キネ坊主の映画人生を紐解く⑳

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今日は何だか本業であっという間に一日が終わった…う~ん…明日は劇場公開前のあの作品を観てやるんだいっ!

って、なんだ、この文章…まるで思春期真っ盛りのような書き方だ

そう、今日は思春期真っ盛りな作品を取り上げてみます。

『ごめん』(2002)

[性に目覚めた12歳の少年の恋と成長を描いた青春コメディ。授業中に精通を体験した大阪の小学校6年生のセイこと七尾聖市。京都に住む中学校2年生のナオコに一目惚れした彼は、年の差も遠距離もなんのその、やっとのことで漕ぎ着けた初デートで告白までするが、「年も違うし、実感がわかない」とあっさりフラれてしまったばかりか、離婚した両親の問題に悩んでいた彼女を慰めてやることも出来なかった。初めての失恋と自分の不甲斐なさに、深く傷つくセイ。そして、正月。剣道部の初稽古を見に来たナオコに子供扱いされ辛くあたってしまったセイは、度量の狭い自分を後悔し、大阪から京都へチャリを走らせる。そんなセイのことを「好きかもしれない」と言ってキスをくれたナオコ。セイは、父親と共に九州に引っ越すことを決めた彼女に、成長していつか会いに行くと約束するのであった。]

たしか2003年に京都の映画館で見たような気がします。新京極シネラリーベとかだったかなぁ。

予告冒頭で登場する教科書の一節。光村図書の小学校6年生の国語の教科書にあった「赤い実はじけた」ですよね。

当時の授業では、担任の先生が、これの意味するものを訪ねて、誰しもが分かっているのに恥ずかしがって答えようとしない。誰かが泣きそうになりながらも、ようやく正直に答えた…という授業の出来事があったことを思い出します。

思春期の芽生えの出来事を描いた本作。誰しもが通った道を瑞々しく描いていてオイラは好きなんですよね。こういうの意外とありそうでなかった作品なんですよね。関西で公開されることが決まった時、実家に帰省していた時にラジオ番組で紹介されていて、珍しくオカンが「こういう作品もえぇもんやね」みたいなことを言った気がする…

そうそう、この主人公と一目惚れした子との年齢差が3歳やって…オイラの中1の時に出来た初カノが3歳上やったから、勝手に親近感湧いて観たんじゃないかな。そんなに簡単には上手く付き合うこともできんかったから、共感の嵐やったんちゃうやろか。

初恋、そして、失恋。なんとも可愛らしく愛おしい物語なんやろ。大阪から京都に向かってチャリをかっ飛ばす、なんて青春なんや。スクリーンに映る鴨川の風景が情緒たっぷりでえぇわぁ。昨日取り上げた『ロックンロールミシン』のような大人の青春物語にはない、少年時代の青春物語にも映画の魅力がたっぷりと詰まっていて最高やぁ!

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