2020.2.19 君島大空合奏形態 夜会ツアー "叙景#1" 追加公演

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私にとってはじめての君島さんのライブだった。

君島大空、という印象的なお名前、同じ平成生まれとはいえ私たちの年代ではおそらくいないであろうその響きは以前から耳にしていた。西田さんがバンドメンバーなんだな、とか、嘉代子ちゃんのサポートメンバーなんだな、とか。私は弓木ちゃんがギターを弾いているライブにしか行ったことがなかったけれど。

曲を聴き始めたのは去年の秋。はじめて観た中村佳穂BANDのライブがそれはもう素晴らしくて、YYG以来に生で聴いた西田さんのギターに圧倒されて、胸を躍らせながら情報を追っているとすぐ君島さんにたどり着いたのだった。

もっと早く聴くべきだったともおもうけれど、他でもないこの日、あの空間にいられてほんとうによかった。声をあげて飛び跳ねたいくらい楽しかった。

静と動、轟音と静寂、さまざまな音の重なりにただ身を委ねた。

タグチハナさんのコーラス、繊細さと力強さを兼ね備えていてたまらなかった。 小柄でなんて可愛らしい方なんでしょう。タイプだ。

新井さんのお顔にもお名前にも覚えがあって、記憶を辿り、KingGnuの方だと気付く。アルバムはいくつか聴いているもののテレビも観ないのに…メディアの力を思い知る。骨太の演奏に聴き惚れる。ゴリゴリのソロ…！

中村佳穂BANDのライブにゲスト出演されて以来、Answer to RememberやCRCK/LCKSも聴き始めたほど気になっている石若駿さん。彼のドラムをじっくり聴いてみたかったので感無量。打楽器を愛しているひとの演奏だなとおもった。増村さんのそれを思い出して、森は生きているを追っかけていた頃が蘇ってすこし泣きそうだった。若い頃にいい音楽に触れられてよかった。たくさん教えてもらえてよかった。

普段はリズム隊推しだけど、今回ももちろん素晴らしかったけれど、そのうえで、ギターの格好よさに痺れた。

火傷に雨→遠視のコントラルト→午後の反射光の流れ、君島さんと西田さんの掛け合い。好きな音が鳴っていて、みんなが楽しそうで、ああ、なんて幸せなんだろう。

ライブ中、西田さんが観客に何度も笑顔を振りまいていて、君島さんと抱擁する場面では歓声が上がっていたりして、これは紛れもなくファンサだ…すごい…とおもった。発想がオタク。

君島さんの歌声、技術や才能に加え、「気持ち悪くなったりしたらどんなに静かな曲でも声をかけて後ろに下がってくださいね」というようなことをMCでおっしゃっていて、観客を気遣う様子にぐっときた。私が好きなひとはみんな優しい。

好きな音楽が増える幸せを噛み締めながら、遠視のコントラルトをリピートしながら帰った。

私はこんな気持ちいいことをライブの他に知らない。今後のツアーでは遠征するんだろうな。

自分の記録用に、セットリスト。

瓶底の夏
銀色暁迷
19°C
夕映えの坂から
散瞳
傘の中の手(新曲)
向こう髪
夏が降る
tabi
笑止
火傷に雨
遠視のコントラルト
午後の反射光
夜を抜けて

Enc.
都合
幻聴のあらまし