垂直diary#15:130年前の朝刊広告(290/1000)
同じ月の同じ日になにをしていたのか。思い出せる限り遠くまで。
今回は思い切り昔の4月27日の話だよ。
それは130年前。
ロンドンで発行されている新聞「モーニング・クロニクル」にとある広告が掲載されたのが、1890年4月27日のことでした。
「赤毛組合の組合員同志へ―アメリカ合衆国ペンシルヴァニア州レバノン市の故イジーキア・ホプキンズ氏の遺志にのっとり、当組合に欠員が一名生じたことを報告する。」
なんでも髪の毛が赤い男子は、それだけで週給4ポンドをもらえるのだとか。
なんだそれ、オレオレ詐欺?
いやまさか朝刊の広告に、こんなみょうちくりんな広告が載っているわけがない。
でも、ジェイペズ・ウィルスンは信用したらしい。そうして……。
もう気づかれたと思いますが、このくだりは「赤毛組合」(「シャーロック・ホームズの冒険」所収)ですね。
読書会の次々回課題本がホームズだったので、読み返していてこの日付けに気づいたのでした。
19世紀の倫敦。
この10年後、19世紀最後の年に夏目漱石が留学しています。
そんなころ、霧の倫敦で活躍していた名探偵。
その活躍ぶりは、ホームズの活躍から80年ほどを経た、遠くジャパンのエレメンタリースクールの男の子にも届きました。
「黒い魔船」「恐怖の谷」は昭和44年、ポプラ社刊。
「まぼろしの王妃」は昭和46年、偕成社刊。
どれも家の本棚の片隅でぐーすか眠っておりました。
たしか「恐怖の谷」は誕生日プレゼントにS田くんからもらったはず。そんなささやかなことをいつまでも忘れない小学生の記憶力はすごいなあ。
今見るとイラストがいいですよねえ。オトナっぽいけどどこか品があって。当時の児童書ってこういう挿絵しかなかったから、違和感はなかったけど。
ホームズに二十面相、怪盗ルパンなどが小学校の図書館の人気者だったな。
私はそのころ復刻された「のらくろ」も読んでたから、若年寄りみたいな子どもだったのかもしれないのじゃよ。
さて。
今回のdiaryはモーニング・クロニクルだけで乗り切ろうとしているので、話題が少ないというかそもそもこれでなんとかなるだろうという読みが甘かったというか。
書いてる方はまあこんなこともありますよ、てへっ。
と書いてしまえば終わるんだけど、偶さか読んでいただいた方は、てへっじゃないんだよ、てへっじゃ! と思われることでしょう。
でもね、もうなんだか眠くなっちゃったからこれでおしまいにしますね、てへっ。
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