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台湾のバンドを聴いてみようよ

 台湾のミュージシャンというと誰を思い浮かべるでしょうか。距離の近さから来日公演するアーティストも多く、以前NUMBER GIRLフォロワーとして有名な透明雑誌(トウミンマガジン)が日本で話題になったこともあり、音楽ファンの中には台湾の音楽シーンに興味を持っている人もいるかもしれません。今回は、台湾インディーシーンにいる数多の素晴らしいアーティストの中から、私が好きな何組かを紹介していきます。

落日飛車(Sunset Rollercoaster)

 はじめに紹介するのは落日飛車。インディー・ロックやネオソウルの影響を感じるお洒落でどこか懐かしいサウンドです。Audio Tree Liveのようなスタジオライブ映像をみると、ギター・ベース・ドラムだけでなくサックスやパーカッションなどを積極的に用いて担当楽器に縛られないアレンジを行っています。日本人だけの感性かもしれないですが、初めてバンド名をみた時に「落日」が入っているのが素敵で印象的でした。

I mean us

 つづいて紹介するのはI mean us。ドリームポップの影響を受けた透明感あるサウンドを得意とするバンドですが、最近は幅広くサイケやプログレのような攻めた楽曲も制作しています。この「Søulмaтe」は以前リリースしていた楽曲に台湾の映画監督とのコラボで映像を付けたもので、映像込みで素晴らしい作品になっています。

 以前は男女ツインボーカルでしたが、Chun Zhangが脱退したことにより現在ではMandark Liangがメインボーカルをつとめています。Mandarkの透明感ある美しい声はまさにこのバンドにマッチしています。

恐龍的皮(The Dinasour's skin)

 Dinasour's skinsはTriceratopsとT-rexの二人組です。6500万年前から時空を越えてやってきた彼らは仲間たちが絶滅したと聞き、生き残りの恐竜仲間を探しながら音楽活動をしている……そうです。英語で歌詞を書いているのも世界共通語になっているからだとか。Jurassic RideやAll My Friends Are Deadなど恐竜らしいスケールの楽曲が多くあります。

 世界観が徹底する彼らですが、孤高のミュージシャンという印象とはむしろ正反対で、MVや告知動画では笑える映像が多い陽気な人達にみえます。インディー・ロックやシンセ・ポップ、ローファイの要素を取り入れたお洒落な音楽性やストレートで沁みる歌詞も見逃せません。

DSPS

 最後に紹介するのはDSPSです。彼らは日本の音楽をよく聴いていて、スーパーカーに憧れ結成したといいます。活動の中でも日本を意識されていて、この楽曲の歌詞は中国語ですが字幕や概要欄には日本人が翻訳した日本語詞がのっていますし、MVの撮影地も日本です(よくみると下今市駅などがうつっています)。

 ドラムのはっきりとしたビート感にギター・ポップらしいギターサウンド、美しいコーラスワークが乗った美しいサウンドが心地よいバンドです。

おわりに

 ここまで4つのバンドを紹介してきましたが、まだまだ紹介していないバンドがたくさんありますのでまた続編を書くことになるかもしれません。台湾のインディーシーンはとても充実していて素晴らしいアーティストがたくさんいますし、日本でのメディア露出や公演が比較的多く、日本の音楽をリスペクトしているミュージシャンも少なからずいることから、普段外国の音楽を聴かない人にとってもとっつきやすいと思います。ぜひ注目して、好きな音楽を探してみてはいかがでしょうか。


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