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〈93〉学童から見える学校教育

学童保育の世界からは、小学校の中、学童を利用していない子ども達も教師も、教育の質もよく見えます。

…知りすぎた筆者は、正直やりづらいです。
だって自分の子どもも通っているんだもん。

放課後児童クラブと小学校の連携が皆無だった頃は、何とか打開せねばと、頼むから放課後児童クラブでの子ども達の様子を先生達も知ってくれ!との思いで連携の必要性をアピールしたわけです。

学校でどう過ごしたかが、学童でどう過ごすかに影響があるのでね。

ですが、教師の置かれている立場や労働環境を考えたら、現状でアップアップなところに学童保育との連携をプラスするなんて酷なんじゃないかと、大きな声で連携してくれなんて言えないと思いました。

それでも、同じ学童期の子ども達を見ているのだから、連携しないなんてありえません。


また教師も学童保育について何も知りませんよね。

親が仕事でいない子どもが放課後行くところと思っている教師の何と多いこと。

なので、筆者は小学校へ出向けば、放課後児童クラブでの子ども達の様子を「元気があり余って大変です~」なんて言葉では濁しません。

子ども同士のコミュニケーションや問題解決能力、保護者の様子も伝えます。

発達支援センター等、学童としてどこへ相談したのかも伝えます。

学童保育がただ子ども達を預かる場ではなく、育成支援という明確な目的のある組織であることも言います。

放課後児童支援員がどういう視点で子ども達や保護者を見ているのか、どう介入しているのかも。

その上で、現代社会において子ども達に起きることを教師だけ、放課後児童支援員だけでどうにか出来ることではないので連携させてほしいと懇願します。


そもそも保育・教育の分野は、抜本的な改革が必要なのでしょう。

子ども達も幼児期の成長発達無くして教育を受ける段階にはなれませんし、教師や放課後児童支援員も労働者の権利や労働環境を整えずして持続可能な職業にはなり得ません。

如何に他職種と連携するかが、子ども達を虐待や貧困等から守り、労働者のメンタルヘルスを守ることにも繋がるカギであるわけで。

元医療従事者から見れば全てがアンバランスです。

やりがいだ、子どものためだと良心に頼ってやってきた結果、公教育は崩壊寸前でしょう。

私立と公立の教育格差は各家庭の経済格差でもあり、経験格差をも生む。

格差はメンタルヘルスを著しく低下させる。精神疾患の罹患者が増え、何十年経っても日本人の死因の上位に自殺が入り全く改善されない。

少子化しているのに、子ども達の自殺者数が増加傾向っておかしすぎるでしょう。

自分の命を大事にすることも、他者を受容し社会性を身に付けることも、なりたい自分を模索することも、全部乳幼児期の保育・学童期の教育が要なのに、なぜこんなに脆いのですか。

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