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ミニシアター・エイド基金を引き継ぐ俳優陣たちの構想がアツい!〜緊急事態宣言Day37

 いよいよ今日発表される39県での緊急事態解除、そしてミニシアター・エイド最終日を前に昨晩5時間に渡って行われたミニシアター・エイド ライブ。それぞれの劇場が辿ってきた経緯や、そこで生み出されてきた交流、さらに今後の抱負について各劇場の皆さんがミニシアターエイド事務局や発起人の濱口竜介監督と語る一方、#ミニシアターと私を語るコーナーでは、片渕須直監督や、小泉今日子さんらが出演。片渕監督は、4月24日の1日だけ、日本中のどの映画館でも上映ができず連続上映記録が途切れてしまったと悔しがっていらしたが、逆に、たった1日を除いて上映し続けていることに驚く。コロナの前から、全国のミニシアターが、上映が途切れそうになったら「うちがやりましょうか」と手をあげ、映画を繋いでくれていたのだ。

 また、小泉さんのパートでは、同じく発起人の深田晃司監督や濱口監督が、質問よりも自分たちのキョンキョン愛がにじむような映画トークをしどろもどろになりながら繰り広げる光景に、思わずニンマリ。そんなキョンキョンも、アイドル時代にミニシアターで映画を観ることによって自分の新しい方向性を掴もうとした1人だったとは!

 締めのトークは斎藤工さん、井浦新さん、渡辺真起子さんが加わり、主に監督陣が発起人となって推進してきたミニシアター・エイド基金の後を引き継ぐ、俳優をはじめ、垣根を超えて、皆が集い、交流できる公園のようなオンラインプラットフォームの構想を明かしてくれた。これまでの支援に心からの感謝と、必ずまた映画をもって映画館に届けに行きますと、まっすぐに伝えてくれた井浦さん、今何もできない状態の俳優たちの状況の訴えが、先日リモート短編『はるかのとびら』で松本大樹監督にインタビューしたときにお聞きした「俳優たちが、今自信を失っている」という言葉とオーバーラップした渡辺真起子さん。そして、ポストコロナを見据え、組織や派閥を取っ払うチャンスであり、ミニシアターを強烈にアップデートしていきたいと意欲をみせた斎藤工さん。その言葉の裏には、海外の映画祭で、日本の俳優は呼びたくてもマネージャーやメークなど大勢がくっついてくるから、コストがかかってゲストに呼べないと言われた体験があるという。まさしくその通りで、事務所に所属している俳優たちは、映画祭をしても簡単に「きてください」とは言えない。ルートも複雑なら、お金もかかり、NG事項も多いのだ。本当に、この機会にそういう狭い世界での慣習を取っ払ってほしいと心から思いながら、ここにいる人たちがこれからの日本映画界を引っ張っていくに違いないと確信した。ミニシアター・エイド基金は本日23時59分まで。昨日のアーカイヴも下記リンクよりご覧いただけます。ぜひ!

ミニシアター・エイド基金

ミニシアターエイドライブ アーカイヴ

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