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学びのキロク:シナリオプランニングで、コロナで変わる働き方と育児を考えた①

おはようございます、ちゅるぱんです。

6月にchiyodaupdateさん企画の勉強会に参加しました。
テーマは「コロナで変わる働き方と育児〜シナリオプランニングで考える」です。2時間x2日間=4時間でギュッと凝縮して学ばせていただきました。

実は、4月に転職をした会社の社内研修で「アフターコロナの未来」をチームで考えプレゼンするということがあり、「シナリオプランニング」という手法に興味を持ち始めました。(この時は、「シナリオプランニング」という手法を知らなかったので、手探りで議論&発表して終了)

今回は、ここで学んだシナリオプランニングという手法について、このワークショップで学んだ手法に加え、書籍で復習したことを自分なりに整理するために書きたいと思います。(ですので、ワークショップの内容と書籍の内容が混在した形になっています)

シナリオプランニングとは?

シナリオプランニングとは、「必ず起きること」を予測するものではなく、「起きるか起きないかわからない」未来を複数描き、それに備えようとする方法論です。この前提として「未来は予測できない」という考えがあります。しかしながら、複数の未来を想定することで、その「変化の兆し」が現れたらいつでも行動に移せるように準備ができるようになります。

もともとは軍事的な戦略・戦術、外交政策などの検討・立案に用いられていたシナリオ法(scenario method)から由来しており、それを1960年頃にロイヤル・ダッチ・シェルがビジネスに応用して「石油危機シナリオ」を作成し、1970年だんの石油危機にきちんと対応することができたと言われています。それ以降、ビジネスだけでなく、近年ではまちづくりや公共事業などあらゆる場において不確実な未来に備えて意思決定、戦略立案、行動計画をするために用いられているようです。

シナリオプランニングのステップ

『シナリオ・プランニング 未来を描き、創造する』(ウッディー・ウェイド著、野村恭彦監訳、関美和訳)によれば、シナリオプランニングのプロセスや進め方については、特に「これ」と決まったやり方があるわけではなく、ファシリテーターによって進め方は変わってきます。本書では、専門家が行うシナリオ・プランニングのプロセスについては、以下ようなステップに従うことが多いと紹介されています。

1)課題を設定する
2)情報を収集する
3)未来を動かす「ドライビング・フォース(原動力)」を特定する
4)未来を左右する「分かれ道」になるような要因を見つける
5)シナリオを考える
6)骨組みに肉付けし、ストーリーを描く
7)シナリオを検証し、追加の調査項目を特定する
8)シナリオの意味を汲み取り、取りうる対応を決める
9)目印を探す
10)シナリオを観察し、更新する

今回のワークショップでのステップ

今回のワークショップも、大枠は上記のようなステップになっており、4時間という限られた時間のなかで凝縮をして以下のような流れで行いました。

1)課題を設定する
  ここでは、ワークショップのテーマである「コロナで変わる働き方と育児」が課題となります。

課題認識
コロナの影響で、私たちの働き方・生活はどう変わるのか? 
ひいては、私たちはどう変わらないといけないのか


この課題設定では
・「時間軸を定めること」
・課題と解決策の両方に関わるステークホルダーが誰かを明確にする
こともポイントとなる。

今回のワークショップでいくと...
・時間軸:2030年で設定
・ステークホルダー:今回はあえて明確に決めていなかったと思います。

2)情報を収集する
今回のワークショップでは、ここは綿密に情報収集をせず、各自がすでに持っている情報を元に行いました。(他の参加者ではもっと情報収集していた方もいると思いますが)

もし、ビジネスにおいてシナリオプランニングを実践する場合は、ここの段階において、競合他社のことを出来るだけ知っておくことが重要になってきます。また、収集すべき情報は何を「課題」とするか(要するに、イシューですね)によって変わってきます。
・強みと弱み、製品ポートフォリオ、市場シェア、事業地域、戦略と能力、主要経営陣の経験と専門性
・原材料と輸送費のデータ、共有の見通し、、、など

今回のワークショップの場合、「コロナ後の2030年に私たちの働き方、生活はどう変わるか?」という課題なので、
・子育て軸:教育、子育て支援制度の未来
・働き方軸:リモートワーク、
・テクノロジー軸
・経済軸...
などなど、調べようと思うと様々な軸が出てきますね。

先に紹介した書籍によれば、まずはどんな情報から調べたらいいかの方向性を決めるためにも、未来の成功に関係する知見のある「個人への取材」がおすすめとのこと。知識豊富な専門家に取材をすることで、未来の全体像を感じ取り、事業やプロジェクトや製品を彼らがどのように見ているかを知り、
「もしあなたが10年後の未来を見通せるとしたら、その特徴を最もよく表す2つか3つの事柄は何ですか?」
と質問してみるのが良いらしい。

そして、情報収集は継続的に行うことも重要。

3)ドライビング・フォースの特定

ドライビング・フォースとは、「未来に大きな変化をもたらす可能性をもつ何か」。つまり、「その未来に大きな影響をもたらすであろう課題や事象」のことを言う。ここで出来るだけ多くの事象をあげることによって、次のステップを考える軸も見つかってくる。

ドライビング・フォースのリストを作るのに役立つフレームワークとしては、「PEST」「STEEP」がある。

「PEST」
政治 POLITICAL
経済 ECONOMIC
社会 SOCIETAL
技術 TECHNOLOGICAL
※これに「環境」が加わると「STEEP」になる

より包括的なモデルとしては、以下の10のカテゴリーもある。

社会 SOCIAL
技術 TECHNOLOGICAL
経済 ECONOMIC
ビジネス手法 BUSINESS METHODS
天然資源 NATURAL RESOURCES
政治 POLITICAL
人口動態 DEMOGRAPHIC
国際 INTERNATIONAL
法律 LEGAL
環境 ENVIRONMENT

通常のワークショップでは、100項目程度のドライビング・フォースがすぐに上がるらしい。今回のワークショップでは、ワークショップ前の事前課題として各自遠隔でgoogle spread sheetにどんどん書き出していき、56のドライビングフォースが出た。

それを事務局の方の方で5つの軸にまとめてくださいました。

どんな風に5つの軸にまとめたかは、こちらのnoteに記載されています。

これでワークショップの準備はできました。
続きは次回のnoteで。


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