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続きのない話#42:「不完全な卵の夜」たなか鮎子個展(224/1000)

みんな銀座に走れ~!
たなか鮎子さんの個展は22日(土)17:00までだよ!

銀座の古いビルにレトロなエレベーターがありまして。

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外のドアも中のドアも手動。
ぎぎぎと自ら開けて乗り込む仕様。
あとで画廊のオーナーに尋ねたら、昭和9年にできたビルだそうですよ。エレベーターはのちに改修されて各階に止まるようになったのだとか。
その古式ゆかしいエレベーターで3階へ。

ちなみにエレベーターの中からはこのような景色です。

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(3階に止まる直前なので、3の字がかすかに見える)

画廊「巷房」はここにあります。

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ここで開かれているのが、絵本作家、イラストレーターのたなか鮎子さんの個展、「不完全な卵の夜」。

絵と立体造形とを組み合わせて独特な世界を作っています。
案内状に曰く
「架空の町ホワイノットの『卵の木』をめぐる一夜の物語を、ポルトガルの詩人フェルナン・ペソアの言葉とともに、絵と立体作品で綴ります。」

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なるほど。
右の絵は、卵の木の実(卵?)を収穫した女の人がそれを持ち、壁の穴から抜け出し、さらに絵の外にまで運んでいるところですね。
空を飛んでいるのは魚かな?
夢の中のように静謐で、でもアクティブでそしてどこかユーモラス。
よく見ると表情がいいんですよねえ。すごくシンプルな線のなかに豊かな表情があって。

見出しの写真、「An Egg of Ideas 1-アイディアの卵 1」の表情をご覧ください。

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アイディアの卵を中からドドド~ンと開いて出て来た、アイディアの精。きっとなにかいいことを伝えるために生まれたばかりだろうに、どことなくふてぶてしい表情。「いいこと教えたげるわよ!」といわんばかり。でもどことなく愛嬌もあり、ほほえましい。
「To act is to rest」と言いたいのでしょうか? 箴言なのか?

見つめるほどにさまざまなイメージや物語が浮かび上がります。
ほかにも会場にはたくさんの絵と立体のミックスが展示されています。
(たなかさんご本人の許可を得て撮影しました)

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ほら、ここにもキュートな人が!

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ひとつの壁一面を使った、この連作が素晴らしかったなあ。
タイトルが個展のタイトルと同じ「A Night of Imperfect Eggs-不完全な卵の夜」だから、メインの展示ですからね、むべなるかな。

いつまでも見ていたくなる、愉しい空間でしたよ。
土曜日までやっているから(期間は残り少ないけど)ぜひこの不思議な世界を見てみて欲しいな。レトロなエレベーターにも乗れるよ。
http://ayukotanaka.com/2020/01/exhibition20-imperfecteggs/

会場で販売していた新刊、「ルナのたまごさがし」がカラフルで可愛らしく、娘のお祝いに買ったんだ。(我が家の記録)

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2月27日からこちらの絵本の原画展が、神保町ブックハウスカフェであるそうです。
原画、きれいだろうなあ。
http://ayukotanaka.com/2020/02/runa20-info/


さあ帰ろうと思ったけど、なんだかどうしても手元に置いておきたくなって、「An Egg of Ideas 1-アイディアの卵 1」を購入しました。きっとこれからはあふれるアイディアの人になるんだろうなあ。そんな自分が怖いわ。


ムリを言って、たなかさんと卵と本を撮らせていただきました~。(家族の記念)

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ではまた、神保町でお会いしましょう。
サヨナラ、サヨナラ、サヨナラ。

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