ではあれど、本命の展開は作れないのでデッキを膨らましてまで大量投入するかは難しい塩梅。もし増やしたいならストリーム3タイダル2、減らす方向ならまずはエジルラーンを2枚にするところからだと思う。

海竜族で、手札コスト1枚要求で展開効果があってコスト分のアド損を自力でカバーできる水モンスターが欲しいなあ。アビスシャークのサーチ圏内の魚族でも嬉しい。

そのほか
結界像とか雪花とかかな。まあどちらも見たまんまの効果で固有の役割がある。

ということで、雑にデッキの構造的な部分のふんわりした解説をしました。
構築記事で展開とも立ち回りとも個別カード解説とも違う、デッキのコンセプト的な部分ってどうまとめたらいいんだろうね……。冗長になっちゃった感があるのはスミマセン。

この記事を読んでもわかるように、デッキの目指す方向性は好みが出るところが沢山あると思う。このデッキは水属性で展開して水属性で気持ちよくなりたいというこだわりは守りつつ、なんとかランクマで勝てるように足掻いたデッキとなっております。
もし使ってみてくれたら嬉しいし、読者だけの水属性デッキを作ってみてくれたら嬉しい。

最後に、相性のよさそうor環境や規制次第で採用できる不採用カードを並べて終わりたいと思う。なお、ここの強そうな不採用カード枠は絶対漏れがあるので思い出したら追記していこうと思います

・《深海のアーチザン》《黄紡鮄デュオニギス》《海皇の狙撃兵》《氷霊神ムーラングレイス》《ヤマタコオロチ》《鰤っ子姫》《オイスターマイスター》《ドリーム・シャーク》《白刺鱏》《サイレント・アングラー》《No.4 猛毒刺胞ステルス・クラーゲン》
……既に述べているので解説は割愛。

・《鬼ガエル》《粋カエル》《かつて神と呼ばれた亀》
……鬼ガエルが2枚以上使えたら採用できる。亀はアネモネで釣り上げてG受け妥協点としても悪くない。鬼ガエルかえして。

・《クリスタル・ガール》《レクンガ》《海晶乙女グレートバブルリーフ》《ドラゴン・アイス》《深海の怒り》
……さすがにオモチャ寄りかな。面白いとは思う。エンドフェイズにサーチしても遅くない水のレベル5以上のモンスターがいればクリスタルガールは化けると思う。海皇神獣キリンみたいなのがもし来たらね。レクンガ・バブルリーフは意味わからん高火力でワンパンできるポテンシャルはあるけど、EXデッキ的にもきついしレクンガも素引き時どうしようもない(プリマドーナでのリクルート以外での出力方法が皆無)。

・《たつのこ》《氷結界の龍 ブリューナク》《氷結界の還零龍 トリシューラ》《氷結界の龍 トリシューラ》
……EXの枠が足りません!この中だと還零龍トリシュは本当は採用したいな、という気持ちがある。アネモネジーランティスは魔法罠に触れない、水属性モンスターには対処できない、そして起動効果なので隙が大き過ぎるという欠点もある(逆に言えばそれ以外の面で最強捲りなのだが)。そのため、S召喚時にそのまま発動できて止めにくく、バックにも触れるこちらの器用さが欲しい場面は少なくなかった。ただマジでEXはかつかつです。抜くとしたらショウエイかガイオアビスあたりだろうけど、それらも欲しい場面が少なくないので難しい。

・【氷結界】ギミック 《フィッシュボーグ-ハープナー》《ゴーティスの月夜サイクス》《ゴーティスの朧キーフ》《白闘気砂滑》
……MD未実装の期待の新星たち。ただ普通に不採用もあり得る。ハープナーはさすがに少なくとも1枚は入れたいかな?魚ギミックを厚くしてくか悩ましいところ。

本当はマス1登頂の話とかの感想もこの記事にまとめるつもりだったんだけど、思いのほかコンセプト解説が長くなったことに加え、なぜか感想記事の内容を書くためにpythonコードを書く羽目になったりしている(執筆中)のでいったんここで記事を終わりとしたいと思います。
できた↓

おわり


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