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LEDディスプレイとは?

LEDとは、Light Emitting Diodeの頭文字を取ったもので日本語では発光ダイオードと言います。
1990年代初頭に高輝度型の青色発光ダイオードが開発されてRGB3原色が揃い、フルカラーディスプレイ化が実現しました。
パネル型ディスプレイのバックライトや大型LEDディスプレイとして急速に普及が進んでいます。
主にディスクリート(砲弾型)とSMD(表面実装型)の2種類が用途別に使用されています。

LEDディスプレイの選択

LEDディスプレイを設置する場合には以下の要素を考慮し、最適なLEDディスプレイの性能を選択することにより良好な画像が得られます。

1.文字の認識と解像度
LEDディスプレイに必要な認識解像度は、表示する物体形状によって認識可能か否かが決定されます。つまり、細かい模様などを表示する場合、高精細なディスプレイが必要となります。
例えば日本語の文字表示の場合、フォントにより必要な最低ピクセル数が変わります。

2. 視認距離とピクセルピッチ
LED ディスプレイを構成する際、想定される視認距離に応じた適切なピクセルピッチの選択が重要となります。
視認距離には以下の 2 つの検討要項があります。
① 最適視認距離:個別ピクセルを認識できなくなる距離
最適視認距離 (m) = ピクセルピッチ (mm) × 2.75
( 例:6mm ×2.75 = 16.5m)

② 最短視認距離 :表示される画像情報の大半を十分に認識できる距離
最短視認距離 (m) = ピクセルピッチ (mm) × 2.75/2
 ( 例:6mm× 2.75/2 = 8.25m)
しかし LED ディスプレイの性能向上にともない最近ではピクセルピッチ (mm)=最短視認距離 (m)が一般的になっています。

3. 周辺照度とディスプレイ面輝度
LED ディスプレイ面輝度の選択は、周辺照度や認識させる情報によりさまざまです。
晴天時には 10 万 lx(ルクス)以上となる屋外の水平面照度下では、ディスプレイ面輝度として 5000cd/ ㎡程度が一つの目安として業界内では浸透しています(屋内用では 1500 ~ 2000cd/ ㎡程度)。
しかし、この数値もあくまで目安に過ぎず、投影する映像信号の品質やディスプレイそのものの仕様によってはこの限りではありません。
また屋内外ともに太陽光や照明のディスプレイへの直接入力はコントラストの低下を招く為、設置方向等を十分に注意する必要があります。

4. 設置環境と耐環境性能
LED ディスプレイの設置環境にはさまざまな場面が想定され、屋内と屋外では考慮すべき要素は異なります。
以下に列挙する設置環境での要素条件を想定し、その条件下で正常に動作するか否かを確認した上で使用機材を選択する必要があります。

・環境温度(低温→高温)
・風速(屋外での強風など)
・天候(晴天、雨天、降雪など)→IP 規格
・粉塵、スモーク→IP 規格
・電源環境(供給電圧、電源容量、漏電、電圧降下や安定性など)
・設置方法(トラス吊 or 床置)→CE、TUV 等の安全規格
・電磁波(不要輻射による影響)→FCC 等の安全規格

LED ディスプレイのメリット・デメリット

【メリット】
・自発光による高い輝度 ・薄型構造による小設置スペース
・大画面化への対応   ・劣化が少なく長寿命
・広い視野角      ・屋外設置対応

【デメリット】
・LED 素子に依存する高価格
・精細化の制約(現在は 1.9mm ピッチのものも登場)
・LED 素子そのものの製造ロットの違いによる色の不均一
・画面サイズ自由度の制約(1 タイルあたりのサイズに依存)

LED ディスプレイの今後の展望

高精細化
これまでの市場は 4mm ピッチ前後のものが超高精細、6mm ピッチ前後のものが普及版として市場を形成しました。
現在では、LED そのものの低価格が進み、民生用としての LED テレビや 0.9~2.7mm ピッチ LED ディスプレイが発表されるなど一時停滞していた高精細化が再燃する傾向も見せ始めています。


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