動物に学ぶ


調整やトレーニングについて直球の話ばかりしてるのもなんなので、今回は少し毛色の違うネタを。


私は大学生のころ、本当に武術、武道、格闘技が好きで、自分で武道・武術の稽古をするのはもちろんのこと、まだまだ少なかった武術関連の本を探して読んでは情報収集したり、手に入れたビデオを食い入るように見たりしたものです。

そのおかげで、当時は日本の古流武術(明治以前の伝統流派)がほとんど頭に入っていました。しかしながら、使わない知識は忘れるもので、今ではすっかり記憶から抜け落ちていますが。

現在はインターネットが発達し、スマートフォンが普及したおかげで、武道・武術関連の情報は昔に比べて膨大に世に出ています。映像もまた、YouTubeをはじめとする動画サイトのおかげで、以前とは比べ物にならないくらいの質と量で見ることができるようになりました。

以前だと、わざわざ現地に行って、年に一回ある演武会でしか見れなかったようなレアな流派も、検索すれば見つかったりしますし、最近は流派の宣伝のために進んで動画をアップしているところも多いですしね。

そういえば、そのころ見たかった某中国拳法の某流派のビデオが上下巻で確か10万円くらいでしたが、今ではYouTubeで見ることができてしまいます(そのビデオそのものではないと思いますが)。

文明の進歩はすばらしい。

私が今の時代に学生だったら、ネットで武術の情報を集め、動画を見まくっていたことでしょうね。


しかしここ15年くらい、それらに対する興味はかなり少なくなってしまって、たまに誰かに勧められて見るくらいになってしまいました。
その代わりに何を見ているかというと、一つは動物の動画です。

動物、特に野生の動物の動きというものは素晴らしく、ゆるトレーニングをする人間にとって、非常に参考になります。(高岡先生の著書「究極の身体」の運動進化論を読んでいる人にとっては当たり前のことと思いますが)

なので、以前は動物園や水族館に行って、動物や魚を観察しながら背骨や肋骨のゆるをやっていたものでした。不審者と思われるかもしれませんので、おすすめはしませんが。

ところが今は動物や魚もYouTubeで豊富に見ることができるんですよね。

文明の進歩はすばらしい。


例として少しあげますと、

魚の脊椎運動
野生のダチョウの走り
イタチ科の脊椎運動
チーターの肋骨遣い
鮎の回避能力
猫の液体化
エリマキトカゲの疾走

などでしょうか。
他にもたくさんの興味深い動画がネットにはあります。

下の2つは頻繁に見るというわけではありませんが、たまに見たくなる動画です。


グリズリー同士の戦い
https://youtu.be/-6r81UOzIHg


グリズリーの戦い、面白いですね。グリズリーってこんなに重くてゆるいんだ!と最初見たときは驚きました。


野生のクマが樹木に背中をこすりつける
https://youtu.be/8CnFo7qinng


クマが木に背中をこすりつけるのを見ると、モゾモゾがうまいなあ、気持ちよさそうだなあ、と感心してしまいます。なんのためにこすりつけているかは諸説あるようですが、これ見ると背中をゆるめるためにやってるように見えますよね。この動画を見ると、ついつい壁ゆるをやりたくなってしまいます。


動物といえば、ゆるトレーニングを始めてしばらくしたころ、野良猫の運動能力の高さに気づき、よく観察しては嫉妬していました。
「あいつらトレーニングもせずにあんなに運動能力が高いとは…!」
と思ったものです。

その話を何年か前の食事会で高岡先生に話したところ、「今どきの野良猫の運動能力なんてたいしたことないだろ」と言われてしまい、自分のトレーニングが進んでいたこともあって、「まあそうだよな」と思い直したのはいい思い出です。

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